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50歳からの「自分の強み」を見つける方法 〜ジョハリの窓を活用して〜

50歳を迎えると、これまでの人生やキャリアを振り返ることが増えます。自分がどんな強みを持っているのか、これからの人生でどう活かしていくべきかを考えることは、セカンドキャリアを充実させるために非常に重要です。しかし、自分の強みを客観的に理解することは、意外に難しいものです。そこで、今回は「ジョハリの窓」という心理学のツールを使って、自己理解を深める方法について考えてみましょう。

ジョハリの窓とは?

ジョハリの窓は、自己理解と他者理解を促進するためのモデルです。1950年代に心理学者ジョセフ・ルフトとハリー・インガムによって提唱されました。このモデルは、対人関係における自己認識を4つの領域に分けて考えます。

  1. 開放の窓:自分も他人も知っている領域。自分の強みや性格を共有している状態。

  2. 盲目の窓:他人は知っているが、自分では気づいていない領域。他者からのフィードバックで初めて気づくことができる。

  3. 秘密の窓:自分は知っているが、他人は知らない領域。自分だけが知っている強みや性格。

  4. 未知の窓:自分も他人も知らない領域。新しい経験や挑戦を通じて発見される潜在的な強み。

この4つの窓を活用することで、自己理解を深め、他者との関係をより良好に保つことができます。

セカンドキャリアにおける「強み」の見つけ方

50歳以降のセカンドキャリアにおいて、自分の強みを再確認し、それを活かすためには、まず「開放の窓」を広げることが大切です。開放の窓を広げることで、自分自身も他者も知っている領域を拡大し、緊張や誤解の少ない理想的な関係を築くことができます。

まず、自分が何を強みとしているかを内省し、それを他者と共有することで、開放の窓が広がります。このプロセスを通じて、他者からのフィードバックを受け入れることで、盲目の窓を縮小し、自分でも気づかなかった強みに気づくことができます。特に50歳を超えると、新しい挑戦や経験を避ける傾向がありますが、未知の窓を広げるためには、積極的に新しいことに挑戦することが重要です。

フィードバックの受け入れと成長

ジョハリの窓の中で、特に重要なのは「盲目の窓」です。他者からのフィードバックを受け入れることで、自分では気づかなかった強みや改善点を知ることができます。しかし、50歳を超えると、自分のやり方や考え方に固執しがちです。だからこそ、フィードバックを受け入れる柔軟性が必要です。

例えば、会議で時間通りに進行しないとイライラする場合、それは短気な性格として捉えられるかもしれませんが、他者からは「時間管理が得意で、効率的に物事を進める力」として評価されることもあります。このように、第三者からの視点で自分の行動を再評価することで、見えなかった強みが浮かび上がってきます。

未知の窓を広げるための新しい挑戦

最後に、未知の窓を広げるためには、新しい経験や挑戦が不可欠です。新しいコミュニティに参加したり、新しいプロジェクトに挑戦したりすることで、今まで知らなかった自分の能力や興味を発見することができます。これにより、自己理解がさらに深まり、開放の窓が広がっていきます。

未知の窓を広げることは、自分の潜在能力を引き出すだけでなく、他者との新しい関係を築くことにもつながります。50歳以降の人生をより豊かにするためには、このような新しい挑戦が不可欠です。

成功の循環モデルとジョハリの窓

成功の循環モデルという組織開発のフレームワークがあります。このモデルは、関係の質、思考の質、行動の質を高めることで成果につなげるというものです。ジョハリの窓を活用し、他者との関係を深めることで、思考の質が向上し、新たな行動が生まれ、結果として成功へとつながります。

この循環モデルを意識しながら、ジョハリの窓の4つの領域を活用して、自分の強みを見つけ出し、それを他者と共有していくことが、セカンドキャリアを成功させる鍵となるでしょう。

50歳を迎えた今こそ、ジョハリの窓を使って自己理解を深め、新たな強みを発見し、充実したセカンドキャリアを築いてみてはいかがでしょうか。


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