地方でクリエイティブな仕事をする・レビュー
佐賀で古民家を改装して写真館を経営している方の本。
元ブライダルカメラマン。
いい意味で、どこかに偏った内容ではなく地方で仕事を創った人の内容が浅く広く網羅されていました。こういう本は自分の得意分野だけに偏りがちだけど、「実際やってます感」がすごく出ていて、ものすごく好印象でした!
地方では、大手チェーンが1つ存在するけど、それ以外の選択肢がなくて、そこに需要が眠っている。というのは、ホント、わかり味がすごい。
著者の事例で言うと、「子ども写真館」はあるけど、自分の家族らしくない変な貸衣装をこの時だけ着て、あとは押入れにしまい込んでおく…。ということが嫌だな~と思っている家族は存在するわけで、そこを狙うだけでも充分ニーズはあるという話。
沖縄にも、似た感じの業種業界はありそうですね。
事実、この写真館のお客さんも、最初は一度地元を離れたり夫婦のどちらかが県外出身の場合が多かったそうです。
沖縄の産業も、「ゴリゴリの地元市場」と「観光客向けの市場」にハッキリ分かれちゃっていて、ここら辺のニーズは眠りまくっていると感じてます。
大手があるから、無理ではなくて
大手が拾いきれない需要を顕在化させるだけでも充分仕事になっていく。
実際、この会社は12名体制になっているそうです。スゴ。
僕的な解釈をさらに深堀すると、地方で仕事を創っていくために必要なことは
・レンアイ相手のような明確なターゲッティング
・大手が全然見えていないポジショニング
・感覚に頼らない計画に基づいた価格設定
・漫然と思いつきでやらない立体的なブランディング
・銀行・行政を毛嫌いしない財務・文書リテラシー
このバランスだと思っています。
地方でもこういう組織体がポコポコ生まれ育つと個性的な町が増えて、人口の増減だけの尺度じゃなくなって楽しくなる!
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