moog MATRIARCH フィルター発振で奏でる
こんにちは、SSW/トラックメイカーのkomiya hairuです。
最近はmoog MATRIARCHのマニュアルをみながら使い方を確認している所でして、今回はそのフィルターセクションから。
減算合成方式の要であるフィルター部分は丁寧に覚えていきたい部分です。
ちなみにこちらのMATRIARCHのフィルターはパッチングにより外部音源を入力、スタンドアロンでも使用できます。
フィルターの自己発振による演奏
動画はフィルターの発振を利用してアルペジエーターで演奏をしています。
ちなみにシンセが勝手に演奏してくれますので特に難しいことはありません。私も細かい原理までは理解できていないので間違っていることもあるかと思いますが、大まかな設定を書いていきます。
設定
・カットオフ
増幅したい周波数のポイントを決める
こちらを下げることで中低域が増幅されてその辺の音が出ますし、上げれば高域が増幅されて高い音が鳴ります。
・レゾナンス
カットオフで設定された特定の音域を増幅する
レゾナンスを上げていくと発振します。
つまり、下げると発振しないということになるのでこちらの調整でボリュームコントロールもできるということになります。
動画内でFilter1とFilter2のレゾナンスを調整してボリュームコントロールもしているので聴いてみるとわかりやすいです。
・キーボードトラッキング
フィルターのキーボードトラッキングは入力したキーにカットオフが追従してくれる機能です。機種によってはキーフォローと書いてあったりもします。
今回に限らず意図がなければオンにしておいた方が演奏しやすいと思います。
以上がフィルターの大まかな設定ですが、MATRIARCHはフィルターセクション以降はステレオOUTが可能です。
動画ではそちらで定位を調整して、左右交互に鳴らしたりもしています。
こみやの感想
MATRIARCHのフィルター、初めて触ったときにはかなり戸惑いましたが、2系統のフィルターを搭載していることによるサウンドデザインの幅は強力な武器であることは間違いないです。
ステレオでの操作はもちろんですが、この二つのフィルターをハイパス、ローパスに振り分けモノラルにもできますし、個別にモジュレーションすることもできる。
外観では20×10程度の幅しかないですが、よう詰め込んだなと感心しながらも現状では全く使いこなせておりません。
ただ他のモノシンセと比べるとフィルターの押し出し感は控えめな感じなので上手くすみ分けができてしまうというのがまた、シンセ好きを喜ばせてしまうポイントですね。
(MATRIARCHの良さを感じると同時に他のシンセの良さも感じてしまいます)
こういった開発側の発想がシンセ業界の今後の発展に寄与していくんだなあと思うと本当にわくわくしますし、クリエイティブを刺激される機材を作れるってすごいことだと思います。
音ももちろんいいですけどそれ以上に、そういった楽器を作っている、作ってしまうということにmoogの風格と魅力を感じました。
つづく