語尾の「笑」に抵抗したい
「笑」を文末につけないことを己に課している。
「笑」を、ほぼ全ての文章につけている人とLINEをしたことがあり、「何を考えているか分からなくて怖い」と思ったためである。普段、そんなに笑わない人だから余計にそう感じた。使用し続けると癖になってしまうと思い、と己には禁じた。
「笑」を多用する人は結構多い。たまに、であれば気にならないけれども、全ての語尾「笑」は、サイコパス感を醸し出す。
「元気!?笑」
「そうなんだ笑」
「また会おう!笑」
いつまで笑っているんだ。
何に対して笑っているのか。
文末に何か付記しないと冷たい印象を与えるのではないか、と気を遣っているのだと推察するが、全てに「笑」がつく方が私は怖い。また、説明できない感情を「笑」で誤魔化しているようで、本心が読み取れない。逃げの「笑」。
いいよもう、とも思う。語尾に「笑」を使わなくても「怒ってる?」とか思ったりしないが、悲しい気持ちにはなる。まだ、その位置にいる関係性でしたか、と。距離感の「笑」。
(他人の使用は制限する権利がある訳ないので、どうでもいいが)
私は見返したときに恥ずかしくなるので、使いたくない。説明できないことを書きたくない。「自分のかっこよさを追求して生きろ」と、大好きな先生に言われたことを死ぬまで宝物の記憶として残していくため、自分の首を絞めていく。
「!」「… …(三点リード)」「。。」も使用する際に躊躇いがあるが「逃げ」が無くなりすぎて、息ができないため、許している。
「。。」はビジネスメールでも多用する人をよく見かけるので、いつからか受け入れられたんだな、と少し驚く。いつか「笑」も受け入れられるのだろうか。
(三点リードって呼び方を一番最初に知ったのって、『キノの旅』のあとがきかもしれない)
「。。」「、、」は、「納得しているわけではないことを知って欲しい」際にかなり便利だが、全文面に、
「いかがでしょうか。。」
「分かりました。。」
と返信がきたら、「言いたいことがあるなら、はっきりいってくれ」と思うであろう。
こんなことばかり言っていると、
「漢字orひらがな」「です・ますorで・ある」しか選択肢から無くなってしまうし、半ばそうなりつつある。
それで許してくれるのは、身内もしくは準じた人位だ、と理解しつつ、私の性格と文面が一致し、無理がなく気持ちが良いため、甘えてしまっている。
どうしても年4回位は、「笑」に頼ってしまうときがあって少し悔しいのだが、信頼関係を綱渡りし、意地をはって「笑」への抵抗を試みたい。