【感想】映画 沈黙のパレード
※ネタバレ含みます
パレードって聞くと、明るく華やかでわいわいと賑やかな様子が思い浮かぶ方が多いと思います。わたし自身もそう。
実際この作中に出てくるパレードのシーンはまさにそんな『陽』の雰囲気が全面に押し出されています。
だからこそ殺人という『陰』の部分が余計に際立って、作品全体がいい意味で不気味な空気感に包まれているように感じました。
原作は既読ですが細かな部分までは正直よく覚えていなくて、でもわたしの記憶的にはおおむね原作通りだったんじゃないかと思います。
…ただ、ガリレオシリーズの映画でいうと『容疑者Xの献身』と『真夏の方程式』は超えられなかったかな〜。なんならドラマ版SPの『聖女の救済』も超えられなかったかもしれない(※個人的感想)
キャストとかストーリーとか本当に文句なしなんだけど(飯尾さんと戸田菜穂さんのお芝居が本当に素晴らしかった…)なんで『沈黙のパレード』はこんなに刺さらないんだろう?って改めて考えてみて分かりました。
被害者のことがどうしても好きになれない。
むしろ嫌い。不快。
だからといってころされてもいいというわけではもちろんないけど、被害者の身勝手な振る舞いにはフィクションといえど普通に「はぁ?なんじゃこいつ💢」ってなったし、心から同情できない自分がいるんですよね。
町の人気者!みんなの天使!みたいな感じで周りから無条件に愛されているのもなんでか分からない。
真犯人は間違いなく救いようのないクズ野郎だけど、被害者も人の想いを利用するだけ利用して踏みにじった最低な人間だと思ってしまうんです。
わたしは作品や登場人物に感情移入をしてその作品の世界観、ストーリーを楽しむタイプなので被害者に同情できない時点で作品に入り込みきれないんですよね…。
あとは単純に湯川先生がただの刑事?名探偵?になっていて、物理学とは??って感じだったのもちょっとだけ残念かな。
でも全体的には楽しんで観ることができました。北村一輝さんかっけ〜〜〜!!!
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