格安スマホは本当に安いのかー3年間の記録
背景
先日iPhone 15 Pro Maxを買いました。ちょうど3年ぐらい前にiPhone 12 Pro Maxを購入し、同時にそれまで契約していたauを解約して、格安スマホと呼ばれるUQ Mobileで契約をしました。
確か勝間和代さんの本だったと思うのですが、金持ちほど格安スマホを使う、という話を聞いたことがあります。最近こんな記事もあったようです。
話題になった「本当の自由を手に入れる お金の大学」という本でも、格安スマホが紹介されていました。
本当だろうか、と思いつつ3年前に格安スマホで契約をしました。ちょうどauの契約も3年契約だったので、もしあのときauでiPhone 12 Pro Maxを買って、auで契約をしていたらいくら払っていたのか、実際に払った金額とどちらが安かったのか、計算してみました。
結論
圧倒的に格安スマホの方が安かったです。トータルで7万498円安かったです。
金額の違いは、3つの要素からなっています。
機種代金
通話料
下取り金額
個別に解説します。
機種代金: 差額12,300円
実額: 129,580円
au: 141,900円
auの金額はこちらの記事を参考にしました。私が購入したのはiPhone 12 Pro Max 128GBです。もし仮に契約していたとしたら、それ以前もauを使っていたので機種変更の欄をみます。現金販売価格は141,900円となっています。
実際にはAppleから直接購入をしました。この時の領収書が残っていて、金額は129,580円と直接購入の方が12,300円の安かったです。
通話料: 差額 105,170円
UQ mobileで契約したのは「くりこしプランS」と言うプランです(このプランはもう存在しないようです)。データ容量3GB/月で税込1,628円。通話料は税込22円/30秒の別料金です。データ利用量が3Gを超えると節約モードというのになって、スピードが最大300Kbpsと落ちるようです。実際に支払っていたのは月1700円ぐらいでした。自宅や会社にいるときはWifiに接続しますし、外で動画を見たりゲームをしたりしないので、データ利用量が3Gを超えた月はありませんでした。また、電話もそんなにかけることがなかったので、かかっても月に数百円プラスされて、トータルで二千円を超えた月はほぼなかったです。
auで契約していた場合、ちょうど5Gが使えるようになったタイミングだったので、5Gプランが主流でした。実際に契約していないので、過去の記事などを見て調べた限りですが、「データMAX 5G」とピタットプラン5Gという2つのプランがあったようです。
https://www.au.com/mobile/charge/application-ended/5g-pitatto/
ピタットプラン5Gの場合データ使用量が月1GBまでだったら2,178円、4Gまでだったら3,278円、7Gまでだったら4,928円というものでした。実際に私が使っていたデータ容量は月当たり2G - 3Gぐらいで、1Gを切ることはほぼない状態でした。なのでおそらく毎月の利用料が2,980円だっと思われます。
UQ Mobileでの実際の利用料が月当たり平均2,078円で、合計74,830円でした。これは通話料金や初期の登録手数料なども含んだ金額です。
仮にピタットプラン5Gで毎月4GBを使っていた場合、月額3,278円なので3年で118,008円です。ひょっとすると当時は入会時の割引などがあったかもしれませんが、詳細がわかりません。「データMAX 5G」プランの場合、2年契約で毎月170円、開始1年は5Gスタート割として月1000円、さらに開始6ヶ月はスマホ応援割として月1000円割引があったようです。割引き詳細がわからないので、118,008円のままとしておきます。ただしこの金額は電話通話料を含んでいないので、実際にはもう少し高かったのかもしれません。
ピタットプラン5Gで計算すると差額が43,178円と、UQ Mobileの方が安かったです。
下取り金額
iPhone 12 Pro Maxの前に使っていた機種の下取り代金は、Appleによる下取りで15,000円でした。より正確にはauによる下取り金額も出して比較すべきですが、auの場合下取り金額がいくらだったか正確なところはわからないので、ここは同じ料金だったと想定します。現時点でのiPhone 12 Pro Maxの下取り価格はAUのサイトに出ています。それによると通常品で44,000円です。
AppleによるiPhone 12 Pro Maxの下取り価格は、59,000円でした。なので15,000円下取り価格は高かったです。
格安スマホのメリット・デメリット
金額的に格安スマホの方が安かったです。ですがそれ以外に感じたメリットと(あまりないですが)デメリットについて書いておきます。
良かったこと
契約がすっきりしてわかりやすくなった
一番感じたメリットです。au, docomoなど契約がかなり複雑で、何にいくら支払っているのか、どのような割引が適用されているのか、よくわかりませんでした。さらに機種代金の分割払いがあったり、その分に対して割引きがあったり、かなりカオスになっています。
格安スマホでも機種代金を分割払いするところはあるのかもしれませんが、私の場合端末はアップルで直接一括払いで買いました。格安スマホでの契約はデータ通信料と通話料で、通話料は電話をかけない限り無料です。そのため機種に払った代金、データ通信料、通話料と自分が何にいくら払っているのかわかりやすくなりました。
乗り換えが楽になった
端末代金と通話料が分かれているので、もっと安いプランが他社でできた場合にすぐに乗り換えることができるようになりました。実際には乗り換えはしていませんが、契約期間の縛りがないので心理的な抵抗が全くないです。ある会社が突如安いプランを開始したり、契約している携帯会社のサービス内容が改悪されたりすれば、翌月から別の会社に契約を変えることも可能です。
SIMフリー端末を手に入れた
そもそもdocomoなどのキャリアでは端末だけ別で購入するということはできなかったように思います。そのためiPhoneでもdocomo版とかau版とか、キャリアが固定された端末が存在していました。そしてこれらのキャリアから購入した場合、SIMロックといってそのままだと別の携帯会社のSIMを入れても使えないという状態になっていました。
これで助かったのは、海外旅行に行った時です。海外に行く時には、海外のキャリアのSIMを購入することで、現地でWifiがなくてもデータ通信ができたり、現地で使える携帯番号を入手できたりします。SIMロックがかかっていると、これは不可能です。モバイルWifiを借りていく、などという高額で不便な方法しかありません。eSIMを使えばSIMカードを買って挿入しなくても、アプリの設定だけで海外で通話やデータ通信が使えるようになります。
もちろん少し調べれば、SIMロック解除はオンラインなら無料でできるということがわかります(なぜか店頭でやると三千円も取られる)。心理的な障壁が高くてなかなかSIMロック解除する人は少ないのかもしれないです。自分でSIMフリーの端末を買えば、何も気にすることなくさまざまな携帯会社と契約ができるようになります。これも乗り換えが楽になた理由の一つです。
よくなかったこと
一方、格安スマホにしてよくなかった点は、2つだけ思いつくことがあります。1つは4Gだったことです。ただし、契約料金を抑えるために敢えてやっただけですし、外出先で動画を見たりすることはないので、大きな問題はなかったです。今はどの格安スマホ会社も5Gのサービスを始めていると思います。
2つ目は契約手続きがオンラインでしかできないことです。人によってはこれは難しいかもしれません。これまでは各キャリアの店舗や携帯ショップで、店員が全部よしなに契約書類の準備から開通テストまでやってくれました。ただしこれも実はキャリアの縛りがあったり複雑な割引き処理があったりしたがために、契約書が複雑になっていただけで、一旦そこから抜けて自分が持っている端末にデータ通信と通話の契約を付与する、という格安スマホにすれば、オンラインの手続きで難しいことはほぼなかったです。また、人によっては店舗でスマホの使い方のサポートをしてもらいたいとか、何か問題が起きた時に人に助けてもらいたい、ということがあるかもしれません。そういったケースも個人的にはなかったです。問題が起きたらオンラインで自分で調べられるので。
また、機種変更の際に前の機種からデータ移行手続きを店舗でしてもらう、という人もいるかもしれません。少なくともiPhoneに関して言えば、スマホで操作をしていけば前のスマホと同じ状態に復元することができます。これは昔に比べると非常に手軽になりました。
総じて、デメリットと言えるようなことはなかったように思います。
まとめ
格安スマホにしたら、やっぱりスマホ代は安くなった、という話でした。
個人的には、au, docomo, softbankなどのメガキャリアに戻ることは、決してないと思います。