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深夜のアニメ同好会 ~アイドルランドプリパラ~

事前登録もしていたし、リリース日からずっとアプリもやっているし、You Tubeで先行公開されたアニメの0話と1話、それと2話まではちゃんと見てた。でもなんとなく興が冷め続けていたので、3話・4話はYou Tubeで見ず、その後のアニメもアプリ内で視聴せず、という感じだった。
まあ興が冷めた部分について話しても面白くないからしないけど、何事も旬って大事だよね~と思う。
特に男プリステで実質アドパラ1.5話みたいなことをしておいて、男プリステの円盤出す気もないし、再配信する気もないし、再履修させる気もないし、ダークナイトメアのCGを単独ライブギリギリに間に合わせるくらい、アニメに合わせて作りましょうって製作が言わなかったのも超不服。こういう積み重ねですよね。あと誰があんなスマホが熱くなるアプリでアニメ見るんだよというのも併せておこう。しっかり文句言ってるじゃねえかよ。

↓男プリステの感想は以下↓

(大したことは何も書いてないです)

いやしかし、0話と1話のクオリティとOPEN DREAM LAND!は本当に素晴らしかった。音源が配信でも全然出ず、リズムゲームのノーツが1年くらいずれまくっていたことを差し引いたらちゃらになってしまうかもしれんが。ふふ……、この枚挙に暇がない問題点は本当なんなんだろうな……、ふふ……。
当時プリパラを遊んでいたみんなへ、というコンセプトが強かったからかアドパラから見ようという人間には非常に難解だったけど(そんなオタクいないから大丈夫だよ)、プリの色んなアニメを経ると、「うわ~プリパラのカオスさだ」というだけで感動できてしまうよね。チャンもカオスだったとは思うけど。

でも最終話まで配信されたけど、私のTLでも熱心にアドパラ全部見て感想言ってた人ってすごく少ないし(みんなアプリ真面目にやってないから)、それでもなんとなく耳に入ってきた感想が、うむ、うむ……。
なんかよくある「こんな展開になるならOVA出すなよ」みたいな、「こんな展開にするなら十何年経ってから続編やりますとか言わなかったほうがいいのに!」みたいなのを感じ取った。
実際そこまでの慟哭はないのかもしれない。私はそれを確かめにアドパラを見るのだ。
あと多分このアニメ、期間限定配信とかにしないで普通に見れるようにネットアニメとして置いておくべきだと思う。アプリがアホみたいに遅延して「えっこのクオリティ!?」と言われた以来、話題にすらならないよこれじゃ。

♦1話~6話

1話、0話、2話は既に知っている内容なので、久しぶりに見たな~という感じ。やはり様々な経歴を経て、ライブCGのカメラワークがダイナミックに変わっていてすごい。あと1話と0話は特段作画に気合が入っているので見ごたえがある。それ以降は思ったよりゆる~い感じもあったけど、紫京院ひびきだけは丁寧に描くぞみたいな意思もあった。結構話数による感じかな。

問題の第3話。あれなんですね、一挙配信の方はダークナイトメアのライブ無いバージョンなんですね。なんでだい??????????????わざわざ特別編集版見に行かないとダークナイトメアのライブが見れないって、ひどいぜ。ひどいぜ!!でもアニメーションの方で鎖殴り破ってたりするのはかっこいい。動かす気はあまり感じられないけど、懐かしさを感じた。
あと夏休みっぽいのに寮にいるのおかしくない?帰省するだろ普通。
まあアドパラというかプリパラに関してそういうところを指摘していっても、なんにもならんから本当、気にした方が負け。
女子プリに比べて男プリは妙にサイバーっぽいというか、近未来感溢れる街になっていて、なんか男のロマンなんすかね。そしてダウンタウンというか治安の悪そうな闇プリ界隈。あんな直球で銃ぶっぱなして心の鍵を閉めていく愉快犯、プリキュアの世界だったら結構な大罪人だよな。

やはり見ていて一番「おっ」となったのは、紫京院ひびき男プリ潜入バトルライブですね。私が長年紫京院ひびきのオタクをやっているからというのもあるけれど、昨今の紫京院ひびきの扱い方は非常に質の良さを感じる。漫画といい、高貴でプライドが高く、ナルシストだがそれに見合った実力をしっかりと兼ね備えている才色兼備なイケメンとして、答えがたくさん見れて嬉しい。見れなかった時期がちょいちょいあったりなかったりしたからね……。
レオナが当たり前のように男プリにいるのも、割と見てみたかったシーンだなと思った。世間的にどう思われているのか、ドロシーがそれに関してどう思ってたのか、みたいな部分が流されているから、あれ、こういうことやってもいいんだ感も拭えないけど、プリパラのそういうとこ考えたら負けだから。
嘘つきはTomorrowの始まりも初出しはかなり昔のように思えるから、長く温めてきたなぁ……という感じ。安藤のCGも設定資料集で作ってあるのは知ってたから、涼野ユウ形式のプリズムライブしてる……と驚いたような、驚かないような……。でもやっぱなんかすごいな、作画で見る紫京院ひびきのかっこよさと、CGで見る紫京院ひびきのしなやかさ。ああやって見ると「やっぱ女性なんだな」と思ってしまうというのがオタクの悪い所。色んな、ありとあらゆる言葉を押し殺して「やっぱ女性なんだな」と言ってます。悪いオタクなんで。
メイキングドラマでの対決、あれ去年かそれくらいのライブで実際にやったみたいなあったよね。全体的な空気があまり変わらないから、プリティーのライブ見るのも止めちゃった……。ジェニファーのLux Aeternaに焼き殺されたのが最後だ。
紫京院ひびきというジョーカー的存在を非常にうまく使っていて、とても良かったと思う。彼が負けるとか同点になるみたいなシーンを描く時って非常に、本当に非常に気を遣う部分だと思うので(オタクに)、良かったと思います。
僕の心は既に閉ざしているから、ふわりとファルル以外には開かないさ!がすっげぇ~~~~~~かっこよかったから、「あらっひびきさん、こんなこと言って。あとでお仕置きね」って言われてるのも興奮しちゃった。興奮しちゃったけど、ふわりは永遠にひびきさんのこと分かってくれないんだなというのもこう、頷いた……。アンバランスだよね。

ポォロロが林鼓子ちゃんだってのは知ってたけど、声聞いても全然分からなかった。桃山みらいが激つよだからかな。巨女(そういう表現するの可哀想)好きだから、かわいかった。でも身体を動物が這って移動したりしてるの、ぞくっとした。あれちょっと怖い。あと「可愛い……」って言われてたけど、笑顔が微妙に可愛くないの、あれは狙っているのだろうか。笑い慣れていないからみたいなあれなのかもしれない。
あまりちゃんから見たらミーチルもガァルマゲドンもかなりキャラが濃くて若気の至りで恐ろしく見えるんだろうけど、視聴者としては何度も泣かされたことがあるキャラなので、そんな邪険にしないであげてよと思ってしまう。ただ現実で目の前にああいう子がいたら、関わらない方がいいに決まってるよ。やばいよ。

し~くれっと!ラタトゥイユもようやく見れたなという感じだったけど、4人ライブが新鮮だったから見ててとても楽しかった。サイリウムチェンジ後のせり上がるステージに4人いるの怖すぎた。安藤なんかフチのフチ踏んでたからな。
しかし6話経ってもどうしてらぁらが小学生のままの姿なのか、謎が明らかにならないのか……。後半への期待だな。
あとちゃんと会話で解決できるところは対話してくれ、陰キャだからって逃げるな、あまり。

♦7話~12話

ノンシュガー回、カオスが極められていて非常に良かった。ノンシュガーはアニメ外活動(ライブとか単独とかアルバムとか)が多すぎて、スパイシーホットケーキがここで新曲扱いされていることも「えっ、だいぶ昔の曲じゃん!?!?」と驚いてしまった。本人たちが踊ってる映像の方がよく見てるから、振り付け同じだ~という感覚だった。ペッパーも記憶よりちゃんとしっかりしていて、成長したなぁと思い。ウサチャもかわいいね、かわいいね……。

しゅうかにプリパラのことを思い出させるシーンでは、不覚にもじんわりと来てしまった。あの頃のことを心に訴えかける!という手段の中でも「あまりちゃんが必死に努力をして、その結果しゅうかにそれが届く」という過程がとても良かったと思う。やはりしゅうかは努力の人間だから……。ガァララ・黒沢ともよの演技は一瞬で人の心をかっさらっていって本当にすごい。アイドルタイムプリパラがとても好きなので、色々ドラマがあったよな~と走馬灯のような映像を見せられると感動してしまう。リープ・トゥ・ザ・ゴールデン・イヤー!!!は聞き慣れていないので、不思議な曲だし不思議な振り付けだなとまだ思っている。プリパラの中東枠。

シンヤが心ロックされてしまうという展開は非常に好みなので、感謝の念しかないんだけど、の割には大した活躍なかったなという残念な気持ちもある。色々やってたけど、どうもパッとしない活躍だったかな。ウシミツとの信頼関係がシンヤの心に光差すわけでもなく。コヨイとの関係性を描きたいのであればじゃあ男プリステの内容を15秒で全部説明した気になるのやめてくれない?(円盤出せよの意)になるし。最終的に殴り合いして二人がボロボロになってるのは良かったと思う。
ただ私くらいダークナイトメアのこと知りたい!と思ってる人でもこのくらいしか情報持ってないから、ダンプリそんなに……って言ってた人はコヨイがこんなにバイオレンスに描写されていること自体謎なんだろうなと思う。これは普通に売り方が悪い。男プリステの第2弾の内容ががっつり本編に関わっているのに、見る手段がないというのも含めてそうだけど、メディアミックスして絡めたいという意欲に対して、手段が追い付いて無さ過ぎるのが甘すぎる。やる気が感じられません!わたし、許せません!

ポォロロとあまりちゃんの関係性がとてもいいなと思っているので、友達お化けのらぁらが「みんな友達だよー!!!!」と入ってくると、ちょっと君はフィールドが違うんですよぉ!となる、陽だから。ポォロロを迎えてくれるプリパラのモブたちとの練習シーンとかお風呂シーンとか、ああいう描写がとても良い。そして二人のステージの作り方が非常にうまい。バラードでゆったりと見せる、それでいてプリパラの広場でああいうことするのも初めてだよねというのがいい。全体的に優しい時間が流れていてよかったね~。

ガァルルがキーパーソンになるのかと思ったら、結局はファルルが持っていっちゃったので、お腹の中にイガイガ虫があるからどうこうみたいなのは特になかったのは残念。ガァルルにしかできないこと、多分あったと思うんだけどな……。強かでえらいよ、ガァルル。あとずっと思ってるんだけど、トイレは内側から鍵をかけるんだから雨宮くん出れるよな?なんか変だよあの描写。
ファルルVSファルル、過去との決別は十分すんでいるような気もするので、意外性はあんまりなかったけどちょっとドキドキしたね。ただ作成上の都合があるので、めざめファルルの状態で0-week-oldを踊ってくれはしないんだよな。しゃあない。
数多くの困難をライブで乗り越えてきたプリパラ、懐かしのプリパリのライブ映像が出てくる。見に行ったよ映画~、懐かしいね。なんであんな危機に陥っていたのか完全に忘れたけど、あのライブを違和感なくするためのメンツがあそこに揃っている必要があり、そのための導入だったんだな。まあ失敗に終わってしまうわけだけれども。
あまりちゃんとマリオの直接対決で決着をつけるという結末に向かっていく。まあ正しい収束方法だなと思う。ステージに向かうあまりちゃんにらぁらが「頑張って」と声をかけなかったこと、なんかよかったな~とじんわり思う。嫌いの中に好きがある、に関してどうかは分からないけど。
対決ライブってどんなことをするの?という中で、非常に対決っぽいフォーマットだったと思う。ライブ勝負でそれぞれのパワーと会場支配率を競うわけだけど、お約束の引き分けの感じになりそうになったら直接対決をする。殺陣やって曲やって、対決感すごいなと思った。

個人的にはマリオが消えたまま終わるのは、物語としてすごく良かったと思う。ラスボス救済が常にあったコンテンツだからこそ、救われて欲しいと思う人の意見もそうだと思うんだけど、結局マリオはあまりちゃんの中にいるという、創造主と創造された存在の関係性としては最高だったんじゃないかなと。
あまりちゃんが最後の最後までマリオに対してずっと否定的だったからあまり寂しくない、というのもあるかもしれない。これは描き方次第では一生残る傷になったかもしれないからな。マリオが「お前が悲しい顔をするこんな世の中なら、俺が壊してやるよ!!」と言っていたら様子が違っただろうし、明確に「俺はお前を救いたいんだ」と言っていたら狂っていたかもしれない。なんだかんだマリオはその辺明言はしなかったけどそういうことだよね~と匂わせ程度に存在しているし、でも最終的にはそれよりも自分が消えたくないという「創造主を越える」という部分に多少の執着を見せてしまったので純粋にあまりちゃんのことを思っているという要素が弱くなったから、まあまあダメージが弱かった気もする。なんかマリオの存在、めちゃくちゃマイメロを思い出すよね。監督も言ってたけどマイメロだよね。ジュンくんだよね、路線的には。うっすらとしか覚えてないけど、マイメロだよね。

アドパラのテーマが分かってくると、物語に深みが増した気がした。結構普遍的なテーマではあるけれど、恐らく対象年齢(当時プリパラを見ていた子たちへ)を考えると非常に刺さる物語なんじゃないかと思う。中高生の子はかなりの確率で思うことだろうし、私も多分考えたことがあるような気がする、記憶には無いけれど。
成長して大人に近づけば近づくほど、昔の自分の行動が受け入れられなかったり、恥ずかしかったり、思い出しては「あ~~なんであんなことしていたんだろう!!」と消したい記憶になる。でもそんな経験もあなたを作っている大事な部分だから、忘れないで一緒に歩んでいこう!というね。まあ非常にプリパラらしいよね。本当に嫌なことは絶対忘れてしまえた方が幸せに決まってるんだけど、それでも忘れられない人間に「いや、でもそれも大事な貴方ですから」とカウンセリングする感じ、非常にプリパラっぽい。プリパラっぽいよね。いい意味でも悪い意味でも。

世の中にある「好きの反対は嫌いではなく、無関心だ」という言葉。戯言だよなと私は思っている。「推しは推せるときに推せ」くらい嫌い。嫌いということは意識をしているから、その時点で相手にとってプラスになってしまっているから、嫌だということも忘れてそのことに対する興味を失うということが、一番好きの対極にある言葉だよという意のはず。憎らしくて妬ましくて、本当に目の前から消えてくれないかなと思っていることに対して、「嫌いってことは意識してるから、好きと同義だよ」みたいに言われたらブチぎれる自信ある。あまりちゃんはらぁらの「嫌いの中に好きがある」って言葉に気づかされたけど、それ紫京院ひびきに言ってもなんも届きはしなかったよねというのも一つ事実だと思う。この台詞にはっとした人もいれば、馬鹿言うんじゃないって嫌な気持ちになった人もいるんだろう。まあそれを含めて「プリパラらしい解決だね」という言葉にまとめているんだけど。本当に悩んでいる人に救いの手を差し伸べてはくれないから、プリパラは。

解決していない部分はたくさんあると思うけど、まあ12話でOADみたいな感じでまとめたよ~という部分に関しては、良かったんじゃないかなと思う。本来これが見たかったんだよね~というのをプリパラのフレンドシップツアーとかで散々やってきていたので、早くストーリーありきでこの歌聞かせてくれよ……が叶えられただけでもね。まあそれでも全然かなという部分もあるし、そもそものアドパラのアプリ・そしてアプリ内視聴というフォーマット・配信が遅すぎるということなどなどがあったから、総合的にはかなり目を瞑らないと手離しに「良かった」って言えないけど、そんな歴史はそのうち消えていくからな。まあアドパラのアプリ内でしか見れなかったら全てが消えていくと思うけど……。
ま、あとは早くこのアニメで初出しとなったライブとかをアプリでやらせてくれよな!アプリとのミックス事業、下手すぎ!新曲追加なさすぎ!そういうとこだぞ本当。
2期の匂わせや続編の匂わせ・みんな続きが見たかったら応援してね~のために不穏な展開や謎を残して終わるのは許せないけど、まあプリパラのことだから(本編が終わっているにもかかわらず年に数回ライブ開催して、新曲や新衣装作っているライブ興行&グッズ興行コンテンツ)やるんだろうな続き。きっと全ての答えはそこにある。なかったらどうしようね。




以下、読むな。

♦もったいなかったと思う要素

☆0話の要素
そもそもの事の発端は、アイドルランドへのアップデートが上手くいかなかったという話。
中枢のプリパリは壊滅的状況になり、唯一ゲートが外と繋がっているパラ宿プリパラにみんな逃げろー!→夢川ゆいの夢パワーでなんとか全ての均衡が保たれた……→でもそのせいでゆいが眠ってしまった→みんなでゆいを起こそう!という全体の大きな流れ。
ただプリパラと現実世界との繋がりがなくなってしまい、プリパラのことをみんな忘れてしまったから、昔プリパラにいた子たちを呼び戻して活気づけていかないと!というのも同時進行していた。その辺は序盤の方は「そうだよね~」と思っていたんだけど、ふと「あれ、結局パラ宿以外って今もう普通なの?」と気が付く。あまりちゃんが物語の中心すぎて、0話で起こった騒動がどう収拾が付いたのか分かっていない。
特にパリ兄ぃ。パリ兄ぃどうなったんすか。紫京院ひびきとあんな、あんな別れをして、そういやどうなったんだろう。ひびきさんがヘリコプター乗ってる描写があるから、プリパリもなんとかゆいちゃんのお陰で均衡保ってるよ~ということなのかもしれない。でもそういやファルルはなんであの森に来たんだろうな。これは考えちゃいけない部分かも。
そして気になる、ゆいちゃんが目覚めて完全復活して、それでアイドルランドのアップデートは完璧になったと捉えていいのか。ここに関しては敢えて説明していないっぽさもあり、最後の最後に謎の不穏な影を残すことで、続編への匂わせをしているんだろうなと思う。ハッピーエンドで終われよ。次に繋がらなかったことも考えなさいよ。

アドパラは1話と0話があるけれど、0話は1話のあとに見てね~という特殊スタイルで、起承転結の起のあとに状況説明を挟んでいる。これが結構色んなこじつけで「アップデートで大変なことになっちゃった!」を24分くらいで描き切っているのに対して、その後0話と同じ熱量で何かを説明しようとしないというのがね。元々古代プリパラとか宇宙のプリパラとか、無茶のある設定ばかりではあったんだけども。幸か不幸かアニメの配信がめっちゃスローペースだったので、見返していないと細かいことは忘れて楽しめてしまう。一挙配信になったことで「あれは?これは?おや?」が出てきてしまうのかもしれない。うーん、惜しい。
特に視聴者層の年齢が上がってくれば、尚更物語の整合性が気になる年齢になっていくんじゃないかと思う。今までが子供だましだったというわけではないけれど、女児アニメを見ている変な大人たちが重箱の隅を突くようにして「この台詞回収されてない!」とか言っている層が増えていくかもしれないと思うんだよな。キンプリなんかを見ていれば分かるけど、一見カオスでデコレーションが多すぎるトンチキコンテンツだけど、その中にちゃんとした世界観の設定とかシステムの設定があるから、その温度差で釘付けになるんだなと思う。プリパラがカオスを極めたいのであれば、周りの設定は固めた方がいい。そうだよな?パリ兄ぃ。

☆結局らぁらが小6なのはなぜ?
正直これは限界でしょうね。子供の頃見ていたプリパラアイドルのらぁらが、まだ小6なのなんで~!?って作中であまりちゃんが触れてしまった分、なまじ知らないふりができない。でも理由付けなどされない。というかできない。
まず最初に「当時プリパラを見ていた子たちが感情移入できるようなキャラを新主人公として据えよう」としてあまりちゃんが誕生し、そして今までのオールキャラを出す。あれ、でもらぁらはあまりちゃんにとってはあの頃見ていたアイドルだよな……?年齢設定、どうしよう……。
ここで取れる手段はいくつかあると思うんだけど、一番納得が出来そうなのって「プリパラと外の世界(パラ宿とあまりちゃんの場所)は流れる時間が違うんだよー!」説。
もう何を言っているか分からないけど、時空が歪んでいるんだな……と納得することもできる。ただこれをするとプリパラの外でらぁらとあまりちゃんが出会うことが無くなる。らぁらがプリパラに導くという役割もあり、しゅうかのためにアボカド学園に行く必要もあり、歪みまくっている時間に対してきっとこじつけとしても何も言えなかったんだろうなと思う。なのでこれを限界と称す。
あまりちゃんは未来からプリパラを助ける存在みたいになるのも可能だったかもしれないけど、結局物語はプリパラの中だけで進んでいるわけではないから、下界での進行が存在する分不可能になる。
プリパラだからまあいいかと思えるけど、らぁらが永遠に小学6年生である限り、どうしようもできない問題でもある。不思議でしょうがないし、冷静に考えたらあの集団の中であまりちゃんだけ人生経験積んでいる事実も怖すぎるんだけど、まあプリパラだからいいか……で諦めている。

結局ここで活きてくることって、アイドルランドプリパラのアニメは、アイドルランドプリパラのアプリ内でしか見れないですよ!という独特なプラットフォームのありがたさな気がする。全部You Tubeで常時配信しろよという反面、普通のアニメオタクが見たら「謎解けてないじゃん」と真顔で指をさされてしまうのかもしれない。プリパラはそういう作品だから、と理解した人間だけがこのアニメを見て感想を言う。保守的だけどそれがいいんじゃないかと思った。話の大筋的な、あまりちゃんの自分への向き合い方みたいなのはすごくいいと思ったけど、トータルの粗削り設定がどうも気になる人はいるでしょう。

☆ファルルが女神代理になった意味ってあるのかな
あるんですかね。ジャニスが力を使っちゃって赤ちゃんになっちゃった~、は全然いいと思うんだけど、これでプリパラ一安心!で戻っても全然良かったと思う。敢えてファルルを女神代理として据える意味。何より本人が「ファルルが女神?聞いてないよ~」みたいな反応なのが、やらされてる感出てちょっとかわいそうに思える。ポォロロの家を作るのも、みんなの夢をみんなで叶えていくというのも、別にファルルがやる必要性ってないよね。ファルルがプリパラとして特別な存在で、何か一つ象徴している大事なキャラだというのは分かるんだけどもね!
そもそもファルルの見せ場って旧ファルルと現ファルルのライブバトルで十分感動的だったと思うんだよな。コピーという概念に対して、オリジナルには勝てないよって昔の自分を諭すように、眠りから覚めてサイリウムチェンジするのとかすごく熱かった。(ただおねむからめざめになるライブは、プリパリで人気だからと言いながら紫京院ひびきと披露していた過去があるため、やろうと思えばああいうパフォーマンスっていつでもできるんだ~という認識が感動を7割くらいもっていったけど)
ネットで私が見た意見って多分ここなんだと思う。普通の女の子になって、らぁらと一緒に学校に通いたい!とプリパラ最終回で外の世界に出たファルル。プリパラの世界で奇跡のボーカルドールとして崇められるようになってしまったら、それはファルルのなりたい自分とは違うじゃん……と言っている人。まあでも悲しいことに、制作側はあんまりファルルの事考えてないから、これが一番考えてもしょうがないことな気がする。

私は正直このインタビューを読んでから、監督に対する信頼がかなり薄まってしまったので、まぁ、まぁ……。
美談じゃないよなこれ。キャラクターに寄り添った声優が「この台詞、本当にこのキャラが言うんですか?」って疑問に思って涙ながらに聞いてみたけど、物語の進行上言わせます、納得いかないかもしれないけど……って諦めてもらったという話だからなぁ。あの、やっぱプロパガンダって良くないですよ(湾曲した話)

設定の全てを明かしてしまったらつまらない&夢がないからというのはそうだと思うから、設定とか世界観は全部言わなくてもいい派ではあるんだけれども、それでも匂わせ程度にも出さずに「いや~実はもっと深いあれがあるんですけどね~」と言われると、出せよ!と思う。

そして先日の監督のTwitterの「本気で作ってますよ」発言。本気で仕事してるのは本当にそうだと思うんだけど、常に全力で作ってるのは本当にそうだと思うし、我が子だと思ってプリパラに携わっているのは本当に分かっているつもりなんだけど、言わなくていいよ……!!!!言わなくていいよ急に……!!なんか言われたのかなとか思うじゃん……!特に色々あるからさぁ……!!!!回収されてないね~ってさぁ……!!でも昔からじゃんそういうのって……!!プリパラ全然回収しないこと多いじゃんって……!!そういうこと言われましたみたいなこと、しないでいいよ……!!!

ちなみに私はファルルが女神代行になったことに関しては、全然いい派。代行だし。大した理由付けがないよなと思っているだけで、そこにファルルが据えられるのは正当だと思う。
あれが許せない人って、ファイアーエムブレム風花雪月で主人公が大司教代理になることが許せない人だと思うんだよな。自分自身の存在と自由という全ての根底に、「そもそもあなたは女神の血を引く存在です」という役割が与えられてしまっていて、じゃあ自分はこの道を歩いていくしかないんですか?ということに異を唱える人たち。FEに関してはレア様に反発する人がいるのもしょうがないとは思うし、その全てのゲーム体験が尊重されるべきですからね。
ファルルがボーカルドールとして奇跡の存在になってしまった時点で、もう彼女の道は「普通の女の子」とは違うということ。彼女の自由を望む人は許せないかもね。

☆イガイガ虫を残す意味とは
理屈は分かるんだよな。あまりちゃんがマリオが消えたことを寂しがっていて、そんな彼を象徴するイガイガ虫がいることで、もしかしたらマリオはまだいるんじゃないかと思えてしまうから、排除されてしまうのが嫌なんだよね。理屈は分かる。
でもマリオ自身がイガイガ虫の集合体とかだったわけではなく、誕生のあれはダンプリステで描かれてたけど忘れちゃったんですけど……。
本来のイガイガ虫とはプリパラ内に存在するエラーとかウイルスの類だから、関係ないのでは……?とも思う。まあ言うても子供たちが会議して感情で話を進めているから、排除した方がシステムにとってはいいに決まってるじゃんとか正論を言う人もいないし。多数決だな、と折れる紫京院ひびきも、あの連中説得するのは骨が折れるからなと思ったのかもしれない。あまりちゃん的には良かったね~なのかもしれないけど、あまりちゃんの中でマリオとの別れが完結しないと前に進めはしないよね。最後あまりちゃんの背中をマリオが押して、輪の中に入っていこうと勇気を出すという展開が全てだと思うので、自分の中にいる、一つのなりたい自分として決着をつけてほしい。
あとそれとは別で、都市伝説になった雨宮くんはなんなんだ。好きな方角聞かれて南って答えないと死ぬらしいけど、だからトイレは内鍵だろ!

以上。楽しく見ました~という気持ちがあるにもかかわらず、まあでも内輪向けありがとうムービーだから所々雑に思えてしまうよねという部分がどうしても忘れられない、という感想でした。でもいいもん見れましたわ。

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