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夢川ショウゴの呪い

「DANPRI STAGE -アイドルランド・オブ・ザ・デッド-」の配信を見ました。
結局WITHステの円盤は出なかったけれど(なんでなんだ本当に)、私はこれでダークナイトメアが動いている姿をようやく見れるのだ。
私はようやくダークナイトメアを知ることができる。
その喜びでうきうきと配信を見ることとなった。

アイドルランドプリパラの第1話を見たとき、高校生の頃のプリパラの記憶が全て一気に甦ったかのようなトキメキを感じた。
別にプリパラと共に生きてきた人生とか言えるほどあれではないくらいのオタクだけれど、あ~プリパラが帰ってきたんだと感動した。
前回のWITHステもアイドルタイムプリパラの本編内での話だったけれど、今回の舞台もアイドルランドプリパラの本編内の時間軸の話らしく、現時点で円盤化が確定されていないという状況に新規のオタクがかわいそうだなと思った。
ついに私も新規の人間を心配する立場になったか……。
なにせ秋頃から狂ったようにダークナイトメアを求めていたけれど、結局与えてもらったものはそこまで多くなかったからな。
今回ようやくという気持ちだったのだけれど、結論から言うと今回の舞台でも分からないものは分からなかったな。
情報を求めすぎた。


【過去の気狂いはこちら↓】

☆感想


プリパラでゆいちゃんが眠ってしまったという状況、しかし現実世界に夢川ゆいは存在する。
この辺の情報どこよりも先に男プリが出してくるのすごくない?
プリパラという概念がまた難しくなってしまった。結局いまだに0話の理解が浅い人間なので、冒頭のめが兄ぃの説明で「分かりやすいな……」と思ってしまった。

男プリという世界にいまだ馴染みがない人間なので、ゴットボーイズがおじさんの3人組だったことに感動してしまった。
私ももしおじさんだったら、そりゃ仕事に疲れたら美少年になってアイドルやりたいって思うわ。
プリパラってやっぱりV tuber文化の走りのような概念だったんだなと思う。私も美少年になってアイドルやりたい。イケメン願望叶えたい。プリパラはそういう場所じゃないけど……。
X PAPANに至っては「そんなユニットあったか?」というくらいの認識のユニットだったけれど、コンセプトがあまりにも良すぎて大好きになってしまった。
X PAPANのセンター分けのお父さん、あのお父さんものすごくかっこよくないですか?大好きになっちゃった……、推しにしたい。その後アイドルランドプリパラの2話にX PAPANがいて、「ライブを見せろ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」と叫んでしまった。
極楽浄土系アイドルの人たちも、野獣系アイドルの人たちも、コンセプトがやっぱり女子パラと完全に違う。なんていうか闇プリに行かなくてもかなりはみ出し者の人間ばかりがアイドルやっているのでは?と思う。
でもそんなみんなの自由を認める場所なんだよなプリパラは。
その多種多様性を何よりも体現しているのが男プリだと思うので、楽しかった。

精神的支柱という三鷹アサヒ。彼が明るく引っ張ってくれることで前に進めた場面だってあっただろう。しかしそんな彼がゾンビになってしまう。彼の存在の大事さが分かりますね……。
マイペースだけど仲間のためなら迷わず銃を手に取る男、高瀬コヨイ。おっとりとした姿には過去の暴れ拳銃という呼び名が見え隠れする。しかしそれはすべて仲間のため。いいじゃないですか。こういうのが欲しかったんだよ。
そして揺れ動く夢川ショウゴ。みんなが彼の素直になれないという性格を知っているからこそ、すべてが優しく回っていく。愛されて育ち、彼もまた愛を他人に渡すことのできる人間なのだ。
そしてそれらをぶっ壊すボケの数々。ところどころに挟まれるWITHの小ボケ、伝わらないような小ボケ。あまりにもシュールな笑いすぎて大丈夫か?とも思ったけれど、私はどれも好きだった。WITHの仲の良さを感じる。
プリパラのハチャメチャな感じがどこか懐かしい感覚。
ありがとう森脇監督。

☆ダークナイトメア

動いている姿をようやく見れた!ダイジェストとかではなく!普段のダークナイトメアだ!これが!!現実世界で男子高校生をしているダークナイトメアじゃん!
いや、ダークナイトメアってなんなんだよ子連れ狼と大五郎ってなんだよ。
子連れ狼と大五郎ってなんだよ!!!!!!!!!
まさか目的のためなら手段を選ばないというタイプのユニットだったのでびっくりしてしまったけれど、プリパラだからしょうがない。
生きてる2人を見るのがやはり初めてなので(ライブで歌っている姿だけはめちゃくちゃ見たけれども)、あっそんな立ち位置で会話して、そんな感じに顔を見るのね、みたいな発見が嬉しい。
今回ゾンビ物とあって、シンヤくんが飛び出していった時のウシミツくんのリアクションとか、関係性の掘り下げができそうな動作がいっぱいあったので、本当にありがたい。一つ一つ見ていったらもっと掘り下げられそうだよ。円盤出なさそうだけどな。
というかアイドルランドプリパラの1.5話として成立できるくらいの話なのに、あれが本編扱いにされてないのどうなんだ!?
夢川ショウゴという男の子が妹の影響で寝込んでしまい、アイドルとしてステージに立てないと思ってからの復活劇、そしてそこからのアイドルランド2話での焦り、2段階でめちゃくちゃ丁寧に描かれているじゃないですか。
男プリの舞台を見なかった人間にその夢川ショウゴの等身大の葛藤が伝わらないのが悲しすぎる。彼はステージに立つと決意をして、そして今焦っているんだ。

余談。オレーザービームってCDバージョンになると結構合いの手入るんですね。早くCD出してくれよ本当に。浴びさせろ。


☆君の夢、なんだった?

新曲の最中、夢川ショウゴが語り掛ける。
「君の夢、なんだった?」
一瞬ドキっとしたけれど、その一瞬に刺されたトゲが見終わった今も抜けない。
夢川ショウゴに呪いをかけられてしまった。

プリパラというコンテンツは女児向けアニメなため、将来がキラキラとしている小さな女の子たちが見ている。
だかららぁらちゃんやゆいちゃんが「あなたの夢は何?」とテレビで問いかけたところで、その答えを用意するのは小さい子たちだ。
高校生の人間が見ていたとしても、大人が見ていたとしても、その問いが本当の意味で私に向けられているとは思わなかった。

しかし今回はどうだろう。男プリの舞台、ネット配信、ターゲットは明らかに年齢層が上がっている。
君の夢、なんだった?
過去形で問われたその問いに、自分の夢は何だったんだろうと考えるのは、夢を見ることをしなくなった大人なのだ。
私の夢、なんだったんだろう。
子供の頃ケーキ屋さんになりたいと思っていた夢。小学生の頃漫画家になりたいと思った夢。高校生になり舞台や演劇に携わりたいと願った夢。大学生になり安定した将来が欲しいと願った夢。やりたいこともなく幸せになりたいと思う今の私。私の夢ってなんだったんだろうか。
きっとこれから先もことある毎に「君の夢、なんだった?」という夢川ショウゴの問いが私の中に残り、自分の夢はなんだったんだろうと考える時間があるのだろう。
多分そんなことはないのだろうけれど、今度のプリパラのライブとかがあるのなら、夢川ショウゴにいろんな大人に「君の夢、なんだった?」と問いかけてほしい。
みんなにとって抜けないトゲとなってほしい。

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