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ミックステープ 03 A面:5曲目 Stick Up / ザ・ハイヴス(スウェーデン) The TAPE 03 - side A

ミックステープ:パート3、A面5曲目について。

https://www.mixcloud.com/kiichi-ogura/komemx-the-tape-03-side-a/

  1. Lullaby / Leo Kottke

  2. DAY TRIPPER / YELLOW MAGIC ORCHESTRA

  3. Garbage Pale Kids / JPEGMAFIA

  4. Enemy / Slant

  5. Stick Up / The Hives

  6. Party Girls / Victoria Monét

  7. Too Pure / Cornelius

  8. Mess It Up / The Rolling Stones

  9. bird song / Shimozu Mitsuhumi

スウェディッシュ・ガレージの雄、ザ・ハイヴス。貫録の通算6作目から、ホラー意匠をたっぷり施しつつ、渋みとかっこよさを兼ね備えたミドルテンポのシャッフルナンバー。この「Stick Up」は、アルバム収録曲の中でも特にジャケットの世界観を表現した楽曲であるといえる。

ティンパニーのごとく鳴り響くドラムセッティング。さりげなく伴奏するブラスのアレンジも音圧の最大化に貢献する。ここでいう音圧とは、音のデカさでは無い、聴く者の心の琴線に届けようとする意思のレベルだ。

アルバムタイトルの「ランディ・フィッツシモンズ」とはバンド結成時からゆかりのキャラクター。1993年、この人物から寄せられた手紙を元に結集したメンバーこそがザ・ハイヴスなのだという。

それにしても、本作がリリースされた昨年、久々に彼らのロックンロールを聴いてみて、こんなに良かったっけ?と思ってしまった。確かに、ミレニアムの初頭に世界のガレージロックブームに乗っかって出てきたバンドというイメージが強かった。ただ、スウェーデンのロックバンドらしいハイエナジーであり切ることへの遠慮のなさは、同時期に続出した英米のガレージバンドらが醸し出すスノッブさとは一線を画していた。

あれから二十数年である。大ベテランの域に達している彼らは、動画を見る限りお腹も出てきた。頭髪も薄い。その分かどうかはわからないが、長い間共に戦ってきたロックンロールと、そのリスナーに向けての醸成された愛に溢れ、そして、数々の創意工夫が全編にわたり実践されたアルバムとなった。

今回紹介した「Stick Up」の他にも、個人的に人生で十指に入るだろう大好きなロックンロールナンバーにも出会ったし、ロックを愛し続けて良かったと思える楽曲が目白押しの本作である。ぜひアルバムで楽しんでほしい。


次回は、カリフォルニアのシンガーソングライター、ヴィクトリア・モネの夕日が似合う1曲。

ミックステープはMixcloudで公開中。

The TAPE 03 side A



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