▼家系図
▼一族データ
若菜(6代目当主・剣士・氏神名「米神鎮樹」)
クナイ(弓使い)
カライ(薙刀士・氏神名「清乙女米神」)
紫音(大筒士)
梅吉(壊し屋)
そぼろ(7代目当主・剣士)
▼歴代勇姿録(1025年)
▼6代目当主・若菜の話
漫画でも描きましたが、ここで若菜君が覚えた奥義を見てみましょう。
「真空源太斬」「若菜燕返し」
お気づきでしょうか……。
完全に薙刀士と同じ戦い方です。
「真空源太斬」は前列全員に攻撃なので薙刀士の通常攻撃と同じ。さらに「若菜燕返し」は多少の違いはあれどもカウンター技として「綱手鏡返し」と同じなんです。
憧れや羨望というには重くて、嫉妬や劣等感というには純粋すぎるというか、どう表現すればいいのか私にはわからないんですけど……。しかし間違いなく、若菜君にとっての強さとは薙刀士である「カライちゃん」でした。
「カライのようになりたい」ではなく「カライの隣に並び立てるくらい強い男になりたい」の気持ちの方が近いのかなーなんて解釈してます。
実際カライちゃんの強さってどうなん?とプレイヤー目線で答えるならば、母親の綱手姐さんと同じくらいですね。決して弱くはないです。鏡返しにとても助けられたし技力も高い、最強家系青ラインの名は伊達じゃありません。ただ娘のカライちゃんの方が迷宮奥の強い鬼と戦うので、母親のように無双は出来なかったというだけです。
最強の母親の存在があるので、彼女自身は自分のことを強いとは思っていないでしょう。むしろ「自力で奥義を二つ覚えて」「一族唯一の石猿使い」の若菜君の方が凄いと感じていたのではないでしょうか。「親を越えられなかった」ことがカライちゃんのコンプレックスだったかもしれませんね。
6代目当主若菜君はスロースターターでした。
お父さんの壮君は薬を使用してようやく体風を400まで上げたって言うのに彼は自力で500を越したんですよ。この凄まじい努力には涙が止まらない。燕返しの発動率が年齢を重ねるごとに良くなってるのを感じました。
ただ周りが強すぎた故に、努力を重ねてもその差が縮まることはありません。カライちゃんほぼ700、紫音君と梅吉君は800台と当主以外は体風がとても高い。
プレイヤーが風を疎かにしてしまったばかりにうまく実力が発揮できなかった若菜君。素質はあるのに才能がありませんでした。実はカライちゃんよりも素質点3000点ほど高いんです。(若菜:14357点、カライ:11686点)敏速さえ高ければ、燕返し使いの最強当主として名を馳せた可能性もありました。
技土は高いし術師として活躍すればいいんですけど、剣士の奥義を自力で二つも覚えたってことは刀で戦いたかったのでしょうね。
結局花開くこともなく、青くて未熟な状態で必死に足掻きながら戦い抜いた子でした。
何度喧嘩しても、すれ違っても、目を合わせなくても、進む方向は最初からずっと同じ二人でした。