失敗から学ぶ。〜丸付けの難しさ〜

6年生、3学期の算数は「6年間の総復習」です。

新しい内容を学ぶということはないので、各自振り返りをしながら、自分のペースで学習を進めます。

ただ、学習がしっかりと定着しているかチェックするために、3日に1度くらい、小テストを実施して自分の実力を確かめます。

ちなみに、この小テストは学習のペースメーカーのような役割も果たしています。

今回の小テストは「メートル法」。単位変換をする子どもにとって最難関課題のうちの一つです。

小テストを受けると・・・

難しい範囲のテストだとわかっていた子どもたちは、テストに向けて一生懸命学習に取り組んでいました。

そして、いよいよテスト。

思ったより点数が良くて喜んでいる子。

勘違いに気づき、すぐにやりリ直しに取り組む子。

頑張ったのに結果が出なくて思わず涙ぐむ子。

自分の結果を直視できず、点数をごまかしてしまう子。

がんばりきれずにテストを迎え、悲惨な点数の子。

いろいろな子どもたちの姿がありました。

失敗を次に

子どもたちの学びの姿にしっかりとフィードバックをするのが担任の役割です。

今回は、子どもたちに対して、

しっかり丸付けをして、たとえ点数が悪くても、正しい点数を記入できたことが素晴らしい。
人間はなかなか自分の間違えを認められない。そんな中、自分の間違えに向き合っている姿が素晴らしい。すごく勇気があることだ。
悔しいという気持ちはがんばって学習をしてきた証拠。だから、今の気持ちに誇りを持ってほしい。がんばっていなかったら悔しいという気持ちは湧いてこなかったのだから。
今の結果の次に生かしてほしい。失敗したのなら、さぼってしまったのなら次に活かせばいい。同じ過ちを繰り返すことが一番ダメだ。

という話をしました。

話の後の子どもの姿

その後の子どもたちを見ていると、点数をごまかしていた子が「先生、わからんから教えて」とプリントをもってやってきたり、もう一度自分でノートにまとめ直していたり、何度も黙々と問題に向き合っていたり。

素敵な子どもあっちの姿を見ることができました。

今回は、子どもたちには「失敗の向き合い方」についての語りが中心だったと思います。

なぜかというと、今「失敗の科学」という本を読んで考えていたところだからです。

本を読むことで失敗についての捉え方や、失敗の大切さを実感しているときだったからこそ、子どもたちにも伝わるものがあったのかもしれません。

先生自身のマインドセットの重要性を感じます。

「失敗の科学」では、失敗の大切さや、失敗を受け入れられない人間の特性など述べられています。
また、失敗を活かすためには文化やシステムが重要であることも書かれています。

では、学級においてどのような文化を作っていけばよいか。どのようなシステムを作っていけばいいか。

それは、本を読み終わって今後具体的に考えたいと思います。

この続きはまた今度。

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