他人を頼ること、期待すること
こんにちは。
前回は「仕事で成長するために」を執筆させていただきましたが、前向きに頑張ろうと思う一方で、どうしても社会で働いていると、不満に思うこと、嫌になることだって、当然あります。
それは、赤の他人と一緒に働いているから。
性格、話し方、育ってきた環境、ものの考え方、得意なこと。
それぞれがまったく異なる人間どうしが、同じ場所で時間を共有しながら、職務を果たすために、協力し合うことが求められる。
全体が良い方向に進んでいれば、「やりがい」として、仕事が楽しいと思えますが、時には上手く嚙み合わずに、嫌な思いをすることもあります。
でも、社会における役割を果たすために、自身の生活を成り立たせるために私たちは働いているので、嫌だからという感情だけで、すべてを投げ出すことはできません。
ある程度のことは受け入れたり、妥協したりしていかなければ、社会の一員としてやっていくのは難しいです。
全部が全部、自分の思い通りに動いていくなら、悩むこともありませんが、それでは仕事の目的を達成することはできませんよね。
力を合わせなければ、会社は成り立たず、仕事を完成させることができないというのが、一番大事なこと。
「協力する」「連携を取る」という上で、大切なのが、
一人ですべてを完璧にこなそうとせず、他人を上手に頼ること。
でも同時に注意しなければならないのが、これくらいはやってくれるだろうと過信して、他人を勝手に期待すること。
私は社会で働いてみて、他人に対して「頼る」と「期待する」は違うんだなと感じる場面が何回かありました。
もやもやせずに要領よくやっていくには、使い分けが大事だと思ったので、まとめてみました。
悩むことも多いですが、少しでも心が軽くなればと思っています☺
頼るということ
たとえ慣れていたとしても、一人でこなせる仕事の量には限界があるもの。
だから周りの人と協力し合い、お願いできることはやってもらうことで、結果として仕事の流れが円滑に進んでいきます。
少し無理して頑張ればできなくはなかったとしても、やっぱり長続きはせず、限界が来てしまいます。
集中力が下がると、注意力も散漫になり大事なことを忘れて、普段当たり前にやっていることでもミスが出るようになって、全体に迷惑をかけてしまうかもしれません。
自分のパフォーマンスも、全体のパフォーマンスも良い状態を維持するには、自分が責任を持ってやるべき仕事と、他の人がやっても大丈夫な仕事を上手く区別して、自分の負担を減らしていくことが必要です。
自分で全部を抱え込まず、周りに助けを求められるかどうかも、この先長く社会人として生きていくためには、なくてはならないスキルといえます。
あなたは決して一人で働いているわけではないので、全部を自分一人で解決しようとしなくてもいいんです。
できないことはできないと、助けてほしいと、弱みを見せてもいいんです。
一人前だと認められたくて、一人で完璧にやりきりたいという気持ちも理解できますが、厳しさを感じたら素直に言いましょう。
自分の感覚と周りの認識に差が出ないように、苦手なことは正直に発信するのも大切ですね。
自分から周りに伝えないと、できるものだと思って放置されてしまい、最後の最後で取り返しのつかない失敗に繋がる可能性もあります。
少し人を頼っていれば済んだものを、そんなことで評価を下げたり、自信をなくしたりしてしまうのは、とってももったいないです。
良い仕事をするには、人を信頼して助けてもらうことを身に付けましょう。
期待するということ
しかし「頼る」とは裏腹に、他人に勝手な期待を抱くことには気を付けたいものです。
「これくらいならやってくれるだろう」と他人をあてにして、責任を持たないでいると、思いもよらぬトラブルに発展することがあります。
自分と他人が持つ感覚や技量は異なるということを忘れず、自分がやるべきこと、他人にやってもらうことは区別することが大切です。
じゃあ最初から他人に期待なんかしないほうがいいのか、と言うと、それはまた違う話です。
「どうせ誰も助けてくれない」と独りよがりになったところで、良い仕事はできませんからね。
ただ、極端な二つの考え方
「やってくれるだろう」と「どうせやってくれない」
共通するのは、他人の価値観を自分で勝手に決めている、という点です。
自分の基準で物事を考えているから、思惑通りに相手が動かなかったときに「期待外れだった」と思うわけです。
でも、それは必ずしも相手が悪いということにはなりませんよね。
その人にとっては、難しく手を出せなかったのかもしれない。
他の仕事で忙しくて、どうしても手伝えなかったのかもしれない。
あなたを成長させようと思い、あえて助け船を出さなかったのもしれない。
あなたが出来る人だと信頼していたから、任せたのかもしれない。
視野を広げれば、そう考えることもできます。
他人の意志や本心は、聞いてみないかぎり分からないので、自分で勝手に「この人は助けてくれない人なんだ」と決めつけてはいけません。
自分の思い通りに動くか動かないかというだけで、他人を判断するのは良いこととは言えませんね。
物事が期待通りに動かなくても、いちいち落胆する前に他の可能性があるのかもしれないと柔軟に考えていくのが理想的です。
「期待」という言葉は、プラスな場面、マイナスな場面の両方で使われるので、単純に捉えるのが難しいところがあります。
でも大事なのは、自分が持つべき責任から逃げないことです。
その仕事において何が重要なのか、自分が最も注意を向けるべき点は何かを、常に考えるようにしましょう。
いちばん大切なこと
他人と仕事する上で「頼る」と「期待する」の違いについて書きましたが、結局のところ大切なのは、コミュニケーションではないでしょうか。
もちろん、気が利いて面倒見がいい人もいますが、みんながみんなそういう人たちばかりではないのも事実。
言われないと気が付かない、お願いされない限り手を出さない人もいるわけですが、それはあくまで他人なのでしかたのないこと。
こちらが合わせて、上手に対応していく必要があります。
「こちらが大変そうにしていたら、言わなくても助けてくれるはずだ」というスタンスでいるのではなく、自分だけではどうにもならなそうだと判断した時点で割り切りましょう。
「一人では厳しいので、手伝ってください」と素直に言って、お願いするなり頼むなりした方が早いのです。
他人を上手く使うというのはこういうことで、そうすれば「他の人が思うように動いてくれない」と、もやもやすることが減るはずです。
最初から、自分で周りに働きかけるようにすれば、そういったストレスからも解放されますよね。
無駄なストレスが減れば、集中力を削がれることもなく、結果として仕事のパフォーマンスも良くなる。
その人の要領が良いか悪いかは、コミュニケーション1つで大きく変わってくるものだと思います。
今回の話をまとめると、自分が大変だったら誰かに頼むようにする。
他人に対して過度な期待は持たず、自分からコミュニケーションを取る。
かくいう私もまだまだ未熟で、人を使うという発想が思い付かず、つい一人でやりきろうと無駄にバタバタして疲れることが多いです。
社会で生きる上で「要領の良さ」というのは、身に付けたいスキルの1つなのであります。
みなさんも少しでも楽に生きるために、一緒に頑張りましょう~☺