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iPhone15Proが朝ラッシュの山手線の運転間隔並みに再起動を繰り返した件

 端的に言えば昨年買ったiPhone15Proが壊れた。突然シャットダウンからの再起動。バッテリー交換なんてしていないのに「バッテリーが認識できません」そこから無事に修理完了するまでの軌跡。

 先日某LINEゲームをしていたら突然iPhoneの画面が暗転した。間違えてサイドボタンを押したかと訝しむも、次の瞬間に「知恵のリンゴ」が画面に表示される。何もなかったかのように起動するも、唯一違うのはさっきまで並々とあったバッテリー表示が真っ赤な瀕死表示になっていた。オマケに「バッテリーを認識できません」という表示も出ていた。あの、あの、バッテリー認識できないんですよね?どうやって起動してるんすか?イマドキのクルマだって「ガソリンを認識できません」なんてウソはつかない。
 まあ、一時的な不具合だろうなんて正常性バイアスに従って問題を放置していたが、やっぱりたまに落ちる。万が一手遅れになる前に契約してあるAppleCareの恩恵に預かるしかないと思い、バックアップとサービスプロバイダの予約をした。

 サービスプロバイダを訪問するまでの数日間に再起動する頻度は一昔前の南武線の運転間隔よろしく12分に1回ぐらい落ちていた。サービスプロバイダで点検してもらい不具合が発生している(エラーログ蓄積によるシャットダウン。まるで長門みたい())ことが判明。しかし修理するにも交換基盤がないとのこと。あの、あの、修理するためのサービスプロバイダですよね???なんで交換部品の在庫払底させてんの?というツッコミは喉元で追い返して、結局対処法は以下の3つということになった。
①代替機で修理完了を待つ
②交換部品のあるサービスプロバイダに行く(予約取り直し)
③AppleCare特典のエクスプレス交換サービスを利用する

 代替機を貸したがらないスタッフに暗に3を選択しろと言われたので、しぶしぶエクスプレス交換サービスを利用することにした。
 通話中にシャットダウンすると洒落にならないのでチャットでオペレーターに交換を申請した。
オペレーターからは注意事項と今後の流れの説明を受けた。その後クレジットカードの与信枠確保(これは交換という名目だが万一規定期間内に返却しなかった小悪党がいた場合にカードから機種代相当を決済するためのApple側の保険)と配送先住所の設定をする。後は到着を待つだけである。それがその日のお昼過ぎの出来事。

 結局交換機の到着まで2日後だった。ついにiPhone氏は充電すらしなくなり、充電ケーブルを挿してる時だけ起動するものの、朝ラッシュの山手線よろしく2〜3分で再起動という目も当てられない状態となっていた。修理しようと思った時の万が一の手遅れがやってきたのである。
 こんな状態ではとてもバックアップはおろか初期化すらままならない状態になっていた。撮った写真は全てiCloud保存なので、その息継ぎのような2〜3分でも最悪同期が取れる。が、その他のアプリデータなどのバックアップは望むべくもなかった。
 とはいえ、サービスプロバイダに行く前日にバックアップを取っておいたので3日分のデータが欠落するだけで済んだのは不幸中の幸いである。しかも、再起動ばっかりするから強制的にデジタルデトックス状態になっていたのも幸いであった。
 肝心の初期化はAppleカスタマーセンター曰く「その状態ではとても初期化できないので、こちらの方で責任を持ってデータを消去させていただきます」との回答を得た。

 黒猫がトレードマークの宅急便が交換機を届けてくれた。しかし、緑装束の宅配兄は帰る事なく「知恵のリンゴ」から厳命された故障機回収の任を全うすべく玄関先で待機していた。急いで交換機を取り出して、故障機を棺に納めるように別れを告げた。お忙しい宅配兄は棺を受け取ると返送着払い(返送費はAppleの負担)控えを置いて緑と肌色の霊柩車は出棺していった。

 バックアップからの復旧は機種変と同じ要領なので割愛。LINEのデータはバックアップ以後のデータは飛んでるかと思ってたら復旧したものもあれば、しないデータもあったりで基準がよくわからず。

 数日後Appleからメールが届き修理完了との一報を受けた。なんだか無償なのか有償なのかよくわからなくて調べたら、有償修理の場合後日請求書がメールで届くそうな。2週間ほど経った今、請求書が来ないのでどうやら無償修理で済んだようだ。
 入っててよかったAppleCare、開いててよかった磯丸水産である。

 今回の教訓は以下の通り。
①AppleCareはなんだかんだ有能
②日頃からバックアップは取ってた方がいいが、iPhoneが不可思議挙動をしたら即バックアップ。傷を最小限に。
③近くならサービスプロバイダ、遠方ならエクスプレス交換サービス。
④費用請求があるかどうかは請求書次第。

 初期不良は検品である程度防げるものの、今回みたいな時限爆弾的不良はある程度致し方ない部分がありますよね。まあ、手間の代わりにほぼ1年使っていた15Proが新品同様になって、バッテリィの寿命が伸びたというところで落とし所としましょう。
 不運にも私のように時限爆弾(≒◯ニータイマー)に遭遇した場合は今回の備忘録を参考にしていただけたら幸いです。

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