日本海の絶景を堪能! 山陰海岸ジオパークの魅力と地域産業

こんにちは。今回は、京都・兵庫・鳥取にまたがる「山陰海岸ジオパーク」をご紹介します。
日本海の荒波が生み出す多彩な海岸地形と、内陸部に広がる自然・文化が評価され、2010年にユネスコ世界ジオパークとして認定。迫力ある断崖や奇岩、白砂青松のビーチ、そして漁業をはじめとした地域の産業との結びつきなど、見どころが満載なんです!

1. 山陰海岸ジオパークってどんな場所?

• エリア: 京都府京丹後市~兵庫県豊岡市・香美町・新温泉町~鳥取県岩美町・鳥取市にかけての沿岸部
• 特徴:
1. 変化に富んだ海岸線 … 砂丘、リアス式海岸、奇岩・洞門などが連続
2. 国定公園にも指定 … 豊かな自然環境と希少生物の生息地
3. ジオ(地形・地質)×文化・産業の融合 … 漁業、温泉、伝統工芸、観光
このエリアは、古くから「但馬(たじま)」「丹後(たんご)」と呼ばれる地域に属し、独自の風土や文化を育んできました。観光地としては、鳥取砂丘や浦富海岸(うらどめかいがん)の美しい景観が有名ですが、じつは他にも多彩なジオスポットが点在しています。

2. 地形・地質のみどころ

2-1. 鳥取砂丘(鳥取県鳥取市)
• 日本最大級の砂丘
長年の風と海流によって形成された砂のアート。最大高低差およそ90mの“砂の壁”は一見の価値あり。
• アクティビティ
パラグライダー、サンドボード、ラクダ乗り体験など、砂丘ならではの楽しみ方が豊富です。

2-2. 浦富海岸(鳥取県岩美町)
• “山陰松島”とも呼ばれるリアス式海岸
荒波が削った断崖絶壁や洞門が点在し、遊覧船やシーカヤックで間近に観賞できます。
• 透明度の高さ
夏場はシュノーケリングも楽しめるほど海が澄み渡り、海中の地形がよく見えるという驚きのスポットです。

2-3. 玄武洞(兵庫県豊岡市)
• 神秘的な柱状節理
約160万年前の火山活動で噴出した玄武岩が冷却・収縮して、柱状に割れた節理(せつり)を間近に見学できます。
• 周辺のアートな雰囲気
玄武洞公園では、洞門のライトアップイベントなども行われ、幻想的な空間を楽しめます。

2-4. 経ヶ岬・丹後松島(京都府京丹後市)
• 山陰海岸の最東端
経ヶ岬灯台付近から望む海と空の大パノラマは絶景そのもの。
• 荒波が刻むリアス海岸
巨石の連なる入り組んだ海岸線が、海上から見ると一層ドラマチック。丹後松島と呼ばれるエリアもおすすめです。

3. 山陰海岸ジオパークと地域産業のつながり

3-1. 漁業・水産加工
• 荒波が育む海の幸
山陰海岸は、日本海の寒流と暖流が交錯する豊かな漁場。カニやイカ、ハタハタ、ブリなど季節ごとの漁獲量も多く、松葉ガニ(ズワイガニ)は冬の味覚の王様!
• 水産加工の発達
干物やカマボコ、珍味づくりなど、地元の伝統加工技術が脈々と受け継がれています。お土産としても大人気。

3-2. 農業・畜産
• 豪雪・寒冷地帯ならではの農産物
冬は厳しい気候にさらされますが、夏は日本海の冷涼な風のおかげで、トマトや葉物野菜、フルーツなどが高品質に育ちやすい環境です。
• 但馬牛(たじまぎゅう)
神戸ビーフや松阪牛などブランド牛の素牛としても有名な但馬牛は、この地域の気候や牧草地が育んだ伝統的な畜産ブランド。牛肉を使った名物料理は観光客にも大人気。

3-3. 観光業・温泉
• 城崎温泉(兵庫県豊岡市)
外湯めぐりで知られる城崎温泉は、山陰海岸ジオパーク内の有名スポット。レトロな温泉街散策とカニ料理の組み合わせは定番です。
• 夕日ヶ浦温泉(京都府京丹後市)
日本海に沈む夕日を眺めながら湯浴みができる贅沢。カニや魚介の会席を楽しむ宿も多く、シーズンには多くの観光客が訪れます。
• 観光とジオ学習の融合
ジオパークとしての取り組みを活かし、自然ツアーやジオガイドの育成を進めることで、地質や海洋環境の理解促進と地域経済の活性化を図っています。

3-4. 伝統工芸
• 丹後ちりめん(京都府)
丹後地方はちりめん織物の産地として有名。ジオパーク観光と織物工房見学を組み合わせたツアーも行われています。
• 地元陶芸・木工など
豊岡のカバン産業や、香美町の木工品など、自然素材を活かしたクラフトも盛んです。地形・地質と結びついた文化が地域産業の個性を高めています。

4. おすすめの回り方

1. 鳥取砂丘スタート
• 砂丘の絶景と迫力を楽しみながら、サンドボードやラクダライドにチャレンジ。
2. 浦富海岸や城崎温泉方面へ移動
• シーカヤックや遊覧船でリアス式海岸を堪能。夕方には城崎温泉でゆったり外湯めぐり。
3. 玄武洞・但馬牛グルメ
• 神秘的な柱状節理と、お昼には但馬牛を味わう。
4. 丹後松島・経ヶ岬でフィニッシュ
• 日本海に沈む夕日を眺めたり、丹後の海の幸を満喫。温泉で締めくくれば最高のジオ旅に。

5. 防災・環境保護の取り組み

• 海岸浸食への対策
日本海の荒波は景観を生み出す一方、海岸線の浸食を招くことも。堤防整備や植生の保護、漂着ゴミ回収などの活動が行われています。
• ジオパークによる地域連携
各市町村や観光協会、漁協などが一体となり、自然保護と地域振興を両立させる取り組みを推進。ジオツーリズムやエコツーリズムの普及を通じて、自然と共生する産業モデルを目指しています。

6. まとめ:大地のドラマと暮らしが混在する山陰海岸

山陰海岸ジオパークは、
1. 多彩な海岸地形(砂丘、断崖、柱状節理、リアス式海岸)
2. 恵まれた漁場とブランド農畜産(松葉ガニ、但馬牛、地元野菜)
3. 温泉・観光業(城崎温泉、夕日ヶ浦温泉などの有名地)
4. 伝統工芸や防災意識の高いまちづくり
といった複数の要素がシームレスに融合しているエリア。自然のダイナミックさを体感しつつ、地域ならではの食や文化、そして住民たちの“海と陸を守る”取り組みを知ると、旅の印象が何倍にも広がります。

ぜひ、次の旅先として山陰海岸ジオパークを検討してみませんか?
海岸線ドライブや温泉巡り、地元食材を堪能するグルメ旅、ジオガイドと歩く自然探勝… いろいろなテーマで楽しめるこのエリアで、あなたもきっと“海と大地のつながり”を実感できるはずです。

関連リンク
• 山陰海岸ジオパーク 公式サイト
• 鳥取県観光連盟
• 兵庫県観光情報 ひょうごツーリズムガイド
• 京都府観光ガイド

自然の創り出した雄大な景観の裏には、そこで営まれる暮らしや文化、産業のストーリーが必ず存在します。海と陸の恵みにあふれた山陰海岸ジオパークの旅で、ぜひその奥深い魅力に触れてみてくださいね。

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