絶景と島文化を満喫! 隠岐ユネスコ世界ジオパークの魅力

こんにちは。今回は、本州の西側・島根県沖に浮かぶ「隠岐(おき)諸島」をご紹介します。ここはユネスコ世界ジオパークに認定された、美しい海岸線や奇岩が点在する島々。独自の生態系や歴史・文化が息づく、まさに“離島ならでは”の魅力がぎゅっと詰まった場所です。さらに、豊かな自然が育む産業との結びつきも見逃せません!

1. 隠岐ユネスコ世界ジオパークとは?

• 所在地: 島根県隠岐諸島(隠岐の島町、西ノ島町、海士町、知夫村)
• ユネスコ世界ジオパーク認定年: 2014年
• 範囲・特徴:
1. 約180の島から成る隠岐諸島のうち、人が住む島は4島(島後〈どうご〉、西ノ島、知夫里島、海士島)。
2. 断崖絶壁や奇岩、世界的にも珍しい地質が見られる。
3. 古くから流刑の地(後鳥羽上皇や後醍醐天皇など)として歴史上に登場し、独特の伝統文化や祭事が残る。
「隠岐」と聞くと観光地のイメージはあまりないかもしれませんが、いざ訪れてみると、ダイナミックな自然と“島ならでは”のゆったりした空気感に驚かされます。島時間を楽しみたい人にはたまらない場所です。

2. 絶景ポイント&地質のみどころ

2-1. 国賀海岸(くにがかいがん)
• 代表的な断崖絶壁の連続
西ノ島の北岸一帯に広がる国賀海岸。高さ100〜200mもの断崖が続き、「摩天崖(まてんがい)」や「通天橋(つうてんきょう)」など荘厳な絶景スポットが点在。
• 遊覧船やトレッキングが人気
遊覧船に乗ると、崖の下から見上げる迫力ある景観を楽しめます。上陸してハイキングコースを回るのもおすすめ。

2-2. ローソク島
• 夕日に浮かぶ“ローソク”
海士町(あまちょう)の近海に立つ岩柱が、夕暮れ時に太陽と重なるとまるで“ロウソクに火が灯った”ように見える絶景。
• 磯釣りやシーカヤック体験
自然の奇岩を間近で楽しみたい人には、カヤックやボートでのクルーズツアーも人気です。

2-3. 赤ハゲ山・知夫赤壁(知夫里島)
• 火山活動がつくり出した赤い崖
鉄分の多い地層が酸化して独特の赤色を呈す絶壁。
• 放牧牛や馬、草原風景
草原と赤い崖、遠くに広がる海とのコントラストがフォトジェニック。牛や馬がのんびり草を食む姿に癒やされます。

3. 歴史・文化と島暮らし

3-1. 流刑の地としての歴史
• 後鳥羽上皇・後醍醐天皇の流刑
隠岐は古来から、朝廷や幕府にとっての“遠流”(おんる)の地であり、ここで過ごした上皇・天皇が島民と関わり合った記録が残っています。
• 隠岐独自の祭事や伝承
古代から続く伝統芸能「隠岐神楽」や、お祭りで披露される牛突きなど、移住者と地元文化が融合して独特の風習が育まれました。

3-2. 島後(どうご)の城下町と古社寺
• 隠岐神社
後醍醐天皇を祀る神社として知られ、地元の崇敬を集めています。
• 城下町エリアの石垣や小道
隠岐の島町の市街地には、古い町並みが残り、のんびり散策するのが楽しいです。

4. 隠岐ならではの産業とつながり

4-1. 漁業・水産加工
• 日本海の豊かな海の幸
サザエ、アワビ、イカ、カレイ、ブリなど、四季を通じて多彩な魚介が獲れる漁場。
• 海士町の“海士ブランド”
“島生まれ、島育ち”の岩ガキ「春香」や、サザエ、寒シマメ(イカ)の一夜干しなどをブランド化。産直・通販で全国へ発信しています。

4-2. 農業・畜産
• 棚田や畑作
島の急峻な地形を活かして、棚田でコメや野菜を栽培。小規模ながらブランド野菜や米として高い評価を受けることも。
• 放牧による肉牛生産
知夫里島の赤ハゲ山周辺では牛や馬の放牧が盛ん。ストレスフリーな環境で育った牛は肉質が良く、隠岐牛として出荷される。

4-3. 観光業・エコツーリズム
• ジオパークを活かしたガイドツアー
国賀海岸やローソク島など、絶景スポットを巡る船旅・トレッキングツアーが主要な収入源に。
• 漁業・農業の体験プログラム
漁師や農家と一緒に作業を体験することで、島の暮らしを学びながら食育もできる取り組みが注目を集めています。

4-4. 離島ならではの起業・移住促進
• IT企業やベンチャーの誘致
リモートワークや地方創生の流れの中、隠岐諸島にも移住者や新ビジネスが少しずつ増加中。
• 地域おこし協力隊
行政や地元NPOと連携し、農漁業やジオパーク関連の活性化を目指す取り組みが盛んです。

5. おすすめの過ごし方

1. 隠岐の島フェリーで上陸
• 七類港(島根県松江市)や境港(鳥取県)などからフェリーや高速船を利用。船旅も旅の醍醐味!
2. 国賀海岸クルーズ&トレッキング
• 西ノ島に渡り、摩天崖や絶景の遊覧船を満喫。
3. 海士町でカキやサザエを堪能
• 地元食材を活かした食事処や民宿で、新鮮な海の幸を味わう。
4. 知夫里島の赤ハゲ山放牧見学
• のんびり草を食む牛や馬、赤い崖と海のコントラストを眺めてリフレッシュ。
5. 隠岐の島町で歴史散策
• 隠岐神社や後鳥羽上皇ゆかりのスポット、城下町の風情ある街歩きを楽しむ。

6. まとめ:火山と海が育む“島の宝庫”

隠岐ユネスコ世界ジオパークは、
1. 火山活動や地殻変動で形成された断崖や奇岩がダイナミックな景観を生み出す。
2. 離島だからこそ残る固有の動植物や、流刑・神社信仰など歴史的にも独特な文化がある。
3. 豊富な海産物や島の農畜産物が、観光・飲食と結びついて新たな産業やブランドを育む。

大自然を全身で感じながら、豊かな海の幸や島グルメを堪能し、のんびりとした島の暮らしに触れられるのが隠岐の最大の魅力。近年はアクセスも改善され、フェリーや高速船の便数もある程度整備されています。

“日本海に浮かぶ孤高の島々”――その言葉に惹かれる方は、ぜひ一度、隠岐へ足を運んでみてください。地球の息づかいを感じる絶景と島文化、そして心優しい島民たちとの出会いが、きっと忘れられない旅の思い出を作ってくれるはずです。

関連リンク
• 隠岐ユネスコ世界ジオパーク 公式サイト
• 隠岐の島町観光協会
• 西ノ島町観光協会
• 海士町役場 公式サイト
• 知夫村 公式サイト

大自然と人間が共存する地・隠岐で、あなたも“島の時間”をぜひ満喫してみてくださいね。

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