微幽霊 微霊体
3人の人間がいて、2人が幽霊を目撃。一人は男の幽霊、一人は女の幽霊を見たという。
これは光のいたずらだろうか?幽霊キャラを創作する際に、人によって姿が変わるのに何か面白い理屈を考えたい。
例えば、微生物のような小さな幽霊がいて、それがいくつもすでに人に憑りついている。我々生きている人間は知らぬ間に微幽霊?微霊体?に憑りつかれ暮らしている。
幽霊は肉体を持たないので、そのままでは自我や個といったものを維持できず、成仏したり、意識が蒙昧な存在として現世をさまようままになってしまう。それを防ぐため、幽霊は生きている人間の肉体を欲する。
人の形を保つことが難しいため、幽霊は小さな塊となるものがいる。それらはウイルスのように人に憑りつき、人それぞれの感覚を微かに狂わす。
微霊体は、他の霊体を感じ取る。生きている人間が霊体を感じるとき、微霊体は宿主に作用し感覚を狂わすことがある。同じ霊体を見た二人の人間が、一方は男に、一方は女に見えるような。
まるで霊体同士の助け合いだ。霊体は生きている人間を使って、何とか個を保っている。
もう一つありうる見立て。それは2つの霊体が同時に現れたという見立てだ。男と女の霊体が同時に現れ、見えた人間に一方だけが見えた。
なぜ片方は見え、片方は見えないのか?幽霊が自分の姿を見せる人間を選んでいるとしたらどうか?
ある人には赤に見え、他の人には青に見えるドレスがあるという。これは対象物と背景との色の対比補正度合いの違いによると言う。
幽霊がこれを操作する力を持つとしたらどうだろう。対象物は霊体である。では背景は?背景は見ている人間の記憶である。
幽霊は人の脳に刺激を与え、その人だけが持っている記憶を呼び覚ます。この記憶と霊体が色の対比を生み、見えるものの違いを生む。
場合によって霊体は、その人間を写す鏡のようなものになる。その人それぞれの記憶を写し出すのだ。
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