故郷釧路、離れてこそ見えてくるもの。
北海道釧路市が制作した観光PR動画がYouTubeで国内外から人気を集め、公開から半月で再生回数は500万回超え。さまざまな言語でのコメントが寄せられているのだそう。
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8Kってすごい。美しい。
何を隠そう、私はその釧路市出身なのだけれど。みなさん、釧路ってご存知ですか?
釧路は北海道の東に位置する、まぁ、なんの変哲もない普通の地方の小さな港町です。
▲Googleで縮尺上げると、地名も出てこない…。
実家の裏山や車で10分も走ればすぐに釧路湿原。こんな風景や自然に、当たり前に出会えます。
エゾシカ、北キツネ、丹頂鶴は、いつもどこかしらで見かけるし、秋刀魚をはじめ魚の美味しさも、霧に佇む幣舞橋も、美しい夕陽も、どこにでもあるものだと思っていました。
釧路に住んでいた頃は。
でも、違っていた。
今回の動画では、私にとって慣れ親しんだ普段の釧路の姿が散りばめられているのだけれど、国内外たくさんの人がこんなに興味関心を示すのは、特別なものとして伝わっているということ。
また、実体験では東京に来てスーパーの魚に絶望し(ごめんなさい、やっぱり鮮度、値段が全然違うのです)、ごみごみした満員の電車にゆられ辟易。内地(北海道のひとは本州のことをこう呼ぶ) や海外色んなところを旅して見て回るたびに「普通じゃなくて、あれは釧路らしさ、特別な個性なんだ」と気づかされました。
そういう発見がいまの仕事にも活きてるし、また故郷への誇りとか愛着にもつながってるなぁと感じます。離れてこそ、見えてくるもの。
生活に溶け込んでいる何気ない風景、文化。それは他にはないかけがえのないものだったりする。それは住んでいたらあまりに当たり前すぎて気づかないもの。
外の人に気づかせてもらうこと、または(旅や転居で)自分が離れて気づくことがたくさんあります。
そういうことに気づけたら、もっと自分の故郷が愛おしく感じると思う。そして、そこに地域を元気にするヒントが隠されているとも思うのです。個性を大事にする、活かす。誰か(どこかの町)を真似しても、それはその町の個性。
あぁ、町も会社も人もなんか一緒なんだなぁ。自分らしさに気づけているか。
愛をもっていうならば、観光分野はまだまだこれからの釧路。先の地震での風評被害もあるし、いま正に奮闘中。
よかったら、そんな釧路に遊びに来てみてください。