観光白書が閣議決定されました。
昨日16日、「観光白書」が閣議決定されました。
本文をはじめ、概要などは、下記の観光庁ホームページに掲載されています。
そもそも、「観光白書」とは、なんぞや?
「観光白書」は、観光立国推進基本法(平成18年法律第117号)第8条第1項及び第2項の規定に基づき、観光の状況及び政府が観光立国の実現に関して講じた施策並びに観光に関して講じようとする施策について、毎年国会に報告しているものです。
かたいですね。うん、かたい。
もっと噛み砕いて、言うと…
「観光白書」とは、
我が国の観光の現状は、いまこんな状況です、
昨年度は、こんな施策をやってきました、
そして、これからは、こんなことを考えて、
こんな施策をうっていきます!
という、政策実施報告と今後の政策指針の
2つをまとめたものです。
「観光白書」を読むことで、
客観的なデータで観光の現状を振り返りながら、
これまで、どんな施策をうってきたのか、
また、これらをうけて、
政府は、何をどう考え、これからどのような施策を講じていくのか、ということが、項目ごとに
ある程度みえてくる(読みとれる)と思います。
政府がどちらを向いていて、どんなスピード感でこれから、何を、どう進めていくのか。
例えば、自社の事業方針と政府の政策方針とを、見比べてみる。追い風になりそうな政策もあるかも知れませんし、また、その逆も。
色んな捉え方や活用方法があると思いますので、
みなさんの今後のビジネス、自治体でしたら
政策立案時のご参考にしていただければと思います。
また、観光産業は裾野が広く、他の業種との関わりが強い産業です。そういう意味では、ドストライクの観光事業者だけでなく、農林水産業、飲食業などのサービス業、小売業…、幅広い方にも、
お読みいただけたら嬉しいなとおもいます。
観光白書には、どんなことが書かれているの?
「観光白書」は、以下の4部で構成されています。観光庁ホームページから、概要を抜粋しますね。
●第I部:令和元年観光の動向
世界の観光動向、訪日外国人旅行者数、日本人の海外及び国内旅行の動向等
●第II部:新型コロナウイルス感染症への対応と観光による再びの地方創生に向けて
新型コロナウイルス感染症の拡大による観光への影響の対応として、
―世界的に旅行客の往来が減少したことによる観光関連産業等への影響と、雇用の維持、事業の継続等を最優先とした政府の取組
観光による再びの地方創生に向けてとして、
―日本人国内旅行の動向と活性化に向けた取組
―訪日外国人旅行者の地方部訪問状況と消費動向、誘客に向けた取組等
●第III部:令和元年度に講じた施策
●第IV部:令和2年度に講じようとする施策
読み進め方のコツ。
観光庁のホームページを見ていただくと、
お分かりになるかとおもうのですが、
「観光白書」自体は、かなりボリューミィです。
ですので、いきなり本編から読み進めていくと、
たぶん挫けてしまう、意識が遠のく…と思うので、
まずは、概要版と要旨から、中身をザッとさらっていただいて、気になる章から、読み進めていただくと、良いかなと思います。
いまですと、やはり今後はどうなるんだ?というところが、いちばん気になる部分だと思いますので、まずは第IV部:令和2年度に講じようとする施策から読まれるのも、よろしいかなと思います。
じつは、かくいう私も、まだ細部まで読み込めておりません…!
最後に。
時に「霞ヶ関文学」と称される、役所の読み物全般は、言い回しや、言葉も独特で、分かりづらいと言われることが、とても多いです。
また、政策広報も一方通行なことが多く、
うまく伝わらない、という歯痒さも(自戒を込めて)。
なので、このnoteでは、そのとっつきにくさを
少しでも和らげられたらいいなと考えています。
例えば、ひとつひとつの施策の詳細説明は、
とてもじゃないけれど無理ですし、すべての施策の細部まで熟知しているわけでは無いので、
それこそ誤解があってはいけない。
なので、毎年この時期に発行される「観光白書」は、こんなふうに読むといいよ、こんなふうに使ってみるといいよ、といったちょっとした読み方のコツや、取扱説明書ようなものを、後日書いてお届けできたらな、と考えています。
私のつたないnoteが、「観光白書」はもちろん、国の政策自体に興味をもっていただくきっかけになれば、こんなに嬉しいことはありません。
「観光白書」トリセツ:目次