各国・地域の入国規制・制限からこれからの日本のインバウンド・アウトバウンドについて考える。
rewrite: 2020.8.22
もともと、私はこの4月から2年間ほど休職し、
主人の海外赴任に家族で帯同し、タイヘ行く予定でした。
当然、コロナの影響をもろに受けて、引き続き今も東京にいるわけですが、日系企業の駐在員など、タイへの渡航が開始され、入国に関する様々な情報や現状が少しずつ分かってきました。
タイやベトナムは、もともと日系企業も多いので、ビジネスの再開が期待されていました。
こちらの記事にもあるように、タイヘの特別便は、今後、週1便運航される見通しとなっていて、
私たちのように、タイへの入国を希望する日本人は、約1万人近くいるとのこと。
なお、タイ入国後は指定宿泊施設での、14日間隔離が義務付けられているため、そのキャパや空港での水際対策などを考えると、一気に便数や渡航人数が増えるということは、無さそうです。
これら情報は、在東京タイ王国大使館のホームページでも情報が随時更新されています。
いまのところ、9月も週1便で特別便の運航予定があるとのことです。
ところで、タイ以外の国や地域への入国規制や現地での感染状況などは、どのような状況なのでしょうか?
国や地域によっても、規制の度合いや水際対策、入国時の手続きなど、違いがあるかも知れない。
そう思い、色々と調べながら、
いつか再開される日本へのインバウンド、
そして日本からのアウトバウンド(日本人の海外旅行)について、考えてみました。
各国・地域の入国制限や現地の感染は状況はどうなっているのだろう?
各国・地域の情報を調べる際に、とても分かりやすい情報提供サイトがありましたので、リンクを貼っておきます。
ビジネスなどで渡航予定のある方、もしくは海外から日本へ戻られる方の双方にとって、とても有益で分かりやすいサイトだと思います。
✔︎新型コロナウイルス 各国の入国制限に関する一覧 ※随時更新
日本橋にある海外出張専門の旅行会社が運営するサイト。こちらでは国・地域別に、入国時の規制や制限、隔離施設の情報などが掲載されていて、随時情報が更新されています。
✔︎新型コロナ✖️海外旅行・海外出張情報サイト
※随時更新
海外渡航用Wi-Fiルーターのレンタルサービスを行う(株)ビジョンが、世界209ヶ国・地域の出入国規制・制限の状況と3か月後の見通し、現地の感染状況などの情報を提供するサイトを開設。
ソースは首相官邸、外務省、WHO、各国政府機関や観光局、国内外メディアなど。
こちらのサイト。
例えば、「渡航禁止」のマークをクリックすると…
こんなふうに表示がされます。
赤いところが、今日現在「渡航禁止」エリアです。
また、国名等を入力すると、入出国時の詳しい情報をさらに見ることができます。
ちなみに、
「一部解禁(厳しい制限)」の国・地域はこちら
また、「制限なし」の国・地域は、
という状況です。
当然これらは、それぞれの感染状況や互いの入国制限の緩和などによって、これからも刻々と変化していくものと思います。渡航の予定がある方は、ここで概要を抑えつつ、各国・地域の在日大使館へお問い合わせするのが良いかと思います。
すべてを見た訳ではないですが、
おおよそ「一部解禁」の国・地域の傾向を見てみると、以下のような条件が付されています。
・本国発行のPCR検査証(陰性である証明)
・到着空港でのPCR検査
・指定宿泊施設等での隔離(概ね14日間)
・公共交通機関の使用不可(空港等からの移動含む)
これまで世界全体の旅行需要は、増加傾向にありましたが、今後、これらの条件がどのように変化していくかによって、各国・地域における世界からのインバウンド誘客に大きく影響してくるものとおもいます。もちろん、日本からのアウトバウンド、そして日本へのインバウンドも。
観光先進国であるタイは、「外国人観光客の受け入れは2021年以降になるだろう」と政府が言及しています。また、インドネシアでは、2020年末まで外国人観光客の受け入れを見送るとの記事も。
日本の入国規制・制限はどのようになっているか?
さて、日本の入国規制・制限は?というと
おおよそ以下のような取り扱いになっています。(2020.8.16現在)
①全ての人にPCR検査を実施。結果が出るまで自宅・空港内のスペース・検疫所が指定した施設等で待機。(結果判明まで1日~2日程度)
②検疫におけるPCR検査の結果が陰性であっても、検疫所長が指定する場所(自宅等)において14日間の待機が必要。また保健所等による健康確認の対象となる。
③空港等からの移動も含め公共交通機関の使用不可。
④入国後に待機する滞在先と空港等から移動する手段について検疫所に登録が必要。
各国・地域の入国制限とほぼ同じ扱いです。
日本インバウンド、そしてアウトバウンドは今後どうなっていくか?
今後は、トラベルバブルの形成など、互いに国・地域を限定しながら、制限内容の緩和に向けて模索していくのだろうなと感じています。
それぞれの国でこのような入国制限や様々な手続きが今後どのように変化していくのか、気になるところ。それは日本からのアウトバウンドが、どこからどのようにスタートできるか、判断する材料になるからです。
ちなみにグアム政府観光局では、海外からの旅行者受け入れ再開に向けてアンケートを実施し、今後に備えていました。
※アンケートはすでに終了。
日本のインバウンド受け入れについても、
いつ、どのような条件で再開を開始するのか。
こちらの都合だけでなく、こんな風に、旅行者のニーズを事前にキャッチしておくことも、とても大事だなと感じました。
現状ですと、旅行で3〜4泊するために、14日間ホテルなどで缶詰、隔離されるということに。時間も費用も考えると、これはあまり現実的ではないですね。
それが、これからの海外旅行の新しいスタイル、といわれてしまうとなかなか厳しいですが、
きっと今のままということにはならないと思うので、何をもって、どのように緩和していくのか、注視する必要があると思います。
一方で、ヨーロッパの一部の国・地域では、現時点で特段入国制限が設けられていないところもあるわけなので、これらの状況も併せてウォッチしていく必要がありそうです。
国・地域をまたいだ旅行者の行き来は、まだまだ様子見の状態ではありますが、それは日本に限らずどこの国も地域も同じ。
だからといって、なにもしないということにはならないので、いまはしっかりと国内旅行需要を温めながら、また、世界からお客様をお迎えするその日に向けて、並行して準備を進めていくことが、大事なのだと思います。
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以下、2020.8.22にリライト。
というのもこんな急展開なニュースが入ってきたから。
前述では、タイは2021年までは外国人観光客受入れを見送りとの記事がありましたが、ここに来て、タイ観光・スポーツ省、外務省、保健省、運輸省、内務省の5省が8月27日に協議、一部外国人観光客を受入れるという提案について、プラユット・チャンオチャ首相が原則合意したようです。
感染防止と経済再生の両立。他国はバランスを取りながら、見極めながら、前に進んでいる。そんな印象を改めて持ちました。
さて、日本は…?
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