マッシュアップを考える

ここ数年オタクマッシュアップをほとんど作っていない

 この手のモノは継続しないと技術や勘所が落ちるので、自己評価や一消費者としての自身の感度と世の傾向との乖離が大きくなってどんどん腰が重くなっていき、なんかやんなきゃなぁと思いつつ、最近のDJがハウスばかりなことやしんどい生活を言い訳にして、もはや通わなくなったジムと同じような箱に入りつつある。
 とはいえ、ありがたいことに過去作が未だにポストされたり、たまに現場で流れたりした情報を目にする度に、手持ちの数少ない武器なんだからちゃんと使っていかなきゃねという気持ちが生まれる。聴いてくれてる人、現場で流してくれてる人ありがとう! 心が弱ったときにめちゃくちゃエゴサして自己肯定感を上げる燃料にしています。
 さてマッシュアップを作るという話です。自分の整理のためであり特にオチもなく誰かの参考になるかというとほとんど参考にならない話です。


マッシュアップを作るときに考えること

①なるべく距離の遠い組み合わせを探る。

 似たような曲に似たような曲を混ぜる。近い界隈の曲に近い界隈の曲を混ぜる。順当なようですが、この領域は真っ当に(?)bootを作ってる人にお任せする方が結局筋がいいよなと思う。
 マッシュアップの個人的な醍醐味は意外性と新しい解釈の発見にあるのと思うので、なるべく変な組み合わせが良い。ただ、支離滅裂と紙一重なので組み合わせた結果の説得力は他方で必要だなと思う。
 一番分かりやすく距離を稼ぐのは、音は合うけど界隈が全然違うものを混ぜること。あとなるべくしょーもないネタを選ぶこと。恥ずかしげもなくケレン味を出そう。でも距離が遠すぎると結局需要もでないので難しいね。

②オタクマッシュアップの尺は短い方がいい。

 マッシュアップは基本出オチなので、あんまり長尺でマッシュアップはしない方がいいと思う。ダンスミュージック同士で完成度高ければ別だけど、オタクマッシュアップは基本ネタが割れた後はよほどハマる展開がない限りインパクトは下がる一方かなと思う。長くて3〜4分、今なら2分〜2分半の流し切りマッシュアップの方が良い気がする。
 そのためにはボーカルやトラックを切り貼りして詰める必要が出てくる場合もあるが、それを許すかは信条次第。
 イントロやアウトロもしっかり用意して現場ユースにすることも大事だが、個人的にはやらなくて良いかな思う。もし使ってくれる人がいたらその辺はDJパワーで解決してくれる。

③(DJ向け)あまり自分のDJスタイルに寄せない。

 (さっき自分の武器使わなきゃな〜と言ったことと真逆だが)自分の持ちネタにしようと大体飽きがくるし、発想も狭まる。自分のDJとは切り離してクソコラ画像作る感覚でやるのが個人的には面白いと思う(そもそも曲を作るという感覚からは離れた方がいいのではないか。マッシュアップは作曲でも編曲でもない)。


④キーは合ってなくても良い(と思う)。

 綺麗で完成度が高いものを作るのはbootの役割で、違和感あるくらいの方が素人仕事として意義があると思う。何故か成立するものはbootを作る作業からは生まれにくい。マッシュアップは偶然謎のシナジーが生まれるのが面白いので、キーは無視していくことを無責任にオススメしたい。 
 狙ってないのに組み合わせた曲の歌詞が図ったように噛み合ったり、特定の箇所だけ音がハマったりするのが楽しいよね。


今のところマッシュアップ作るモチベゼロだけど、また暇になったら(心に余裕ができたら)なんかやるかもな。やれるといいな。


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