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このアナログ感が凄い。40年ほど前にタイムトラベル。ニッポンが絶好調のメカトロ時代を刮目せよ!

「新幹線大爆破」

時々旧い映画を観ます。それはタイムマシンに乗って過去を旅するのと同じことを体験することができるからです。

この作品が出たのが昭和50年(1975年)。いわば、日本が高度経済成長真っ盛りの頃です。この頃のニッポンというのはいわゆるメカトロニクスの分野で勝ち組でした。

映画の中で出てくるカラーテレビにはSONYのロゴが誇らしげに映されるなど家電製品や車などデジタル化前のアナログ製品ではトップを走るイケイケの時代です。

その当時の最先端科学技術の塊が新幹線です。そこに爆弾が仕掛けられた。一定の速度以上で走らないと爆弾が爆発する。この作品はキアヌリーブスとサンドラブロックのダブル主演で話題となった大ヒット映画「スピード」の元ネタだと言われています。

そういえば、映画「ランボー」の元ネタと言われているのが、「野生の証明」でこの作品の主演も高倉健でした。なので、高倉健さんは間違いなくニッポンの偉大なアクションスターなのです。

さて、この作品に話を戻しますが、なんと言っても印象に残った俳優さんといえば、宇津井健さんです。若くて颯爽とした佇まいで顔含めた全体がまんま織田裕二さんにソックリで驚きました。

また、タイムマシンといえば、たかだか40年ほど前の出来事なのに、何このアナログ感はと思うほど、いたるところがメカメカしいです。そこには当然ですが、今あるようなデジタルなものは存在しません。

新幹線の司令室の装置類もモニターはなく、ランプとスイッチ類で埋め尽くされた掲示板を見ながら無線で連絡を取り合うと言うもの。

犯人特定のための警察の書類も手書でそれを送信するのに最先端のファクシミリが使われるという有様ですし、機器類がある部屋で平気でタバコをスパスパ吸っています。

また、犯人が要求したのは米ドルで500万ドル。これに対して刑事が日本円に換算すると15億円するぞと、つまり当時は1ドル300円の固定相場制であったことを暗に示しています。

このように、当時のニッポンいや世界中どこであっても現在のようなデジタル化したものは存在しなかったのです。それが今やあらゆる身の周りのものがデジタル化した物で溢れかえっています。

たった40年ほど前なのに、この大きな変化には本当に驚きます。数年単位だと気づきにくいですが、数十年単位で見ることで世の中がどれ程変化したのかに気付くことが出来ます。

ところで、ニッポンってこう言う大きな変化があっても、あまり意識したり萎縮したりせず、新しいものをドンドン取り入れてそれなりに乗りこなして楽しもうとするマインドがありますよね。

私はこういう姿勢を買いたいです。少々野蛮かもしれませんが、このようなチャレンジ精神やバイタリティはたとえデジタル化された社会であっても機械に負けないためには必要なものであると思います。

一方で、当時から格差社会や貧困が犯罪を招く温床になっているという世情は今と変わってませんね。未だに中小企業の数が多く元請け下請け孫請けの請負構造は変わっていません。こういうところはデジタル化の恩恵を受けることもなければ影響も受けないということなのでしょう。

因みに映画そのものについては、アマゾンのレビューなどをご覧になると良いかもです。153分と長尺ですが、途中でダレることなくあっという間に過ぎました。ところどころご都合主義なところもありますが、最近の原作ありの邦画よりもよっぽどしっかりシナリオ作られてますよ。

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