「いただき女子リリちゃん事件」を考察する
リリちゃんの驚異的な才能とビジネスマインド
「いただき女子リリちゃん事件」に注目した理由は、リリちゃんが若くして作成したマニュアルの完成度にある。彼女は22歳頃にこのマニュアルを作成し、その内容はまるでビジネス書のように精巧に作り込まれている。目標設定やターゲット設定といった具体的な方法論が盛り込まれており、その若さでここまでのものを作れるという点で、彼女の才能に感嘆せざるを得ない。
騙された側の視点と同情
リリちゃんによって騙されたおじさんたちに対しては、やや気の毒な気持ちも抱くが、どこか自業自得と感じる部分もある。とはいえ、リリちゃんがターゲットにしたおじさんたちは、意外にも善良な人物が多かったようで、その点ではやはり少し同情してしまう。しかしながら、リリちゃんの行動が非常に巧妙であったことは否定できない。
リリちゃん自身の被害者としての一面
興味深い点として、リリちゃん自身も被害者であるという側面がある。彼女自身がホストにお金を巻き上げられた経験があり、その経験がマニュアルに反映されている。リリちゃんのマニュアルが重視しているアフターサービスという概念も、彼女自身の辛い経験から生まれたのではないかと考えられる。おじさんたちを見捨てず、どこまでも付き合っていく姿勢には、ある種のプロ意識さえ感じる。
恵まれない過去と人間関係の形成
リリちゃんの育った環境を知ると、彼女の行動の背景が少しずつ見えてくる。彼女は恵まれない家庭環境で育ち、親からの放置や学校での孤立を経験した。その結果、人を見る目や他人の心理を読む能力を自然と磨いていったのだろう。このような辛い経験を経た人が、搾取する側に回るか、助ける側に回るかという分岐点には、何が影響するのかを考えさせられる。
重すぎる刑罰と見せしめの可能性
リリちゃんに9年の懲役刑が言い渡されたと聞いたとき、私は非常に驚いた。キャバクラや風俗業界では、似たような手法でお金を稼ぐ者たちもいる中で、彼女だけがこれほど重い刑罰を受けることには、見せしめ的な意味合いがあるのではないかと感じた。特に、昨今流行しているパパ活との関連性を考えると、日本の司法が若い女性たちに対してどのような姿勢を取っているのかに疑問を抱かざるを得ない。もちろん、そもそも詐欺幇助が非常に刑が重いということは知ってはいるが、、、。
リリちゃんへの同情とこれからの人生
リリちゃんの過酷な人生と、その中で唯一自分を認めてくれる存在がホストクラブであったという背景を思うと、彼女への同情の念を抱かずにはいられない。彼女がこれまで経験してきたことを考えると、彼女が辿った道は必然だったのかもしれない。刑務所での生活がどれほど過酷であるかを知ると、彼女の未来がどうなるのかを思わずにはいられない。
リリちゃんがこれからどのように変わり、どのような道を選ぶのか。その行方に注目しながら、彼女が新たな人生を切り開いていくことを心から願い、応援したいと考えている。