駆け落ちしなかったあの日
私はあの日から、
どうやら【自分を幸せにしない】選択をしていたようだ。
あの日とは、
元婚約者と本格的に家に引っ越す予定だった日。
大学2年の時に出会った。
当時女子大生だった私は、授業後は、
男子禁制の学校の門の前で
隠れるようにして待つ彼の元へ小走りした。🏫
同棲するまでの間、
学生寮まで送ってもらっていたのだ。
🍀🍀🍀
私を写真におさめるのが好きな彼は
いつもカメラを持ち歩いていた。
誕生日には毎回違うシチュエーションを
考え、サプライズをし、🎁
地元へ帰るときは、新幹線に乗った私を
見えなくなるまでホームを走って
手を振っていた笑。ドラマの見過ぎかな?
と思うくらい、ちょっと恥ずかしかった。
🚅
私のあげた手紙、プレゼントを特別な
引き出しに入れて、保存していたから
私が「え〜なんか気持ち悪いよ〜」
と彼にいい笑い合いながら、
2人で引き出しを覗いては振り返っていた8年間。
🎁
地元に来てくれた時は、私が案内するはずなのに
クルーズレストランとか予約してくれたり
いつもどう過ごすかを考えるひとだった。
【あの日】
母親が、
「アルバイトの彼とは結婚させられない。
東京いくならさ、もう親子の縁切るよ。
親を選ぶ?それとも彼を選ぶ?さあ?」
難しい決断を話してきた。
その鋭い言葉を聞きながら
私は積み上げられた段ボールを📦
見つめながら、大粒の涙を流した。
⭐️⭐️⭐️
あの日の翌日。私は姿を消した。
家に居たくなかった。
電話の向こうで、号泣していた、彼の声を
思い出してしまうのが怖くて
ひたすら何も考えず遠くへ逃げた。
数ヶ月後。私は元旦那と出会った。
紹介のような形で出会って、
アプローチに流れるように。
親が喜ぶ結婚をした。💍
離婚をし、
病気が原因で同じ屋根で
お世話になっていた
元旦那から離れる前に今思う。⭐️
私は自分の人生を歩いたのか?
結局は自分で選んだ道だけど
あの時は、そうするしか、なかった。
彼と愛に生きる選択肢もあったのに。
彼といた8年は
元旦那といた10年より何倍も濃かったし
思い出もたくさんあった。
ねぇ、元気にしていますか?
結婚して外国に行ったところまで
しか知らないけど。幸せでいてくれたら
それでいい。でも、本当にごめんね。
お互い別々の道を歩いているし
二度と会うことはないのだけれど
彼を思い出すことで、
私の【自分を幸せにしない選択】に
気づいた。
はじまりはおわりのはじまり。
いや、わたしは、これからがはじまり。
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