ゴジラvsコングを観に行った話
足首が痛い。労災である。
正確には労災にしなければならない、であるが。恨むべきはお客様宅の玄関か己のドジっ子か。今となっては後者であることが全同僚の知る所となったが今更止まる訳にはいかない。実際私が捻挫したのは業務時間の真っ只中である。
サボり、職務放棄、責任転嫁。これが本当の3s。我こそが底辺社畜王であるぞ。
、とここまでが前置きです。
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こん××は、ニンニクニウス1世です。
Michael Doughertyが自身の薄い本を映画化してから2年が経ちましたが、その続編が遂に公開されました。ちなみに私はさっき知りました。コロちゃんのせいとは言え「近日公開」で引っ張っておいていきなりシレッと封切られるとこっちも対応できない。しかし知ってしまったからには行くしかない。時計の針は17時を回っていた。辺境とはいえ自称関西のベッドタウンならまだ夜の回があるだろう。そう思った私は既にイオンモールに向かってオリベ号を走らせていた。
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イオンに着いたはいいものの次の字幕回まで1時間半程ある、参ったな…。っと、なんだか腹が減ってきたな。僕の中の井之頭五郎がのれんをくぐってひょっこりと顔を覗かせている。
イオンモールだしなぁ、レストラン街は独りで入るには向かない店が多い。フードコートに行くのが定跡かな…。
マクドナルドにポムの樹、とん一、おぉ〜天下一品があるのかぁ。フードコートではあまり見ないなぁ。
さて、映画の前とは言え時間は夕食時。ある程度がっつり食べておきたいところ…。となると、カツ丼だな…。
しかし思ったより混んでないな。夜のフードコートとは言え土曜日のイオンモール、滋賀にいるとコロちゃんは対岸の火事だと思っていたが、意外とみんな気にしてるのか…?
流石に行き慣れてる店なだけあって注文に迷いは無い、と。ん?味噌汁とサラダのセットがあるのか…。今まではドケチ学生根性で見向きもしなかったが今や社会人になってしまったからな。
セットがあればなるべく注文するようにしている。健康がどうとかっていうよりも飽き対策。おかずの種類は多いほうがいい。カツ丼のサイズを上げるくらいならトンテキの単品を注文する。いかんいかん、今は映画前。カツ丼のセットを注文した。
近頃作る工程を敢えて見せる造りにしている店が多い。本来「裏」である部分を表に出すことで客は安心、信頼して、店も従業員に緊張感を持たせることで満足度の向上に繋がるという画期的なシステムだと思う。
というのは建前だが、つい数ヶ月前まで学生をやってた身分からするとどうしても従業員に目が行く。おそらく彼らも学生アルバイトだろう。場所から考えると滋賀大、立命、龍谷あたりだと思う。土曜日とあってバイトの数も3人、社員風も含めて4人、フードコートの狭いスペースだと随分と窮屈に見える。
私の前の客が少しイレギュラーな注文をした、にわかに会話が飛び始める厨房。いかにも「学生アルバイト」といった会話。あぁ、俺は、業務に対して大した熱意も責任も無くぶっきらぼうに卵を割り電子はかりの数値だけを見てご飯を盛りそれに死んだ目でカツ煮を乗せるような、そんなこいつらが作ったカツ丼に700円を払うのか、とか思う。
正直味に関しては全く問題が無い。ウマい。トンカツもちゃんとしてるしタレの濃さも絶妙である。だけど、なんか違うんだ。
比べるなら、うどん屋なのかそば屋なのか天丼屋なのかわかんなくて、おやじさんとおかみさんとパートのおばちゃんお姉さんがそれなりにせわしなく動いたり暇したりしてる店のカツ丼が食べたい。そのカツ丼に720円を払いたい。1日に3回しか発生しない食事というイベントのうちの1回をそんなカツ丼に割くほどの余裕は生憎持ち合わせていない。畜生、全然満たされねえじゃねえか。そんなことを考えながらバイトカツ丼を掻き込んだ。
映画はよかったです。みんなも観たらいいと思う。