紙に書いて燃やす程度の話
燃やす前にちょっと聞いてくれやしませんか。
横で家族のデグーが「おまい、いったいこんな時間にケータイぴこぴこ何やってんだい?」って顔で見つめています。
つい先日なんですが、友達をひとりなくしたんですよね。
あ、亡くなったわけではなくていわゆる縁を切ることになってしまったという話です。
付き合い自体は半年強くらいだったんですが、話をわかってくれる人だと思っていたのでちゃんと落ち込みました。
その人は「あなたは悪くないんだけど」って言ってくれたけども、どう考えてもその言葉って建前だと思うんです。
その方のご指摘を要約すると、
“本当は友達になりたいと思ってないでしょ”
とのことでした。
グサリときました。
なにせ、10年来にすら指摘されることをたった数ヶ月で見抜かれたわけですから。
加えて、直接的な表現はされませんでしたが
“悲劇のヒロインぶるなよ”
とのことでした。
これに関しては拍子抜けしたといいますか、でもきっとあの行動がそう思わせてしまったんだなと思い当たる節があります。
いやどっちにしても、元々指摘されてたことなら直せよって自分でも思うんです。
でもこれが、意識してもなかなか治らない。
逆に空回りして別の問題が出てしまうんです。
普通ならここで釈明をして誤解を解こうとするのが友達のあるべき姿なのかもしれませんが、子供の頃からの癖で「言い訳をしない」という意識がこびりついてしまい、自分が悪くて済むならという思いがあって釈明できなかったんです。
「私のせいです。釈明をするべきと思いますが、表現がわかりません。」
それだけ伝えて、連絡先など全て断ちました。
“本当は友達になりたいと思ってないでしょ”
に関しては、明らかに一線どころかぶっとい横断報道の白線みたいなのを引いてしまっている意識はあったので、きっとそれだったんだろうと。
これも、子供の頃のことがきっかけになっています。
小学校の頃、帰り道。
少し先を、近所に住んでいる一個上のお姉さんが歩いていました。
そんなに絡みもないのでとぼとぼと歩いていると、突然その人が走り出したんです。
その時は「何か急いでいるのかな?」くらいにしか思いませんでした。
次の日学校に行くと私がストーカーだという噂が流れていました。
小さな学校だったので、その話はあっという間に広まりました。
今思えば「家近くなのに、そら後ろ歩くこともあるやんアホか!」と思えるのですが、その時はあまりにも衝撃的で「私は人の生活圏内に入ることすら許されない人間なんだ」と意識するようになってしまいました。
それが拗れて拗れて、大人になっても人間関係で太い一線を引くようになってしまったんです。
相手のプライベートに踏み込んではいけない、と。
どちらも誰も悪くない、こういう意識付けをしてしまう私が悪いんです。
なんて話し方が多分、
“悲劇のヒロインぶるなよ”
に繋がったんだと思います。
あなたの方がもっとずっと辛い思いをしているかもしれない、私より辛い思いをしてる人はたくさんいる。
という意識はあるんです。
なので本心で「私こんなに辛いのよ」とは思ってないんです。
むしろ自虐して、それまでのことにしてしまおうと思ったんです。
あ、でもきっとそういうところが癪に障ったんでしょうね。
ごめんなさい。
そう、ただこんな話を聞いてもらいたかっただけなんです。
意識を変えるのって難しいですよね。
でもどうにか変えなきゃ、という気持ちはあるんです。
一線を引いてしまうことからまず変えてみようかな。
変えれるだろうか。
暗闇の中、デグーが心配そうにこちらをみています。
君のことはなりふり構わず知りたいと、近づきたいと思えるのにね。
お付き合いいただき、ありがとうございました。
深夜で支離滅裂だし、燃やすつもりなので推敲もしてません。
すみません。
おやすみなさい。