Old IMGのUSMLE受験体験記 〜STEP 2CK〜
はじめに
STEP2CKは臨床分野の試験で、卒後時間が経った先生の場合はCKから勉強したほうがいいという意見が多かったです。私の師匠たちもCKからスタートしていましたが、どっちでも良いと言っていました。
結論から言うと、私もどっちでも良い派です。STEP1から始めた理由は、単にSTEP1さえ受かってしまえば希望が持てるんじゃないかということだけです。またSTEP1から間を空けずに受験したので、ある程度被っている問題などもあることから大変助かりました。CKももちろん難しい試験なのでこっちの方が簡単、とは言えず、またスコアを重視する場合は時間をかけた準備が必要だと思います。私の場合レジデンシーは考えておらず、フェローシップ狙いであったため、点数は最低点でも良いからpassしたいと言う気持ちで3ヶ月半ほどで受験しました。
勉強期間、方法など
STEP1からの反省から最短で終わらせることを目標とし、また海軍を卒業して臨床を再開した場合勉強が滞るだろう事、4月に第二子が生まれる予定だったので3月中に片付けることを決意しました。
問題の解き方はanking overhaul for STEP1.2ckというものを契約し(月700円くらいでした)、以下の様に解きました。詳細なことはTwitterの方に載せています
①問題を解いたのち大事なところをマーキング、スクリーンショットを撮る
②ankingで該当するカードを検索(問題のIDを入れて検索すると周辺知識のカードがヒットする)
③自分なりに必要な情報をつけたし、解いた問題のスクリーンショットや解説の画像などを貼り付ける。
後でやっとけばよかったなと思うのが、なかなか選択肢が切れない問題などもあるため、何故間違えたのかなども含めてANKIカードに入れとけばよかったなと思いました。Uworldは 2周目のことも考えて復習すべき問題にはマークをつけました。(結局2周目はやらず)
問題も4000問近くなかなか終わりませんでした。
特に小児科、産婦人科、精神科の問題は専門的な知識がなく時間を要しましたが、逆に救急や外科は臨床で培った知識があったため割と早く問題を解く事ができました。問題に慣れてから大体80-180問/日で解いていましたが、色々忙しい時もあり2月8日の時点で1周目が77%終了、残り900問くらいでした。
その後 2週間くらいで800問を解き、残りは自分の専門分野のものだったため解きませんでした。Uworldのブロック的には40問✖️97回だったので、totalは3880問解いたことになります。Uworldを契約してから受験までは3ヶ月半くらいでした。
2/14に解いたUSWA1が60%だったため、PASSは出来るなと思い予定していた3/13にSTEP 2ckの受験を決めました。
しかしながら、受験の2週間前に、飼っていた犬を予期しない事故で亡くすという人生の中で本当に辛い出来事が重なり、全く勉強が手につかない状態になりました。引っ越しもこの時期に行い、試験の2週間前からは自宅で勉強に集中しようと思っていましたが、さらに子供が予定していた保育園に入れなくなってしまったりなど(保育園のミスで)が重なり、結局海軍に来る前の生活に戻り夜遅くから勉強を始める生活になりました。
受験だけでなく本当に留学していいのかわからなくなってしまい、精神的にはボロボロな状態でした。試験の延期も考えましたが、おそらく延期した場合はしばらく受けられないだろうと思い、なんとか自分に鞭を打ち3/13に受験しました。本当であればもう少し模試を受けたいところでしたが、このような状態で模試を受ける余裕もなく、直前期はANKIを回すだけにし、uworldの 2周目やその他の模試は解いていません。ANKIは多い日だと1000問近くやる日もありました。
本番
試験前日の過ごし方はSTEP1と同じです。試験の難易度はUSWAくらいで、あれ、これUSWAかUworldで見たな、、という既視感のある問題もありました。問題の文章も長いことから時間もギリギリになってしまうかなという不安もありましたが、自分の専門分野が割と多く出た印象があり、各ブロック5-10分ほど残りました。
問題の解き方として、数秒でさっと目を通し質問文を読む→選択肢をさっと見る→文章は読むのではなくキーワードを探していく
この解き方をUworldの時から少しずつ練習していたのも少し効果がありました。
4-5ブロックの際に調子に乗ってしまい 2ブロック連続で解いてみたのですが、最後の方でやはり集中力が切れてしまったのか、制限時間がギリギリになってしまい見直しが出来ませんでした。自分のペースでやるべきだと思います。また2ブロックだけ論文のAbstructを読ませる問題がありましたが、こちらも問題の難易度はそれほどではなく、時間をかければ解けると思います。最後に回してゆっくり解きました。
よく模試で本番と同様のスケジュールで解いてみることを勧めている方もいますが、私の場合はSTEP1.2ckともにやりませんでした。理由は単に疲れるのが嫌だと言うことが大きいですが、本番は集中するしかないですし、8時間の試験ですが1時間のオペを8回、4時間のオペ 2回、8時間のオペ1回くらいなら普通に集中力も保たれるなと考えました(外科医にしか当てはまらないことだと思いますが、、)
終わった後の感触としては、STEP1よりは出来たかな、多分passは可能だろうな、という感じでした。
結果
結果は試験受験の2週間後、3月27日の水曜日にでました。なぜかSTEP1の時に使っていたfsmbの結果速報が使えず、STEP1の時は22時ごろにメールが来ましたが20時ごろにメールがきました。スコアは234点、ボーダーは214点でした。自分の感触と同じくらいのスコアだったので、ホッとしました。
海軍同期でマッチングに出す人たちは皆250以上のスコアだったので、これくらい取るためには最低でもuworld2周、模試も全部解くところまでしないと無理だなと思いました。おそらくそこまでやるなら半年はかかったかもしれません。
最後に
USMLE STEP1.2CKは終わりましたがまだOET、STEP3が残っています。1.2CK自体も本当に辛く大変な試験であることは間違いありませんし、ここをクリアできずに留学を諦めた方も多くいると思います。ですが留学までの障壁はもちろんUSMLEだけでなく、ひたすら前に並んでいる扉をひとつずつこじ開けていくようなイメージです。実際に渡米した先生やマッチングをしていた同期を見ていると、試験ごときでつまづいていたらダメだな、、と反省する毎日でした。本当に環境に救われたところが大きく、一緒に戦う戦友がいないとpassはできなかったと思います。
医学部の試験も同じですが、私みたいな凡人は1人で対策していたら必ず落ちます。
“1人になるな”
“覚悟を決める”
この二つが何よりも重要だと思います。医学部に受かり、卒業した先生たちであれば試験に受かる力は必ず僕よりあるでしょうし、諦めずに続けられるか、だと思います。もし聞きたいことなどがあればTwitterなどからDMを頂ければいつでもお答えします。
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