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【 音訳 】②調査技術とは?

この記事では“音訳について”マガジンより、調査技術について紹介します。音訳については、私が音訳奉仕員養成講座で勉強した範囲で、私の感想と考えでこの記事を書いています。私は音訳活動を始めて、まだ1年未満の新米です。

音訳に必要な技術
①音声表現技術(朗読)
②調査技術 ←今ここ!
③処理技術
④校正技術
⑤録音技術

以上、音訳に必要な技術を5回に分けて紹介しています。今回は②調査技術についてお話しします。


調査は音訳の第1段階

音訳する墨字( 点字に対して目で見る文字の総称 )資料全体に目を通して、調査が必要な箇所を確認します。

墨字資料には、読めない漢字や語句がたくさんあります。黙読しているときは読めない字を飛ばして読み進むことができますが、音訳ではすべてを音声に変換しなければ、聞いている人に意味が伝わりません。
日本語は漢字を使用しているため、他の言語と比べて、音声化しにくい特徴を持っています。人の知識に限りがあることは言うまでもなく、思い込みで覚えてしまっている言葉も意外と多いものです。

音訳ボランティア養成講習会テキスト 基礎課程編

調査の主なポイント

・漢字や固有名詞の調査
・時代背景、専門用語知識の下調べ
・アクセントの確認

<漢字や固有名詞の調査>
今まで当たり前に読んでいた読みが、実は間違っていたということがあります。そのほかにも、人名や地名が同じ漢字でも、様々な読み方があります。会社名や出版社名にも注意。

例 )神々( こうごう )しい

しまった。私、かみがみと読むと思っていた!
愛猫( あいびょう )
あいねこだとばかり。そういえば、愛犬( あいけん )と読みますね!

<時代背景、専用用語知識の調査>
同じ言葉でも、時代によって異なる読み方をしている場合があります。また、その時代に合った読み方をしなければならない時もあります。そして様々な分野の専門知識が必要な時もあります。録音する前に、下調べはしっかりと。

アクセントの調査
音声表現技術でも学んだ、アクセントの確認も調査に含まれます。

注意

・読みが複数ある場合、音訳する墨字資料の中では読みを統一しましょう。
・著者の読み方を優先しましょう。

調査の仕方

・辞典/辞書で調べる
・著者や出版社には問い合わせをしない
・載っていないからといって諦めない

辞典/辞書で調べる
「 国語辞典 」「 漢和辞典 」「 人名辞典 」「 地名辞典 」「 アクセント辞典 」まずは、身近にある資料から調査してみましょう。

著者や出版社には問い合わせをしない
問い合わせしないように!

載っていないからといって諦めない

身近にある資料に載っていない場合は、インターネットで検索してみましょう。YouTubeなどの動画サイトで調べることもできます。ただし、インターネットの場合は、合致しているかどうかの正確さも大切です。

以上

今回は②調査技術について、書きました。次回は③処理技術について書きます。

最後までご覧いただきありがとうございました。

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