「新婚さんいらっしゃい」は、なぜ50年続く人気番組なのか
こんにちは、関西某国公立理系院生です。
日曜日のお昼、ご飯と食べた後、テレビをつけながら、ぼーっと生産性のない時間を過ごしていた。
すると、午後1時、聞き馴染みのあるキャッチーな音楽とともに、とある番組が放送された。
それは、「新婚さんいらっしゃい」
関西で「新婚さんいらっしゃい」を知らない関西人は、”エセ関西人”
と私に勝手に言われるほど、
日曜日のお茶の一部と化した、歴史的長寿番組である。
聞くところにもよると、番組が始まって50周年であり、同一司会者・桂文枝師匠による継続トーク番組のギネス記録を持っているらしい。。
私は、チャンネルを変えた。
なぜなら、昔からこの番組は"観ないことになっている"からだ。
"観ないことになっている"。
それは、私の家族内のある種のしきたりである。
下ネタが多い番組は観ない
これは私の家族のしきたりだ。いや暗黙の了解である。この番組が始まると、そっと誰かがチャンネルを変える。そんな生活を20年以上過ごしてきた。
今私は、一人暮らしをしている。どんな番組を観て、どんな番組を観ないかは家族に依存しない。暗黙の了解とかない。
しかし、私は当たり前のようにチャンネルを無意識に変える。
そんな時、ふと疑問に思った。
なぜ「新婚さんいらっしゃい」は50年も続く長寿番組であるのか。
すごく気になった。50年も続くということは、50年間一定の人気を保ち続けているということ。その要因を知りたい、そうすごく興味を持った。
24年間で初めて、超真剣に「新婚さんいらっしゃい」を観る決意をした。
そして30分の番組を観終わり、こう自問自答した。
来週機会があれば、俺はこの番組を観るか?
答えは、観る。
それぐらい、面白かった。。。笑
すごく笑顔になり、元気が出た。
何がこの番組を50年間続く要因なのか。インターネットが普及した世の中で、晩婚化が進む世の中で、赤の他人の新婚の話を繰り広げるテレビ番組がなぜ人々に受けるのか。私なりに分析してみた。
理由は複数あると考える。特に3つを紹介する。
●一般の素人によるトーク番組である
一般的なありふれているバラエティ番組を思い出してほしい。そこには、有名なタレントや人気の芸能人が主役となり、トークを繰り広げていることが多い。
いわば、話術を用いて仕事をしている。
しかし、「新婚さんいらっしゃい」の主役は、新婚さん、つまり一般人の素人だ。
タレントや芸能人とは違う、何か親近感がわく。現実味が圧倒的に違う。
一般人の馴れ初めを聞くことで、自分と照らし合わし、共感する。また嫉妬を覚えたり、自分の理想をふと考えてみたりする。
最近のテレビは、プロのトークを鑑賞することが多いため、このような一般人によるトークは非常に新鮮だ。
●面白くないトークは、絶対にない
「新婚さんいらっしゃい」はどんなカップルが出場できるわけでは無い。
書類審査から始まり、一次面接、二次面接と繰り広げられる。
また、カップルによる兼ね合いの練習やボケの精度が非常に高い。
つまり、キャラの濃い一般人が、作り込まれた面白トークを完璧に披露するよう、スタッフと共に作り込んでいるに違いない。
だからこそ、30分の間で何度も爆笑が生まれる。
●不快になる要素がない
テレビを通し、綿密に編集されているためか、不快になるトーク内容がない。
もちろん下ネタが苦手な人にとっては、危険要素満載であるが。。
しかし互いに愛し合っている二人が、常に笑顔で繰り広げる幸せ満載のトークに、不快など存在しない。私はそう思った。
また、桂文枝師匠の愛のあるツッコミといじり。そして愛のあるフォロー。
こんな幸せな時間を過ごしたのは、久しぶりかと思ったほどである(ほんと...)
以上が私が考察した「新婚さんいらっしゃい」が50年続く、人気長寿番組である理由である。
面白一般人が主役となる番組は、この「新婚さんいらっしゃい」と「月曜から夜更かし」ぐらいではないか。他にあれば教えて欲しい。
半沢直樹以外に、日曜日の楽しみがまた一つ増えた。