2021.6.27 VISUALIZE60 Vol.2 ギャラリーツアーメモ
色部義昭さんの回に参加して聞いたことメモ
プロジェクトをやった人、デザインした人を前面に出さずに、何をどうビジュアライズしたかを伝えるための会場デザインにしている
会場内の写真
展示解説
01 興福寺中金堂落慶法要散華「まわり花」
花が落ちていく軌道が咲いている
ヘッドホンではなく指向性スピーカーで1つ1つに没入してもらう
02 naturaglacé
成分の色を水彩にしている
全部統一するのもブランドだけど、変化していく余地、ところを入れた
04 TAKAO 599 MUSEUM
高尾山は生物の多様性
山の登り方を視覚化
05 みんなの森 ぎふメディアコスモス
笠になってる天井のライトを案内のサインに使っている
08 展覧会「続々 三澤遥」
人が動かしているのではなく磁石とモーターで動いている
10 無印良品 企業広告「自然、当然、無印。」
ガラパゴス諸島を旅するドキュメント動画
答えではなく問いを差し出す
ガラパゴスも無印も、独自進化しているという共通点
11 TVアニメ「アルドノア・ゼロ」
アニメ内のUIモーション
スクリーンの中の世界がどうなっているか
ロボットについてるステッカーのデザインもしてる
無印の大自然と並べたら面白いのでは?という展示の配置
13 EXPEROENCE JAPAN PICTOGRAMS
クライアントがいないプロジェクト
2回目以降の解像度で日本の体験を表現したピクトグラム
1回目は麺類という認識、2回目はそば、うどんと解像度が上がる感じ
フリーで利用可能
まだない仕事、話題の中心になるような仕事をやって、したい仕事に結びつける
15 ASAHI SUPER DRY グローバルブランディング
どこを見てもスーパードライを感じる
当時アルミ缶を前面に押し出したデザインは奇抜だった、オイル缶みたいな印象
長年かけて修正し続けている
辛口フォントを作ったり
16 犬のための建築
世界的に有名な建築家に作ってもらった
犬は世界で共通の話題になるので世界各地巡回している
図面はウェブで公開されている
17 311 SCALE
3.11に対して何かできないか
津波や放射線の情報をショッキングな感じではなく、冷静明確に伝えるため
18 Toyota Image Creator
カタログの仕組みのデザイン
ホイールや色を高精細に、写真に書き出して広告としても使えるくらいのクオリティになっている
19 Geortek
音響の企業なので、フォントを音に反応させた
サインは生き物
20 TokyoYard PROJECT
文字に個性を持たせて、街のアイデンティフィケーション
もともと車両基地だったので、倉庫の屋根のようにTとYを特徴的にした
プレイアブルな雰囲気を出すため、文字のカーブにハリがある感じにした
文字はあらゆる情報発信に使うので、街の隅々まで考えを浸透させるため、上流のフォントからデザインした
小から大を作る
21 三越伊勢丹「MAKE it HAPPY!2017 CHRISTMAS」
ギフト用伊勢丹の紙袋
底面に折るガイトがついてる
24 国立公園
国立公園を表すマーク
モーションがついたマークはインスタに使われている
マークがちょっと勲章ぽく、リボンになってる
インバウンドは都市部だけでなく、自然にも訪れてほしいというブランディング
苦しんだプロジェクト
自然公園を表すのは山とか自然を表すものが多いので、日本は日が出る国という特徴を使う
各公園の陸地の個性は多様だけど、空はグラデーションという共通点があったので、そこをマークに使った
このマークは他の標識とか比べて視認性はそこまで重要じゃない
明朝体は横が細く視認性が悪いので、明朝体の横線を太くして使った
25 蔦屋書店
店内のサイン
透過しつつ片側からの文字しか見えない
パンチングメタルでできている
大きく表示しながらも圧迫感がないようにパンチングメタルにした
このサインの表現が、ブックカバーとかにも使われている
アイデンティティは一つ強固なものができると他にも展開できる
26 HOUSE VISION
家の展覧会
今後AIとか新しい要素がどんどん入ってくるので交差点のような
28 CYQL PROJECT
包装のプロジェクト
環境への配慮、捨てることを考える
弁当箱、単一素材で作られているので分別が必要ない
アウトプットとしてのデザインが大事ではなく、考え続けることが大切な継続性を持ったプロジェクト
弁当箱以外もやってる
エコバックvsビニール袋とか考えている
29 超特撰 白鶴 天空 袋吊り 純米大吟醸 山田錦・白鶴錦
色部デザイン
佇まいで見せるデザインを意識した
まるというお酒のイメージが強いけど、美味しいお酒を作る技術を持っていることをアピールするためのプロジェクト
ボトルからオリジナルで生産、鶴の首をイメージ
半自動瓶、瓶もお酒も人の手で作られている
首のところのひっかかりをなくしている
透かし印刷や、箱から取り出すときの瓶の軌道も体験もデザインしている
鶴のつがい
伝統と革新の要素
質問タイム
・言語化してからビジュアルを作るか?制作の途中で詰め込みすぎてしまうが、どうやって削るか
→言語化がチームとコミニュケーション、共有の手段なので大切にしている
愛情を持って自分が作ったものを、未練を持たずに捨てる
・展示の順番はどうやって決めた?
→本と順番は変えている
各プロジェクトがいろいろ要素を含んでいるので分類はあまり意味がない
プランナーの是方さんの提案で、音楽のアルバムはコンセプトではなく曲の聞いた感じで並べるというのを参考に、広い机の上に各プロジェクトのサムネイルを並べて見た目順にした
無印の後にアルドノアゼロを置いてみて、考えてもらうとかの工夫
あとは壁に埋めるとか物理的な条件、会場に合わせて配置した
・お客さんの要望を聞いていくとデザインのコンセプトが歪んでいくことがある
→コンセプトがちゃんと立っているか、線引きと確認を怠らない
伝えるための資料を作ったり、粘り強くやってる
・どのように情報のインプットをしているか
学生時代はよく海外旅行をしていた
海外のプレゼンは日本のものと全然違うから、真似はしないけど参考にしている
近いところからインプットすると模倣になるから、他のジャンルを見る
特に建築をよく見ている
素材などの情報をどう処理しているかの視点で見るとグラフィックに当てはめられる
・精度が高いクライアントワークじゃないものが多く感じたが、上司からの指示なのか個々のデザイナーが考えてやってるのか
→アイデアを出すワークショップを定期的に行っている
2ヶ月に1回アイデアを役員にプレゼンして、ボコボコにされるけどそれでもやりたいものが残っていく
自分たちがやりたいことを仕事にしていく、それを発信していくと外から声をもらえることがある
・同じもの、共通のものを見る時代ではなくなった
モノローグ独り言、ダイアローグ対話
ポリローグ多数対多数
大きいことじゃないことが重要になっている
発信、SNSやツアーとか、スタディとしてやってる