【山田くんとLv999の恋をする】山田ぁぁぁぁぁ……
【山田くんとLv999の恋をする】のアニメ最終話まで鑑賞いたしました。
原作のファンなのでアニメもチェックしていたのですが、作画も可愛くて声優さんもハマってて「良いアニメだなー。でもまあ原作が至高だしなー」という感じでした。最終回までは。
最終回を鑑賞し終えて「最高かよ……!」という気持ちが治まらないのでここで爆発させたい。主に山田について。
■主人公二人の好感度の高さ
アニメももちろん良かったけれど、それ以前に原作が最高なのです。
何と言ってもヒーローキャラの山田の人気がえげつない。
無気力で無愛想で、恋愛には興味なし。そういう男性キャラクターは過去にも居た。だがしかし山田の人気はずば抜けている。無愛想なくせに実は優しい、みたいなキャラももちろん居た。
だけど山田の優しさはとにかくナチュラルでさり気ない。そうすることが当たり前みたいに優しさを見せてくる。
さらに超絶モテるハイスペック男子でありながら自己評価が低く、自分にあまり自信がない。そしてその自信の無さの表現も、時折垣間見え得るくらいなところが良い。ちょっと一歩引いていたり、ヒロイン・茜に対して自分にとっては高嶺の花だと言ってみたり。その塩梅が絶妙なのです。
また少女漫画にとってのヒロインもかなり重要だと思うのですが、ヒロイン・茜もかなり好感度
の高いキャラクターです。元気の押し売りみたいな無邪気キャラでも無く、見ているこっちがしんどくなるようなひた向き健気な真っ直ぐキャラでも無い。女子が感じる「いい子なんだけど何か鼻につく」という要素が本当に無い。
美女というわけではないけど、普通に可愛い女子大生。底抜けな明るさや特別天然記念物のようなピュアさはないけど、いつも朗らかで明るい。眩しすぎない。
読者にとって「実際に居たら友達になりたいな」と思うような女の子。自然と二人の恋を応援したくなっていきます。
■恋に落ちていく表現
この作品の一番好きなところは、あからさまな効果音やモノローグではなく、キャラクターの仕草や視線、表情の描写で次第に相手を意識していく様子を描いている点です。
例えば居眠りをしている茜の髪を束ねたクリップを、「そうしてみたくなって」と衝動的にほどくシーン。
風邪を引いた茜の看病の場面。足が攣った茜の足をほぐしてあげた後、少しはだけた胸元や足に不意に留まる視線。
溝にハマったハイヒールを履かせる時に見上げた瞬間の、伏し目の茜を見る山田の目と、その後すぐに外す視線。
酔った茜の手を引く時の、好きだと自覚する前と少し違う、手のつなぎ方。
山田という、感情の起伏も薄く表情に乏しいキャラの、初めての恋心の芽生えを、「ドキッ」も「キュン」も使わずに、ふとした描写で表現しているのです。
もちろんこの辺りはアニメでも印象的に描かれていて、山田というキャラに合った表現だと感じましたし、読者・視聴者をより一層ときめかせているポイントだと私は感じます。
■Cv:内山昂輝の素晴らしさ
声質が山田のイメージにぴったりだったことは勿論ですが、実際に動いて喋る山田を見て「この喋り方、山田じゃん……!」とイメージ通り過ぎて感激しました。山田のさりげない優しさや、徐々に茜に心を開いていく様子が声で分かるんです。
とは言いながらシンプルにイケボ過ぎて耳が幸せでした。
山田は基本的に口数は少ないし無愛想なキャラなのですが、アニメ山田に冷たい印象は受けませんでした。声優さんの技術などについてはあまり詳しくないのですが、ちょっとスローテンポで話したり、語尾が柔らかかったりしたせいかな、と思いますがどうでしょう。
そして次第に茜に対しての口調が少しずつ柔らかくなっていくのが分かって、ストーリーを追いながら山田の気持ちの変化を視聴者も感じ取り、そしてそれがまたじんわりと胸をときめかせるのです。
そして何と言っても最終話の破壊力たるや。SNSでも盛り上がっていましたね。
茜からの「山田ってわたしのこと好きなの?」に対する山田の「バレたか」という返し。このシーンを楽しみにしていた原作ファンも多いと思います。これはもう、原作を超えてきたと言わざるを得ない。
どんなトーンでいくんだろうとソワソワして観ていましたが、そう来たか……!という感じでした。説明するのがとっても難しいけど私の中にあった最適解を超えたということだけは伝えたい。
「バレたか」の前にめっちゃ小さく「……フッ」って吐息入れてるのも最高なんよ。何回ループしたか分かりませんよ。
あともう一カ所私にぶっ刺さって来たところがあって、付き合うことになった後に、茜がカフェで色々と話している横であくびをする山田に「聞いてるふりくらいしてよ」と言う茜。
それに対して山田が言う、茜の犬歯が尖っているのが見えて「それが可愛いなと思ってみてました」の「可愛いな」の言い方!!
「可愛いなぁ」ってちょっと伸ばすのがそれこそ可愛くて、原作で見た時の五倍キュンとしました。
■総じて最高だったよ、とまとめる
作画も可愛いし原作のイメージを壊さない演出で、原作ファンも本当に楽しめるアニメだったと思います。そして原作を超えてくる声の破壊力。
そういえばエンディング曲の「トリック・アート」も清竜人でぶち上がった。清竜人25が大好きだったから、あのハスキーボイスで歌われるちょっと甘酸っぱいラブソングっていうところも最高でした。
シーズン1ってことはもちろんシーズン2ありますよね?
付き合ってからの二人も大好きなので、楽しみに待ちたいと思います。この後もアニメで見たいシーンいっぱいあるんですよね。「やだよ。絶対手出すもん」のとことかね。「残念でしたね」のとことかね!
シーズン1、もう1周してこよう。