ガメラはどれから観たらいい?

初めましての人は初めまして。
そうじゃない人はおはようございます。こまかわそそぎです。

前回、ゴジラはどれから観ればいいの?というような記事を書きました。
それを読んだ興味津々の読者の皆様はこう思ったことでしょう。「じゃあガメラはどこから見りゃあいいんだよ!俺たちは怪獣に飢えてんだよ!」と。
読者の皆様が怪獣を求めすぎて、怪獣になってしまう前にガメラも紹介しようと思います。

ガメラってなに?ゴジラと何が違うの?

さて、これを読んでいただいている怪獣ビギナーの皆さんはガメラとゴジラの違いがわからないと思います。
「バカにするなよ!カメと恐竜の見た目くらいわからぁ!」とお思いの皆さん。そういう意味じゃないです。

ゴジラとの決定的な違いは制作元の違いでしょう。
ゴジラは現在までハリウッド版を除き、東宝が制作しています。
対して大映が制作した「大怪獣ガメラ」で銀幕デビューを果たしたガメラですが、大映は実は倒産寸前でした。
その後、徳間グループ傘下になった大映によって何作か作られましたが、ガメラの権利はさらに移り、現在は大映は角川グループの傘下に入っています。
つまり事実上、今は角川がガメラを所有していることになります。

権利の話はこれくらいにして、次はガメラの見た目についてご説明しましょう。
ガメラの見た目はズバリ巨大な亀です。
読者の中には「おいおい!ただのバカでかい亀かよ!そんなの東宝の『ゲゾラ・ガニメ・カメーバ 決戦! 南海の大怪獣』でもう観たよ!なんなら大ダコも『キングコング対ゴジラ』で観たぜ!」という方もおられるかもしれません。
なんでそこまで見ておいてガメラを知らないかはさておき、ガメラは普通のバカでかい亀ではありません。
口からは火を吹き、円盤のように空を飛ぶのです。すげぇや。

作中では子どもの味方、あるいは人類の守護神のような立ち位置にいることが多いです。そのため、怪獣でありながらどこかヒーローっぽさもあるのが魅力です。

正体は明確には明らかになっていないものの、アトランティスをはじめとする超古代人との繋がりが仄めかされています。

ガメラのシリーズ

ではここからガメラ作品の大まかな区分ごとに、シリーズを紹介しましょう。

まずは昭和シリーズから。
「大怪獣ガメラ」で日本映画界にデビューを果たしたガメラ。
長き眠りから目覚め、アトランティスから飛び出したガメラは東京を蹂躙します。まーた東京が壊されてるよ。
ここから始まった昭和ガメラですが、共通して子どもと心を通わせるシーンがあります。
子どもたちのガメラへの信頼は厚く、ある作品では対怪獣での作戦にガメラを誘き寄せて戦わせようと立案するほど。
後ほど紹介する平成シリーズにも言えることなのですが、とにかくガメラの流血描写が多いのも特徴。とりあえず手から流血する。腹を刺される。
そのたびに海に潜ってじっと身を潜めて回復をしてリベンジをするパターンが多く、まさに昭和のヒーローが敵怪人に負けて再戦で勝利するという流れに似ています。
こういった痛々しい姿が怪獣であれどガメラに感情移入してしまう理由の一つかもしれません。

続いては「平成3部作」と呼ばれる平成シリーズです。
「大怪獣空中決戦」「レギオン襲来」「邪神覚醒」の三作品が該当します。
この作品のガメラは大自然の調和を守る存在のような扱われ方をしています。
昭和作品でも対決していた超音波怪獣ギャオスが、今作では超遺伝子怪獣へと大胆にリメイクされ再登場したことで、ガメラのライバルの地位を獲得しました。
作品としてはリアル寄りでグロテスクな描写も多く、実際「邪神覚醒」では怪獣同士の戦いで過去作品含めて最大規模の被害を出しています。
ガメラをフォローするならば、なりふり構っていられない状況であったのですが…。
よってガメラの流血だけでなく、人間の流血描写も多く、ギャオスによって捕食される人間などのシーンはなかなかトラウマものでもあります。
ゴジラシリーズのような超兵器は登場せず、あくまで自衛隊が現代兵器を使い活躍しているというのもゴジラとはまた違う視点で楽しめるでしょう。

こちらはシリーズではなく単発作品である「小さき勇者たち GAMERA」です。
子どもたちとガメラの友情にスポットを当てている作品であり、平成3部作とは作風や雰囲気がガラリと変わっています。
今作のガメラは幼さの残る子どものような丸いフォルムで、シリーズ通して1番可愛い見た目をしています。
それもそのはずで、今作では主人公の子どもが拾った小亀が急成長してガメラになったものなので、子供ガメラと呼ぶべき存在でもあるのです。
ファミリー層を狙って制作されたのですが、結局興行収入は振るわずにシリーズ化はされませんでした。

こちらは2023年、Netflix限定配信された全6話のオリジナルアニメ「GAMERA -Rebirth-」
残念ながらアマプラ会員の私は視聴していません。当然の如くなんでもネトフリで配信するこんな世の中じゃ。
今作も人類の味方、ひいては子どもたちの味方であるガメラが敵怪獣と次々戦っていく姿を、4人の子どもたちを通して描いていく。というような内容のようです。
約20年ぶりの完全新作であり、かなり話題になりました。
実はこの前の2015年にも生誕50周年記念のショートフィルムが公開されていたのですが、その時は長編は作ってくれなかったんですよね残念。

まとめ

以上がガメラシリーズの一覧になります。
ゴジラシリーズと違って作品数が少ないのは、3度の権利移行、興行収入の問題による打ち切り。さらにゴジラとの競合を意図的に避けたためというのも理由にあります。
しかしゴジラほどの知名度はなくとも日本を代表する怪獣に違いはありません。

ゴジラはどの作品から見てもいいとは思いますが、ガメラに至っては視聴するのであればまるっきり初めての人でグロテスクに耐性があるなら、「平成3部作」を個人的にはオススメします。
その後にガメラそのものに興味を持ってくれたなら、それからぜひ昭和や小さき勇者たちを見てもらえるのがいいと思います。

ちなみに怪獣に襲われる大泉洋や仲間由紀恵が見れるのは平成3部作です。

それではまたお会いしましょう。

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