大阪市の神社と狛犬 ❿城東区④皇大神宮~後ろ姿の狛犬~
大阪市城東区の地図と神社
大阪市には、現在24の行政区があります。城東区は、その名前が示すように大阪城の東に位置し、東西に寝屋川と第2寝屋川が流れ、南北に城北川や平野川が通じるなど、河川が多いのが特徴です。区内には住宅地が多く、人口密度は大阪24行政区の中の1位です。
城東区には神社が9社あります。神社庁に登録された8社と、天王田の八坂神社です。中浜の東本稲荷神社は小社で狛犬もいないので、このnoteではそれ以外の8社について紹介したいと思います。
今回は皇大神宮を訪れます。大阪メトロの蒲生四丁目駅から南東に徒歩で8分ほどの住宅地に鎮座します。
皇大神宮
■所在地 〒536-0003 大阪市城東区今福南2-12-31
■主祭神 天照大御神
■由緒 創建は平安時代末期。今福村が開発されたときに、天照大御神をお祀りしたのが始まりだという。この地一帯は広く榎並荘と称して、当宮が氏神として祭祀されていた。かつては伊勢神宮の神税を納める斎蔵がこの小丘にあった。
狛犬1
■奉献年 昭和五十九年(1984)
■石工 不明
■材質 花崗岩
■設置 拝殿前
拝殿前の石造狛犬は、昭和59年奉納の新しいものである。「奉納」と書かれた第二台座の下に、さらに「奉納」と彫られた古い台座がある。この部分とさらに一段下の台石は、先代狛犬のものだ。
古い台石の文字は読みづらいが、「寛政六寅九月吉日」と記されているようだ。
それでは、この先代狛犬の行方はどうなったのだろうか?
境内を探したところ、瑞垣の中に大切に保管されていた。宮司さんの許可を得て拝殿から写真を撮らせていただく。
狛犬2
■奉献年 寛政六寅九月吉日(1794)
■石工 不明
■材質 砂岩
■設置 瑞垣内
本殿手前左右の神庭に置かれた狛犬。拝殿手前からは、頭の部分がのぞく程度にしか見えない。瑞垣の外からは、後ろ姿が見える。
後ろ姿からも、立派な浪速狛犬であることがわかる。宮司さんは、貴重な文化財なので大切にしたいとおっしゃっていたが、本当にその通りだと思う。
拝殿の木彫
木鼻