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大阪市の神社と狛犬 ➌西淀川区⑧大野百島住吉神社~餃子耳の昭和狛犬~

大阪市西淀川区の地図と神社

大阪市には、現在24の行政区があります。西淀川区は淀川の北側にある三つの区の西側に位置します。
西淀川区には、神社が9社があります。(地図参照)
9社のうちの5社が海の神を祀る住吉神社ですが、他の神社もほとんどが住吉大神をお祀りしています。
大野百島住吉神社は、阪神電車福駅の南西約500mのところに鎮座しています。平成7年(1995)の阪神淡路大震災で本殿が倒壊しましたが、翌年に新しく建て直されました。

大野百島住吉神社

■鎮座地 〒555-0044 大阪市西淀川区百島1-3-98
■主祭神 底筒男命・中筒男命・表筒男命・神功皇后
■由緒  正保元年(1644) 4 月、この地を開発した時に村民が協力して創建されたものと伝えられている。明治8年(1875)に村社に指定され、明治 44年(1911)、大字百島字上の島の村社・稲荷神社を 合祀した。

狛犬1

■奉献年 昭和十一年五月(1936)  
■石工  不明
■材質  花崗岩
■設置  拝殿前

平成8年(1996)、阪神淡路大震災の翌年に新築された社殿と狛犬
昭和11年(1936)奉献の狛犬(阿形)
昭和11年(1936)奉献の狛犬(吽形)
昭和11年(1936)奉献の狛犬(吽形)

昭和11年(1936)奉献の花崗岩製の狛犬。量感がある。目には瞳があり、耳は盛り上がって横に広がり、まるで餃子のようだ。吽形の頭上は盛り上がって角をあらわしている。

消えた江戸時代の浪速狛犬

大野百島住吉神社の境内にある金毘羅宮と戎神社にも、昭和の狛犬がいる。私の手元にある『狛犬の研究ー大阪府の狛犬ー』(奈良文化財同好会)には、江戸時代の狛犬が2対あると記されている。いずれも砂岩製で、一対は「推  明和」、もう一対は「文政三年(1820)」とある。しかし、いずれも見当たらなかった。
当社は、平成7年(1995)の阪神淡路大震災で大きな被害を受け、本殿も倒壊してしまった。その時に、狛犬も損壊した可能性は十分にあるが、残念ながら未確認である。

瓦獅子・瓦狛犬

境内の片隅に瓦製の獅子・狛犬があった。屋根を飾っていたものだ。恐らくかつての社殿のものであろう。


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