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Vol.3 1~2学年 Genetics(遺伝学)はどんな科目?
こんにちは!チェコ医学生 駒井マキです。
1月16日にGeneticsの期末試験が無事終了しました!
今回はこの科目についてお伝えします。
年度の始まりが9月なので、前期を冬学期、後期を夏学期と呼びます。Geneticsは、1学年の夏学期から2学年の冬学期にかけて学ぶ科目です。2学年冬学期の末に期末試験を受け、受かると単位が得られます。
基礎情報
期末試験(Final exam)とは
重要科目の最後に存在する試験のことです。受かると単位がもらえます。
各学期は履修期間(授業あり)と試験期間(授業なし)に分かれており、期末試験は履修期間の最終週及び、試験期間に行われます。
試験日程は各自異なり、試験可能な日程とその日の定員を確認して、各々オンラインで登録します。早いもの順です。たとえ不合格でも試験期間中に3回まで受けられます。合格したら、次の学期が始まるまでの残りの試験期間はお休みです。
【コメント🤔】
試験日程選びは駆け引きが難しいです。早く受けるほど休みは長くなりますが、履修期間は授業が忙しいので、試験勉強の時間が十分にとれない可能性が出てきます。しかし遅すぎると、不合格だった際にもう試験可能日が残っておらず、3回のチャンスを使いきれないまま落ちる可能性があります。
Geneticsの試験形式
試験形式は、筆記+口頭試問です。
筆記試験は、基本を理解しているかを測る程度で、前日勉強で十分でした。
口頭試問は準備に時間を要します。予め公開されたトピックが134問あり、そのうち3つを試験会場でくじ引きし、口頭で試験官の教授に説明します。つまり134問分の解答を考えておく必要があります。
そして、教授の気になったところで止められ、さらなる説明を求められます。教授が厳しい人だったり、引いた問題が教授の専門分野だった場合、より詳しい説明が求められて困ることもあれば、逆に情報が多少不十分でもプレゼン能力や教授の温情によって乗り切れることもあります。
以下は今年度のトピックの一部です。
・ Autosomal dominant inheritance in pedigree and experiment, examples of traits in man
・ Structure of populations, genetic drift, importance for evolution
・ Proto-oncogenes, oncogenes
・ Pharmacogenetics, nutrigenetics
【コメント🤔】
何の知識が求められているかいまいちわからない大雑把なトピックも多いので、知識の過不足がないか勉強していて不安になります!
Geneticsの授業形態
各週一で、90分の任意参加の講義と、120分の必須参加のPractical(実習)がありました。Practicalでは、教授が重要な部分の説明をしたり、練習問題を解きます。Practical中に数週間に一度、確認テストがありました。
【コメント🤔】
普段、期末試験のトピックへの解答を作りながら勉強しているのですが、レクチャー+Practicalの内容とFinalのトピックの対応が不明瞭で勉強しにくかったです。また、医学部の性質上、諸々の理系科目の人体に関わる部分をかいつまんで勉強するので、医学生にちょうど良い知識の深さの資料が少なかったのも難点でした。
学んだことの概要
私が勉強した内容の一部を紹介します!
遺伝学では遺伝とその人体への影響について学びます。
Cytogenetics
Formal genetics
Molecular genetics
Population Genetics
Immunogenetics
Oncogenetics
など、さらなる区分に分けて勉強しました。
・Cytogenetcis:遺伝子は細胞の中にあります。細胞の視点から遺伝について学びます。
↓私のノートの一部(アウトソースの画像はぼかしています)
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・Formal genetics:結果に注目したマクロな視点で、遺伝のパターンを学びます。
↓私のノートの一部
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・Molecular genetics:分子レベルのミクロな視点で遺伝について学びます。
↓私のノートの一部
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・Population Genetics:大人数の集団中で起こる、遺伝子や遺伝パターンの変化について学びます。
↓私のノートの一部
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・Immunogenetics :遺伝と免疫の関係について学びます。
↓私のノートの一部
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・Oncogenetics :正常だった細胞ががん細胞になる工程について学びます。
↓私のノートの一部
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