おしチャリラボ🚲️高知へ行く~ベストナッジ賞コンテスト2023~
こんにちは!
狛江市おしチャリラボ(狛江市納税課)の田所です。
これまで6つのnoteでお伝えしてきた『南北自由通路‟おしチャリナッジ”プロジェクト』
わずか2週間でおしチャリ率90.9%、市民の皆さんから大変ご好評いただきました。
それがなんと、行動経済学会・環境省共催のベストナッジ賞コンテスト2023で最終審査にノミネート!
12月9日(土)に高知工科大学で開催された第17回行動経済学会で、ポスター展示形式のプレゼン審査を受けてきました。
その様子について、今回はラボメンバーが現場レポートをお届けします。
果たして審査の結果は・・・!?
そもそも田所って誰なんだ!??
これまでのあゆみ
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ベストナッジ賞コンテストとは
ベストナッジ賞コンテストは、平成30年度にはじまり今年で第6回。
環境省と日本版ナッジ・ユニットBEST(Behavioral Sciences Team)が行動経済学会と連携して、幅広い分野の社会・行政の課題の解決に向けたナッジ等の行動科学の理論・知見の活用により行動変容を促進、効果を測定した実績のある取組を募集し、表彰しています。
これまでに10の取組が受賞しており、中には私でも知っているものがチラホラ・・・。
雰囲気的には、ナッジ活用事例の全国大会といった趣があります。
評価基準は以下の5項目、審査員は行動経済学会の先生方です。
・新規性
・社会的意義
・用いた行動科学の理論・知見の適切性
・効果測定の手法の適切性
・他の地方公共団体・分野への波及可能性
「おしチャリナッジ」には、狛江をもっと住みよいまちにという想いで取り組んできました。
けれど、ほかの場所でも役立つ知見を生んだと認めてもらえたなら・・・。
そう思うと、審査に向けて緊張が高まります。
集結したナッジの十傑
今年は全国から10の案件が最終審査にノミネートされました。
それぞれA0版の大きなポスターを展示し、来場者に説明します。
さながら、展示会の企業ブースな感じです。
熱弁・プレゼン・大論戦
いよいよプレゼン審査がはじまりました。
審査員の先生方や来場者に、取組の概要や活用したナッジ理論について説明します。
来場者には「投票用紙」が配られており、その集計結果も審査に影響する模様。
プレゼンに熱が入ります。
相手は皆さんナッジのプロ。
会場の至るところで熱い議論が交わされ、課題解決の現場で磨かれた知見がさらに高められていく様子が目に見えるようです。
私たちの取組に寄せられたご意見も大半は好意的ながら、時折いただく鋭いご質問、ご指摘は非常に勉強になりました。
質疑応答の一部をご紹介します。
発表!ベストナッジ賞2023
ついに運命の時がきました。
行動経済学会の総会で、ベストナッジ賞の受賞案件が発表されます。
私たち「狛江市おしチャリラボ」は・・・
・・・オーディエンス賞!
プレゼン審査の来場者投票で1位ということでした。
ベストナッジ賞(環境大臣賞)への推薦は得られなかったものの、日々ナッジ理論で社会課題の解決に取り組んでいる皆さまに評価いただけたのは光栄なことです。
手前味噌ですが、新規性、社会的意義、用いた行動科学の理論・知見の適切性は良かったのではないでしょうか。
その一方、効果測定の手法の適切性や他の地方公共団体・分野への波及可能性といった点では「あのとき・あの場所」限りな面があったかなと思います。
(2024.1.18追記)
行動経済学会HPで講評が公開されました。ベストナッジ賞2023のほか、過去のベストナッジ賞も公開されていますのでぜひご覧ください!
コンテストを終えて
プロジェクト終了•ラボ解散
令和5年5月にはじまった『南北自由通路‟おしチャリナッジ”プロジェクト』
その実行チーム「おしチャリラボ」
先日のnote「南北自由通路‟おしチャリナッジ”プロジェクトのまとめ」でお伝えしたとおり、プロジェクト終了とともに解散されました。
現在は市職員だけで自主研究グループ活動を継続し、市の施策をナッジで改善する新しいチームをつくっているところです。
今回のnoteは、新チーム結成への第一歩ということもあり、高知に行ったラボメンバーの田所が書きました。
普段の私は納税課で、便利で安心な口座振替のご利用を皆さまにおすすめしています。
「おしチャリラボ」は、プロジェクトを通じて駅前の空間に賑わいを生み出し、安全で快適な市民の生活環境をつくるために活動してきました。
それは、一定の成果を挙げることができたと思います。
新しく生まれ変わる狛江駅周辺は、今より心地よい場所になるでしょう。
これは確信めいた予感です。
ラボメンバーのひとりとして、それには満足しています。
未来へ飛び立つ翼
ベストナッジ賞コンテスト2023、オーディエンス賞
これも嬉しいことでした。
このnoteで、少しでも会場の熱気とナッジの可能性をお伝えできたらと思います。
けれどやはり、ナッジは現場で試行錯誤するに限る。というのが率直な感想です。
高知遠征メンバーの一人が、「高知への離陸の間際。小さな窓の向こうに、飛行機が飛び立つ瞬間を目にして感動した。」と言っていました。
翼あるものが空を飛ぶのは当然のことと思う人もあるでしょう。
けれど、自分には翼があると気づかせる何かが無ければ、あるいは飛ぶことなどできないかもしれません。
私が思うに、ナッジというのは翼を翼たらしめる何か。時として、翼を授けるものです。
‟おしチャリナッジ”プロジェクトは、もしかすると他の地方公共団体・分野への波及可能性が低かったかもしれません。
けれど「おしチャリラボ」のメンバーは、より良い狛江のまちをつくりたいという想いで集まりました。
プロジェクトを通じて得た知見、ナッジの知識を、今後の市の施策に活かさずにはいられません。
知を開かねばならぬ
桂浜で目にした坂本龍馬の言葉。
その意味を考えながら市政の様々な分野をナッジの視点でも見つめなおし、広く社会の役にも立つ取組を進めたいと思います。
以上、現場からのレポートでした!