爆笑デート終わり

心が決まってからは、とても穏やかに過ごしていたわたし。

前回のデートから2週間後。
ジンが『これから帰るけど、時間ある?』と会いに来てくれて。
ついに決意を伝える機会が訪れた。


帰る雰囲気を出されて、「そろそろ行こうか」と言い出すジンに対して「ヤダ!」といつも通り答える。
そしてこの絶妙なタイミングで、前回の振り返りを始めた。

「この前さ、ジンが「その顔なし!」って言ったじゃん。でもさ、どうやっても悲しくなっちゃうし、嫌なものは嫌なんだよ。だからわたし、考えたの!どうしたら笑って帰せるかなって…」
「…ジンが毎回「好きだよ」って言ってくれれば、わたしも笑って帰せると思うんだよね!笑」

「うるさい!うるさい!うるさい!笑 そんなの一番無理だって分かってて…イジメじゃん!笑」

「いや…分かってるよ笑 ジンが無理なように、わたしも無理なの!悲しくなっちゃうの!分かってよ!」

「顔はまぁ…あれにしてもさ。この間みたいな「もう帰って!」って、あれは良くない」

「だからさ、その時にジンが「好きだよ」って言ってくれれば、あぁ…分かった!ってなるじゃん笑」

「いやいやいや!これ、とんでもないこと言い出したな笑」

「この間会った後さ、納得いかなくてずっと考えてたんだよ。何でわたしばっか我慢しなきゃいけないの?って。どうしたらいいんだろう…と思ってたんだけど」
「思いついちゃったんだよね!ジンが頑張って「好きだよ」って言ってくれたら、わたしも頑張るよって笑 お互い無理するんだからWin-Winじゃん!」

「何がWin-Winだ笑 あー恐ろしい! よくそんなこと思いついたな。 やられたわ笑」

「いやぁ…いいこと思いついた!と思ったよ笑」

予想通りの反応すぎて、わたしは爆笑。
奇想天外なアイディアに、ジンはタジタジ笑


「とりあえず!とりあえず次までに検討するわ」

「ダメだよ!検討するって言って、却下するじゃん!」

「そうなんだよね笑 ってか、無理って分かってるじゃん!笑」

「わたしも無理だもん笑 だから考えたの笑」


いつもは悲しくなるデート終わり。
わたしがふて腐れるから、困った顔でなだめるジンだけど、今回は別の意味で困ってた笑

それでもどうしても離れなきゃいけない時間はくるのだから。
今回みたいに楽しく離れる方がずっといい。

駅までお互いに、終始笑いながらの道中。
「これからコマに会いに来るときは、車で来るわ!それか歩く!」なんて言い出すし笑
「(「好きだよ」と言うなんて)一番無理だわ笑」とも言ってたけど。
しばらく別れ際は、このネタで笑えるだろう。


絶対に「好きだよ」なんて言わないことは分かってる。
そんなこと言われなくても、気持ちがあるのも分かってる。

でも、ジンの思い通りに、素直に笑って帰してなんかあげないよ笑
自分が選んだとはいえ、そもそもこの関係を続けていくために、我慢してることだって、蓋をしている気持ちだって多いのに。
わたしにだって、タダじゃ飲み込めない感情だってある。

しばらくは、わたしがジンをイジメる側かな笑
思い出しただけで笑えるし、帰ろうとする度に笑えるだろう。

考えて考えて考え抜いてみて良かった。
前回の嫌な雰囲気は一掃されたし。
せっかく出逢えたんだから、これからも笑って一緒にいようね。


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