なぜか惹かれてしまう「敵か味方か分からないキャラクター」の魅力


 今回は「影のあるキャラクターの魅力」について話そうと思います。全部で4回くらい?に分けてなぜ我々がダークなキャラに惹かれてしまうのかについて語る予定です。
 どこは物憂げな表情をしていて、あんまり口数は多くない。かと思えば人とは違うこだわりを垣間見せるシーンもある。こうした特徴を聴いて皆さんはどんなキャラクターを連想するでしょうか?
 思い返せばジャンプなどの少年漫画には必ず魅力的な敵キャラがいたし、仮面ライダーなんかは主人公が割と難し目な境遇にあることが多かった気がします。
 まあ必ずと言っていいほどいる影のあるキャラ。逆を言えば必ずいるということはそれだけ人気を集めるだけの魅力があるということです。
 今回はそんなダークな面を持ったキャラクターの中でも「敵か味方から分からないキャラクター」について語ってみようと思います。


●味方なのか敵なのか分からないことが魅力に繋がる
illustrator:ok
Twitter:@bil_li_on
https://twitter.com/bil_li_on/status/1247152210086998018

 ダーティーなキャラクターはたとえ味方であってもどこか完全には心を許すことのできない不安定さがあります。
 このイラストについてもまさに敵か味方か分からないミステリアスな雰囲気が漂っています。
 影のあるキャラクターが味方にいるってあらゆる漫画や映画などで見かける設定ですが、こういう人物はいるだけで人間関係を複雑にするんですよね。
 単に「影がある敵キャラ」であれば見た目通りだから分かりやすいのですが、「影がある味方キャラ」はどうにも一筋縄ではいきません。だって裏切りそうなんだもん。
 ではなぜどこか信頼のおけないところがあるのか? それはキャラクターの造形に影が滲むほど、リアリティが増すからだと思います。正確に言えば影がある程にリアリティがあるように見える、と言ったほうが良いかもしれません。
 当然ではありますが現実世界の人間関係は複雑です。約束はよく破られるし、仲の良かった友人と急に疎遠になったりする。昨日まであんなに愛を語り合っていたのに突然別れを切り出された、なんてこともあるかもしれません。
 我々は現実の暗い部分を見ながら日々を過ごしていて、それゆえに仮に本当に起きた事だとしてもあまりに都合がよかったりハッピーすぎる話はどこか嘘っぽく感じてしまうようになっているのです。
 つまりダーティーな味方キャラはリアリティを担保するための存在でもあるわけです。その結果、我々はよりリアリティのあるキャラクターに対してどこか警戒してしまうわけですね。
 黒いTシャツと指に挟んだ煙草、そして目の下のクマ。絵の中にダーティーな記号が多く散りばめられているのに、どこか親し気な表情を浮かべているようにも見える。
 今回はこうした影のあるキャラクターの魅力を凝縮したイラストたちを紹介したいと思います。

このページでは日々の生活の中で少しでも自由な時間をつくり、限られた時間の質を高めていけるような文章を小説形式で発信しています。 サポートの数だけ創作に対するモチベーションがあがり、その分だけより皆さんの人生をより良いものに後押しできるような有益な情報を発信することが出来ます。