オリンピックと私、そして次女。
居ても立ってもいられない。
もう間もなく、オリンピックが始まる!
運動オンチ
私は運動が好きだ。
機敏ではないし、足も速くない。
球技も上手ではない。
でも、水泳は学年で一番だったし、体力テストの上体反らしも一番だった。
行事は真面目に頑張るので、なにかとキャプテン的な役割をしていた。
体を動かすのは好きだった。
だから、私は小学校の通知表の体育の評価が【ふつう】であっても、自分の運動能力は普通だと思っていた。
(思い込み、怖い!笑)
中学時代の部活は軟式テニス部だった。
『エースをねらえ!』の影響で、女子は猫も杓子も、もちろん私も、テニス部だった。
でも、一度も試合に出ることなく卒業した、、、
(アレ?ワタシ運動ニガテ?)
テニス部のスコートから覗く太い足に、さすがの私も気がついた。
自分はちょっと太っていて、なおかつ運動神経はそれほど良くないのだ、ということに。
(気づくの遅い!笑)
1984年、夏。
高校2年生の時、ロサンゼルスオリンピックが開催された。
テレビ中継された開会式は、銀色の宇宙服が空を飛んでいた。
高校生の私はオリンピックに大熱狂。
日頃親しんでいたスポーツ以外にも、スポーツってこんなに沢山あるの?
面白い!
スポーツ観戦が(カープ以外にも)こんなに面白いなんて!
私の中ではスポーツと分類したこともない乗馬やヨット、鉄砲(射撃)がスポーツだというのだ。
世の中にはこんなスポーツをする人がいるんだ!
目から鱗だった。
当時『ベストヒットUSA』という深夜のラジオ番組にもハマっていて、日本にないリズムやメロディに夢中になっていた頃だった。
世界は私の知らないことばかりで、知らないスポーツ、知らない国、肌の色、人種や格差、、、。
オリンピックを通じて意識したことがたくさんあった。
この時から、私のスポーツはするモノではなく、断然観るモノ、感じるモノ。
私のオリンピックオタク人生の始まりだった。
以来、4年に一度の五輪が楽しみになった。
毎回ガイド本を購入して、選手プロフィールから読み込んだ。
盛んなスポーツが国によって違う、国の文化を知るのも面白かった。
こちらが真夜中なのにアチラは昼間なのも初めての感覚で、睡眠を削ってでもすべての試合が見たかった。
少し話は逸れるが。
最近のテレビ局は残念なことに、日本人が出場する試合しか放送しない傾向にあるし、メダルを取れば英雄だ。
(人気のある競技、日本人のメダルの可能性の高い競技ばかりを放送する。)
昔は放映権料が安かったのか、そもそも日本選手が参加する競技が少なかったからなのか、マイナー競技もいろいろ放送してくれていた。
馬術、カヌー、ライフル、十種競技、、、
じっくり観ると面白いのに!
マイナー競技が見られない昨今の放送スケジュールは残念でならない。
1994年、10月。
広島でアジア大会が開催された。
オリンピックではないのだが。これはもう私にとっては”ほぼオリンピック”みたいなもんだ。
千載一遇のチャンス!
ボランティアがしたい!
大会に何でもいいから関わりたい!と思ったが、無理だった。
この時、私は長女を妊娠中だった。
なんとか開会式をスタジアムで鑑賞できただけでも、臨月の私には大満足だった。
1996年、7月。
アトランタオリンピック。
この五輪だけは全く観ていない。
田村亮子さんが銀、有森裕子さんが銅のこの大会、オリンピックオタクとしては痛恨の極みだが。
これには理由がある。
私はこの時、次女を妊娠していた。
7月19日が予定日で、なんとアトランタ五輪の開会日だった。
五輪が観たい私は密かに(早めに生まれないかなぁ)と願っていた。
7月16日、破水した。
よしよし、願いどおり!
開会式は無理だけど、退院しても観る余裕はないかもしれないけれど、オリンピックを感じることはできそうだ。
しかし、実際は、破水したにもかかわらず陣痛がこなかった、、、。
結局、緊急の帝王切開になり、生まれたのは予定日ぴったりの7月19日。
アトランタ五輪の開会式の日だった。
その上、予定外に帝王切開になったものだから入院は2週間。
退院したのは閉会式の日だった、、、。
オーマイガーーーー!
アトランタ五輪は、私の前を静かに通り過ぎていった、、、
2020年、2021年。
言うまでもなく、東京オリンピックである。
東京にオリンピックが決定した時、今度こそボランティアしたいと思った。
もちろん、観戦もする!!
そのためなら私の貯金は幾らでもはたくつもりだった。
だが、まずボランティアが無理だった。
東京の宿泊が取れなかったし、東京で長期間滞在するすべがなかった。(親せきも東京にはいない。)
仕方ない、ボランティアが無理でも、遠くに宿泊してでも観戦はする!
それも無理だった。
観戦チケットのネット申し込みにことごとく外れた、、、。
そうこうしていたら東京五輪自体が延期になった。
一年後の五輪はテレビ観戦となった。
オーマイガーーーー!!
コロナめーーー!、私の東京五輪を返せーー!
2024年、7月。
この夏もオリンピックはやってくる。
なんだかオシャレな感じのパリオリンピック。
私がオリンピックに魅せられて、早いもので40年。(こわ!笑)
高校生が世界のスポーツマンにワクワクしたのも過去のこと。
今はオリンピックが色々な問題を抱えていることは承知している。
それでも期待してしまう。
世界はあちこちで揺れているけど、この期間だけは世界を一つにしてほしい。
開催期間だけ紛争が休止しても何の解決にもならないが、だとしても世界が一つに熱狂したい、そんな夏だ。
そしてもうひとつ。
今年のオリンピックはちょっと特別。
28年前のアトランタ五輪の開会式の日、次女は生まれた。
私は28歳だった。
先週、次女は28歳になった。
そして次女は今、妊娠5ヵ月だ。
私が次女のお母さんになった時が28歳、28歳の次女も今年母になる。
オリンピックの夏がやって来るたびに、色々当時を思い出す。
今日の開会式、28年前を思いながら、28歳の次女の幸せを願いながら、、、
パリ五輪はどんなドラマが待っているのか。
寝不足の夏の始まりだ。
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