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【再掲】お◯さんの話【2022/9】

※本記事は、2022年9月に公開したものをそのまま再掲したものです。現在の状況とは異なる部分もありますので、その点留意してお読みいただければ幸いです。

こんにちは。とうしゅうです。
最近ボーダーおじさんのスクショとともに、「ボーダーが上がった(泣)」のようにツイートされている方を見かけます。おじさん自身も「変動が激しい」「伸びている」とおっしゃっています。

本当にボーダーは予想よりも伸びているのでしょうか?

ボーダーおじさんの予想方法

ボーダーおじさんの予想方法は極めて単純で、現時点での数値の前回開催時に対する比率を出し、前回の最終ボーダーにかけているだけです。(最終日を除く)

たとえば前回開催時の24時間経過時点のボーダーが1000、最終ボーダーが8000だったというデータがあるとします。


そして今回の24時間経過時点でボーダーが1200の場合、前回に比べて1.2倍の数値であることがわかります。

あとはこの倍率を前回の最終ボーダーの8000にかけて、最終ボーダー予想を9600として発表するのです。

24時間経過毎に倍率を更新していく

この方法は多くの場合有効で、それはランキングボーダーが毎回同じような動きをみせるためです。

ボーダーは序盤緩やかなものの日が経つごとに上昇速度を増していきます。wikiさんがやっているようにグラフに表すと、放物線のような形で推移していきます。実際の推移を式に表すことはできませんが、同じ推移をするのであれば倍率さえわかれば推移の全体像がつかめるわけです。

もし仮にy=ax^2(xの2乗、aは定数)の形で推移していくのであれば、aの数値(倍率)さえわかればグラフの形が定まる。

この方法に早くから辿り着き予想を出しているとすればすごいことです。しかしこの方法だけではいくつかの欠点によって誤差が生まれてしまうのです。

見かけのボーダー

この方法の欠点のひとつに、初日累計勢によって誤差が生まれてしまう点があります。ランキングイベントでは初日にエナジーを使って累計まで終わらせて放置する人が一定数います。自Sボーダーが累計ポイント(応援団では3000万)の地点に達するころにはそこに多くの人が留まっているのです。

これにより見かけ上はボーダーが3000万の地点で長い間踏み留まる現象が起こります。しかし実質的なボーダーは上がり続けているので、ここで倍率計算をした時に大幅な誤差が生まれてしまいます。

実際に今回の応援団で起きた事象

一番わかりやすいのは、前回も今回もボーダーが累計付近だった場合でしょう。たとえば今回が前回の1.3倍の推移だったとしても、48時間経過時点で両方3000万付近にいれば見かけ上前回比率はほぼ1.0倍。最終ボーダーとは大きくかけ離れた予想をしてしまうのです。

外れ値の存在

ふたつ目は前回開催時のデータしか参照しないという点です。前回も今回も平均的な伸び(熾烈さ)であれば基本大きな誤差は生じませんが、どちらかが外れ値であった場合に誤差が生じます。ランキング自体が熾烈かどうかによって推移が変わるためです。

データとして示せるものでは、順位間の変動があります。熾烈な回と緩い回では人気となる順位が違うということです。今回は自S自Aボーダーと自Sボーダーの差の推移に注目していきます。

まず直近の応援団の中で自Sボーダーが最終2億前後という平均的な回のグラフを見ると、どれも似たような動きをしています。序盤は自Aラインが突き放すものの、最終日で自Sラインが追い上げる形となります。

変動は概ね同じと言える(緩めの回のオレンジ線は最後の縮まり方もやや緩やか)

そして次に最終4億弱と最終1億の「外れ値」と言える回と比較したグラフを見ましょう。熾烈だった緑線の回は最終日に大きく差が縮まっています。熾烈すぎるが故に自Sラインの人気が高かったためです。逆に最終1億の回は最後まで差が広がっています。※

実際に今回の応援団予想は緩すぎた青線を基準としてしまっている

つまり熾烈な回ほど自Sに人気が集中し、逆に緩い回は自S自Aも比較的人気になるということです。

このように変動が変わってしまうような「外れ値」があった場合、そこをもとに倍率計算してしまうと最終結果とずれてしまう可能性があります。ここに前回データのみを参照することの弊害が出てきます。

言いたかったこと

上記の二点が起きたとき、大きな誤差が生まれてしまいます。ボーダーおじさんはこの誤差による予想の変動をボーダーの変動だと説明します。しかしボーダーが途中でそんな不規則に大きく上下するとは思えないです。

よく説明に使うA確定や週末といった要素は、毎回来てるものなので予想外の変動の主たる理由にはなりません。誤差があることよりもこの説明の仕方に問題があると自分は考えています。

よくある「ボーダー予想をやめろ」などという的外れな批判をしているのではありません。予想を参考にして走る側が、誤差が生まれることがあるのだと知っておくことが重要だと言いたいのです。

その誤差がおじさんの説明するような予想外の「伸び」とか「変動」ではなく、予想方法によって生まれる誤差なのだと理解し、予想値の上下に振り回されないようにしたいです。

上で述べたとおり、ボーダーが累計付近を抜けるまでの予想と直近が緩すぎる/きつすぎる回だった場合の予想は注意して見るべきです。自分で考える場合は序盤は自Sより上の500位1000位帯に注目して、推移が近い回のデータを参照するのがよいでしょう。

ひとつ付け加えるとすれば、最終予想は複合的に予想しているようで精度も良く、ある程度信頼できると思います。

以上です。ありがとうございました。

※最終1億だった2021OB6弾に限り、22000位→27000位と自Sボーダーのみ大幅に枠が拡大しており、この影響が多少あります。しかし熱闘やTPといった他のイベントで27000位に拡大した時も最終日はしっかり差が縮まっています。最終日に自Aラインとの差が広がるのは極めてレアケースであり、順位枠拡大よりもランキング自体が緩すぎて自Aラインに人気が集中したと見る方が妥当です。

また自分自身もランキングの変動の違いを的確に理解しているわけではありません。あくまで論理的に説明できる部分だけをピックアップしただけです。重要なことは外れ値があることであり、細かい変動の内容は気にする必要はありません。

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