平成3大ウルトラマンの魅力!
1月16日。ヒーローの日。
僕は小さい頃からウルトラマンを観て育ち、今でもウルトラマンが大好きです。大人になってから観てみるとまた違った魅力があるし、色あせないカッコよさがあります。
特に、初代ウルトラマンの最終回は未だにハラハラします。
無敵のウルトラマンが手も足も出せずにゼットンに負けるという衝撃的な展開は斬新さを感じます。
今でもこれだけの斬新さを覚える展開ですから、放映当時の衝撃は相当なものだったのでしょう。日本中の子供達がポカーンとしてしまった様子が目に浮かびます。
さて、今まで初代ウルトラマンから何人ものウルトラマンが地球を守ってくれましたが、僕が最も馴染みがあるのは平成3部作のウルトラマンティガ・ダイナ・ガイアです!
今回はこの3人・3作に焦点を当て、僕が感じている魅力をアウトプットしていきます。
ウルトラマンティガ
平成3部作の一人目、その名もウルトラマンティガです!V6の長野博さんが主演のダイゴを務めたことでも有名ですね。
ジャニーズのメンバーがウルトラマンに変身することや、ジャニーズがウルトラマンの主題歌を担当することは後にも先にも例がなく、作品をより個性的なものにしています。主題歌の「TAKE ME HIGHER」と作品のイメージがあまりに相性良く、この曲を聴くと作品を観たくなってしまいますね。
さて、ウルトラマンティガの基本設定は3000万年前の巨人が現代に蘇ったという、それまでのウルトラマンとは全く異なる世界観であり、その特徴は大きく挙げて2点あります。
一つ目の特徴は、「タイプチェンジ」です。ウルトラマンティガは戦う敵に合わせて下記3タイプを随時切り替えて戦うのです。
放映当時、ウルトラマンの身体の色が瞬時に変わる演出には度肝を抜かれたことを覚えています。
また、それまでのウルトラマンの戦い方は、どんな強敵であろうとも変身者の努力・工夫で愚直に勝利を治めるというものでした。
しかしティガは、バランスの取れたマルチタイプ、力が強い敵にはパワータイプ、素早い敵にはスカイタイプというように、敵によって戦い方を変えます。つまり、ウルトラマンの戦闘に効率という概念を取り込んだのです。
それまでのウルトラマンは地球上で3分間しか活動できないという性質があり、ティガにも同じような設定があります。
そのうえで戦闘に効率の概念を組み込んだことにより、ウルトラマンでいられるうちに敵を倒さなければいけないという緊張感がより強くなります。いかにその3分間が貴重なものであるかということが伝わって来ますね。
ウルトラマンに変身することが本当に最後の手段であるということが際立ち、変身したときのワクワクがより印象強くなります。
二つ目の特徴は、ティガは元々闇の巨人だったということ、つまりウルトラマン=光の巨人という固定観念を見事にぶち壊した設定です。
これは「劇場版ウルトラマンティガ THE FINAL ODYSSEY」で明らかになる設定であり、ウルトラマンが世界を滅ぼそうとした悪役だったというのはあまりに衝撃的でした。訳もわからず黒いティガが恐ろしくて泣いたことを覚えています。
ここで注意しておきたいことは、ティガ・ダイナ・ガイアに共通することで、ウルトラマンに確固たる人格はないということです。
それまでのウルトラマンには人格があります。例えば初代ウルトラマンとハヤタ隊員は、交渉を行った上で互いの体を一体化させます。ウルトラマンの意思とハヤタ隊員の意思が同意に至ったが故の変身であり、ウルトラマンに人格があることが分かります。
それに対して、平成3部作のウルトラマンには基本的に人格がありません。
主人公はある日突然ウルトラマンに変身できるようになり、ウルトラマンとの交渉なんて一瞬たりとも行われていないのです。ティガの変身者であるダイゴは、ウルトラマンである自身の有り様に最も苦労した人物と言えるでしょう。
「なぜ自分はウルトラマンに変身できるようになったのだろう」という疑問を常に抱えているのです。もちろん、3000万年前の記憶なんてダイゴにはありません。なので、「お前は元々世界を滅ぼそうとした闇の巨人だ」なんて言われても戸惑う他ないのです。
元々闇の巨人という設定により、このような変身者ならではの人間ドラマがより印象的に描かれているのもウルトラマンティガの作品の魅力です。
「劇場版ウルトラマンティガ THE FINAL ODYSSEY」が公開されたのは本編の放映終了後であり、劇場版を観てから本編を観ると、また違った面白さがあります。
ウルトラマンダイナ
ウルトラマンダイナは、ウルトラマンティガの正統な続編です。敢えて正統な続編であることを強調する理由、それは時系列が繋がっているからであり、ティガの7年後がダイナの時代です。
時系列が繋がっているからこそ、ダイナの作品中にはティガの時代に現れた怪獣や人物が登場します。何よりティガの変身者であるダイゴも登場するのです。また、「劇場版ウルトラマンティガ THE FINAL ODYSSEY」の最終場面ではダイゴがダイナの変身者であるアスカに「頑張れよ、後輩!」と言って立ち去るシーンが描かれています。
さて、主人公のアスカを演じるのは、つるの剛士さんです。
放映当時、「若くて正義感の強いお調子者」というアスカのキャラクターがつるのさんとベストマッチしすぎていて、お芝居であることを忘れてしまうくらいに自然な作品でした。
ダイナの魅力は、ティガの特徴であるタイプチェンジを受け継いでいることに加え、何より作品全体を通して主人公の成長が描かれていることだと思います。
アスカは、敵の強さに怖気付いたり、調子に乗って先輩に叱られたりします。その度に隊長や守るべき者からの励ましを受けて困難を乗り越え、成長して行きます。
特に劇場作品である「ウルトラマンティガ&ウルトラマンダイナ 光の星の戦士たち」では、敵に圧倒されただけでなく大切な仲間も傷つけられ、自分の非力さや臆病な心に苦悩します。
それでもアスカは周囲の人たちの励ましや「絶対に諦めない」という信条を胸に、強敵に立ち向かって行きます。その姿から、ウルトラマンに加えて変身者のカッコ良さを感じました。
子どもの頃はウルトラマンのカッコ良さだけに目が奪われてしまいがちですが、まるで少年ジャンプのテーマである「友情・努力・勝利」がこめられた濃厚な人間ドラマこそがダイナの魅力であり、これから作品を観直す場合にはそれにこそ注目してほしいと思います。
ウルトラマンガイア
ウルトラマンガイアは、ティガ・ダイナの作品とは異なる世界観であり、時系列上の繋がりもありません。劇場版では共演していますが、基本的には全く異なるストーリーなのです。
この作品の魅力であり最も特異な特徴は、作中にガイアとアグルの2人のウルトラマン・変身者が登場するということです。しかも、物語序盤においてこの2人は思想の違い故に、基本的には敵対関係にあります。
思想の違いが敵に仕組まれたことだったことが後に判明し、最終的には互いに協力するようになりますが、ウルトラマン同士の戦いというものは手に汗握る緊張感がありました。
またこの2人のウルトラマンはそれまでの作品とは違い、明確に「地球出身のウルトラマン」ということが描写されています。故に地球上での活動に時間制限があるという設定はありません。
さらに変身者達は天才的な科学者であり、彼らはウルトラマンへの変身道具を自ら開発します。これも他作品とは異なる特徴の一つでしょう。このようにウルトラマンガイアには、これまでの作品とは異なる設定や展開が多々描かれています。
他の特徴として、ウルトラマンガイアにもティガ・ダイナと同様に身体の色が変わる能力があります。正確には物語が進むに連れてヴァージョンアップの能力を手に入れ、それによって身体の色が変わります。
あくまでヴァージョンアップであり、タイプチェンジではありません。
タイプチェンジは、状況に合わせてパワーとスピードのバランス調整を行うものであり、ウルトラマンの戦闘力の合計値は変わりません。
それに対してウルトラマンガイアのヴァージョンアップは、純粋に戦闘力の強化が行われるものです。
劇場版や最終回の怪獣が最も顕著な例ですが、作品が進むにつれて登場する怪獣も強化されていきます。ヴァージョンアップが必要な展開があり、通常時とヴァージョンアップ時の活躍の違いが、よりガイアのカッコ良さを際立たせています。
まとめ
いかがでしたか。
平成になって初めて地球を守ってくれた3人のウルトラマンの魅力、伝わったでしょうか。
3人のうち、僕が最も好きなのはティガです。平成ウルトラマンのパイオニアであり、彼はその後のウルトラマンにも多大な影響を与えたと言えるでしょう。
特にタイプチェンジという特徴はその後のウルトラマンにも引き継がれている設定であり、今も形を変えながらも引き継がれています。
記事を書いている最中、円谷プロの製作陣は「巨人が怪獣と戦う」という伝統は守りつつも、視聴者を飽きさせないように各作品ごとに注目すべき要素を創っていると強く感じました。
特に平成のウルトラマンは人間ドラマも注目すべき点であり、大人が観ても面白い作品になっていると思います。円谷プロの制作陣が試行錯誤して世代を超えて愛されるコンテンツを作り続けているからこそ、ウルトラマンという存在は日本人の誰もが知るヒーローになったのではないでしょうか。
これからも、誰かに勇気を与える作品を作り続けてほしいと思います。
以上、「平成3大ウルトラマンの魅力!」でした!!