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【書籍紹介】天使の囀り(さえずり)(貴志祐介)
1.今年も「ホラー」の季節がやってきた!!
7月に入って10日ほどが過ぎて、暑さも本格的なものになってきました。
暑さを紛らわせる定番的な方法の一つとして、「ホラー」がありますね!!
ホラー映画の特集やホラーゲームもアリですが、今年の夏は程よく冷房を聞かせた部屋でホラー小説を読んでみるのはどうでしょう?
本日紹介する「天使の囀り」は、夏の暑さもぶっ飛ぶような恐怖によって、体の底からゾクゾクすること請け合いの1冊です!!
2.本作のあらすじ
ホスピスで終末期医療に携わる精神科医、北島早苗。
彼女の恋人で作家の高梨は、新聞社主催のアマゾン調査隊に参加してから、人が変わったような行動を見せるようになる。
高梨の異常な行動はエスカレートし、やがて病的な死恐怖症(タナトフォビア)であったはずの彼は『死』に魅せられたかのように、睡眠薬を飲んで自殺してしまう。
北島は高梨に何が起こったのかの調査に乗り出すが、その中で調査隊の他のメンバーや多くの若者たちが次々と異常な方法で自殺していると判明する。
果たしてアマゾンで何があったのか? そして高梨が生前に聴いていた「天使の囀り」の幻聴の正体とは!?
3.本書の魅力
私はこの作品を皆さんに「ネタばれ一切無し」の状態で読んでほしいので、本作における恐怖をもたらすものの正体については、詳しく語ることはできません。
ですが、主人公の北島が調査を進めて行き、
「何が探検隊のメンバーや若者たちを異常な自殺へと駆り立てたのか?」
「天使の囀りの正体とは」
それらが判明して感じる生理的な嫌悪感は、どんな人であっても間違いなく抗えないと保証します。
そしてその嫌悪感を増幅させながら更に加速する怒涛の展開は、体の奥底からあなたにゾワゾワとした恐怖をもたらすことでしょう!!
4.終わりに
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
本書は平成12年(2000年)発刊で、初版から20年以上たっています。しかし、その中で描かれる恐怖やメッセージ性は、現代においても全く色あせていないのです。
ぜひ、どんな人でも抗えないような極上の恐怖をあなたにも味わってほしいと思います。
さて、・・・最後にここで一つだけアドバイスを。
本書は、ものを食べながら読むことは決してお勧めできません。
ネタばれ防止のため、詳しい理由はお話しできませんが。
もしこの警告を無視した結果、気持ち悪くなったり目の前のモノを食べられなくなっても、自己責任でお願いします。