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日本国内旅行中、アメリカ人夫と同じ外国人のフリをする私の話


上の記事の中で、時々日本で国内旅行をする時、私が日本人、彼が外国人、でいることで生じる暗黙の日本のマナーやルールの理解度に差があるので、二人で観光をする時は、私も外国人のフリをすると話しました。


もちろん日本のマナーとかルールとかを守りたくないからとかではなくて、2人で同じ視点に立って物事を見て、同じ気持ちで楽しみたいから。



2人が観光地で同じ気持ちで楽しめるということを考えた時に、2人が外国人。2人がその場所の初心者。という方が楽だと言うところに行き着いた。


それに、観光の接客側の日本の方もそっちの方が気を遣わせずにやりやすそうだと感じるからです。


例えば京都、嵐山。

彼の両親が日本に来てくれた時、観光で連れて行き、人力車に乗りました。

その時も人力車のお兄さんは


「ウェアーアーユーフロム?アメリカ?アイ ラブ アメリカ!イェーイ!レッツゴー!」


なんて、外国人対応をしてくれるわけです。 

道中も、「エンジョイ?オケー?」とノリノリで英語で話しかけてくれるわけです。こちらも楽しい。

大体は「ファーストタイム、ジャパン?」とか日本に旅行で来ているか聞かれるので、夫もそれなりに答えつつ、会話は弾み楽しく時間は過ぎます。

彼のパパママと私たち

私はのっぺり日本人顔なので必ずサングラス装備して、夫とは英語で徹底してしゃべり、日本語はわからないフリをする。



100%、私は外国人!の気持ちで。
なりきる。ふりきる。全力で!




過去、何度か振り切れないことがありました。

人力車は彼とは人生で2回目ですが、以前
さっきまで「イェーイ!レッツエンジョイKYOTO!」なんて言ってたお兄さんが、私の言動で日本人だと勘づいた瞬間、


「あ、おねえさん、日本の方でしたか!大変失礼しました!申し訳なかったです!(苦笑)」などと、全然失礼じゃないのに、気を遣わせてしまったことがありました。(中途半端な私のせい) 



急にそこから敬語になり、その後英語か日本語で話すか葛藤しているのを感じたし、日本人の前で英語で話すのはやりづらそうにしていて、今までのフレンドリーさは何処へやら、結局日本語で私にだけ話かけたりするみたいなことになってしまった。

こういうのは本当によくある。


北海道、札幌に行った時。


時計台の中に入る時チケットを買う際、売り場の人にノールックで「How many? 」と聞かれたので「For two people please」と私がサングラスを外しながら言うと(室内なので)

「あれ?日本人の人だった?あら、ごめんなさいね。失礼しました。こちらお二人分のチケットになります。パンフレットもこちらお持ちくださいね。」と態度が変わった。


時計台の中では、外国人(夫)を見つけ、ボランティアの方が寄ってきて時計台のことを一生懸命英語で説明してくださった。 

私がサングラスを外すと(室内なので)「あ!もしかして日本の方?ごめんなさいね!知らなかった!申し訳ない!」と言われたり。


私どんだけサングラスないと日本人顔なんや


というのは冗談さておき。


「英語のが私は助かります。ぜひ続けてください」とお願いしたけど、それ以降はやりづらそうというか、恥ずかしそうだった。


旅行中、ビールバーでたまたま国際カップルと仲良くなり飲んで話していた時、みんなで英語で和気あいあいと話していたのに、奥さんと私が日本人だとお互いにわかり、私のが年上だとわかると「あ、日本の方でしたか!知らずに初対面なのになんだかすいません😅」とお互いに急に会釈をしたりして。


急に出るなぜか、日本人として接する時に一歩引いて話す日本人との距離感。



"失礼にならないように"


染み付いている。
あの感じはとても不思議。

自分も日本人で、相手も日本人と知った時、
外国人と同じ扱いをしていたことが「なぜ失礼なのか」「なぜ申し訳ないのか」その感覚の答えがまだ私には見つかっていません。

敬語だったり、初対面の距離感、文化の違いもあるだろうし、外国人への無意識の差別もあるのだろうか。

私も日本人として日本人に誇りを持っているし、大好き。

日本は小さな島国。
日本には日本の在り方の良さがあると思う。


その中でグローバル化を目指したり、多様性も目指している。でも日本にいる外国人ってまだまだ結局本当にただの外国人。外の人。その横にいる人も外国人の何かでしかないと感じることが多い(語彙力なくてごめんなさい)

いつか、日本にいても、どこの人種であろうと、何の言語であろうと、その時にみんなが気持ちよく、楽しく時間が過ぎる日が来たら私は嬉しい。
でもそれが日本と言えるのかと言われたら愚問かも。


けど今はそれが日本人の美徳から、相手が"日本人" なだけで、フレンドリーのラインを越せなくなったり、気兼ねなく楽しめなくなったりする。

だから、本当に外国人が多いところに旅行に行くと、夫と一緒に外国人のフリをする。

もちろんバレないように徹底(笑)
バレたら逆に迷惑なので徹底(笑)


外国人だけだと断られたり、店に入る時に嫌な顔をされることもあるから、そんな時は"日本人でいる"ことを使うけれど。


素敵な国、日本だからこそ、守りたいものもあるだろうけど。
でも私はこれからも試行錯誤しながらアメリカ人の夫と日本で過ごしていくのだろう。




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