見出し画像

#3 素朴な疑問

ずっと疑問に思っていることがある。
「女優」「男優」「俳優」という3つの言葉の使われ方についてである。

俳優:役者
女優:女性俳優
男優:男性俳優

上記のように、辞書的には性別に関わらず役者を表す言葉として「俳優」、その中でも女性俳優を表す言葉として「女優」、それに対応して男性俳優を表す言葉として「男優」がある。

この中で、私が特に気になっているのは「男優」という言葉の使われ方についてである。
一言ではっきり言うと、「『男優』ってなぜかほとんどAVの業界でしか使われてないよな」と思っている。

「俳優」と「女優」はドラマや映画、舞台の業界でも広く使われているのに、「男優」だけはなぜかAV業界か、せいぜい「主演(助演)男優賞」でくらいしか使われていない。
逆に言えば、「男優」はAV業界くらいでしか聞かないのに、「女優」はどちらの業界でも使われている。
「俳優」はドラマや映画、舞台の業界でしか聞かないこれが、私にとってかねてより不思議でならないのである。(ちなみに最近は変わりつつあるが、一般的に「俳優」といえば男性役者を指すことが多い点も謎である。)

一応書いておくと、私はここで下品な話をしているつもりはない。私はあくまで、日本の一大産業を支える方々へ敬意をもっている。
だからこそ、ただ純粋にこのことについて疑問をもっているのである。

さて、ではなぜこんなことになっているのか。
「男性俳優 なぜ男優と言わない」で初めて検索してみた。すると思ったよりもすぐにそれっぽい説が出てきてしまった。

私が見たのは、「なぜ男性俳優のことをあまり男優と呼ばないのでしょうか。」という問いに対する「近代までには、当たり前のように俳優=男性であったのでわざわざ男女で分ける必要がなかった。しかし時代の流れで女性俳優が登場し、男性俳優のことはそれまで通り『俳優』、女性俳優のことは『女優』と呼ぶようになったのでは。」という解説であった。

結構納得出来てしまって悔しい。私が中学時代から考え続けて分からなかったことをこうも簡単に解決されてしまっては困る。そして私の面倒な性格上、いざ解決されてしまうと途端につまらない。
私はもう少しこの件について考えたいと思い、上記の説の粗を探すことにした。

考え始めるとすぐに気づいた。
この説では一般的に男性俳優を「俳優」、女性俳優を「女優」と呼ぶ理由の説明はできる。しかしドラマ、映画、演劇ではあまり使われない「男優」という言葉がなぜAVの業界では使われているのかを説明することができないのである。
(悔しいことに説自体に粗があった訳ではなく、この説だけでは私の疑問を解決するには足りないという確信を得ただけだった。ついでに私の性格がとても面倒くさいことを再認識した。)

やはりわからない。
なぜ「女優」は2つの業界の共通ワードなのに「男優」や「俳優」がそうではないのか。

考えて考えて答えを導き出したい気持ちと、もし導き出せてしまったら途端にそれをつまらなく感じてしまうだろうという予感が拮抗している。延々思考が進まない。
これは私にとっていつもの事で、悪い癖である。
答えが分かったあともなお新たな疑問が生まれてきそうなものに関しては深く真剣に考え、分かったら終わってしまいそうなものは浅瀬でちゃぷちゃぷ遊ぶだけに留める。そして安易にネットで検索することも基本的にはしないのである。

結論、私はこの件についてしばらくは浅瀬ちゃぷちゃぷを選ぼうと思う。
もし、最後まで読めば結論が分かると思ってここまで読んでくれた人がいたら申し訳ないが、私はこれらの謎についてもう少し考えていたい。
そして私以外で、結論が気になる人がいるのだとすれば調べればいいと思うが、もし調べてもぜひ私には教えないで欲しい。

私の性格の面倒くささに関しては、今度もう少し書いてみようと思う。何の学びもない文章だがエッセイのつもりなのでどうか許して欲しい。

いいなと思ったら応援しよう!