見出し画像

KokugoNote #17 高1国語総合


皆さん、こんばんは!

今日のおさらいの前にひと言。宿題の提出が滞(とどこお)っていることを少し気にしています。このままだと平常点が云々(うんぬん)、、、ということよりも、皆さんがチャレンジしないことが、気がかりでなりません。

放課後にクラスのメンバーと少し話をしたのですが、
①今までの授業と較べてあまりに形式の変化が大きく、慣れていないこと、また、
②自分が何をしたら良いのか、まだよく解っていない戸惑いがあるからだと思う
というコメントを貰(もら)いました。


OK!
もう一度、1月の初めに戻って、整理してみましょう。

■今までの国語の授業はこういう感じだったと思います。
1 教科書の本文を先生が読む
  →皆はフリガナを打ち、形式段落ナンバーを書き込む。

2 先生は時折、指名しながら「どういう内容だったか」確かめる
  →皆は、俺が当てられなくて良かった!とひと安心。

3 先生は、黒板に段落ごとに内容を整理して、カキカキ、チョークを刻む。
  →皆はノートを開いて、大慌てで写し始める。

4 先生は、ある程度、書き終えたら、皆を見回し、「よーし、説明は5分後にするからしっかり書けよー!」と言い、居眠り生徒をポカポカ叩いて起こしながら、巡回する!
  →皆はとにかく書き写すことに必死になる。

5 まだ5分経っていないが、先生は「先を急がなくていかんのだ。写している人は耳だけ傾けてくれ!」と言い、説明を始める。
  →皆は書き写すことに精一杯で、説明は上の空。

6 「次の段落を、〇〇!読んでくれ!」と指定して、読ませる。〇〇君は当然のように、漢字が読めなくて詰まってしまう。先生「さっき先生が読んだときになぜフリカナを振っていなかったのだ、バカモン!」と叱る。
  →〇〇君「さーせん、えへへ」

7 読み終わる前に、先生はその段落の板書を始める。
  →皆は、先生が邪魔で見えない黒板の内容をなんとか見ようとがんばる。

8 キーンコーンカーンコーン。チャイムが鳴るが、「キリが悪いので、もう少しだけ書かせてくれ!」と先生。さらに、「テスト前にちゃんと書けているかチェックするから、しっかり書いておくんだぞー!わかったかー!」
 →皆は、書き書き、がんばる。

 おしまい。


■このやり方で何の知識や技術が身につくのでしょう?
急いで書く技術でしょうか?
キレイなノートを見て、うっとりする魔法でしょうか?
指名されないようになりを潜める忍術でしょうか?


正解は、、、何も身に付かないでした!
(いや、指先の筋トレなどには役立っているかもしれません)

試しに6月のノートを見返してください。何も憶えていないでしょう?
4ヶ月前の9月のノートは?そういうことを学んだ気がする程度ではないですか?

理由は簡単。
ただ写しただけだからです。
自分にとって必要なことかどうかも判断せず、書けと言われたから書いた、平常点に組み込むぞと脅されたから書いた、からです。

自分で選び取ったものでない限り、手元に残ることなどありません。
板書というのは、先生が先生自身の理解や解釈のために参考にして欲しい、というものであって、絶対的なものでは最初からないのです。

それをどこでどう間違えたのか、皆さんもその先生も、ノートを取るという手段が目的化してしまい、キレイなノートを作ることだけに夢中になってしまったのです。

さらにダメなことは、ただ単に黒板の内容を手書きでコピーしたものに高い評価を与え、その内容を丸暗記すれば高得点が狙える試験問題を作成する先生の罠があることです。

当然のことながら、外部模試で実力が発揮されることはありません。なせなら、何ひとつ自分で学んでいないからです。

学力というのは、学び続ける力のことです。
学び続けるには、自分が知りたいことを体系化していき、書物や人に求めて知識や考え方などを手に入れていくということです。

黒板をただ写していることが、また、定期考査ごとにリセットされる勉強が、学力になるはずもありません。自明のことです。
どの科目についても言えることですが、身に付かない学び方は即刻止めるべきです。

先生は、最初の授業でこういうことを皆さんに言いました。

① 自分にとって、解らないことだけをノートに書き込みなさい。
 解っていることを省略する勇気を持ちなさい。

② 今解っていても、明日はどうか不安になる人もいるかもしれません。今日、解ることは明日も解ると、自分を信じなさい。もし解らなくなったら、また教えてあげます。気にせず、前に進みなさい。

③ 学校はアイディアを交換する場所であって、先生の一方的な説明を聞きに来る場所ではありません。アイディアを交換するには、質問すること、意見を述べること、根拠を明らかにすること、相手を尊重することが大切です。

④ スマホを学習のために使いなさい。少しでも気になることは調べなさい。インスタやLINEなどの誘惑もあると思いますが、今すべきことをする意志の強さを身に付けなさい。

⑤ 質問する人を高く評価します。先生に当てられるのではなく、先生を当てなさい。知りたいことを学びに学校に通っているのだから、目的を見失わないように。テストのためでなく、居眠りのためでもなく、友だちとのお喋りのためではありません。


慣れないことにチャレンジしないと、慣れるようにはなりません。
二輪の自転車に乗るためには、何度もTRY & ERRORを繰り返してきたはずです。
意見を伝えるのも、人の話を聞くのも、質問するのも、ノートを「作る」のも、同じように、試行錯誤を繰り返すより他にありません。

誰かがやってくれるのではなく、自分が始めるのです。
授業の時だけ学ぶのではなく、授業という広い世界の入口から入って、一日中、学ぶのです。

興味を持ったことは、自分で調べて、友だちやお家の人に話をするのです。帰りに本屋さんに立ち寄って、あれこれ調べてみるのです。他校の友だちとのLINEの中で話題にするのです。
そうやって、学ぶことを学ぶのですよ。


もう一度、勉強とは何か?を考え直してみてください。
先生は、テストの点数や課題の出来具合などで、皆さんを評価するようなちっちゃな人間ではありません。
チャレンジしたかどうか、この一点だけを見ます。
昨日の自分より一歩前に進めたかどうかは、自分自身だけが知っていることでしょう?

怠惰に流れてしまうのは容易いことですが、将来の自分自身に責任を持つ年齢になっていることを忘れないでください。
最初の人生の分岐点まであと2年しかありません。
良い準備をしなくてはいけません。
自分のやりたいことをしっかり掴(つか)まなくてはなりません。

歳月人を待たず、です。
迷ったらいつでも相談に来てください。
強くなってくださいね!

今日のおさらいについては、また明日にまとめます。
では、良い夜を!


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?