KokugoNote #10 高2現代文・国語表現
皆さん、こんばんは! 20200117
今日のおさらいをしましょう。
と言っても半分以上、阪神淡路大震災のことでしたが、
避けられる不幸は、前もって準備することで逃れることができるので、
そのおさらいを。
今回は、学校で被災した場合のことを考えてみました。
学院の校舎は築45年なので、すでにひび割れしているところから一階からバキバキ砕けていくことが予想されます。ただ救いは、L字型の建築構造なので、バタンと2階から折れて倒壊するということは避けられるかもしれません。L字型の結節点はわざと分離しており、スチールの板を挟んでいて、これが緩衝ポイントとなり、壊滅的な打撃を避けられるようになっているのです。
阪神淡路大震災の時は、地震の第一波で多くの人々が下敷きになったのですが、話をしたように関西は地震が少ないという通念があったため、どの建築物も耐震面において、重要視していなかったのかもしれません。
さて、学校で大きな揺れがあった時、ベランダ側の人たちと、前後の扉近くの人たちはカーテンを閉めること、扉をすぐに開くことをしなくてはなりません。これは皆が助かるために、何としても実行しなくてはいけないことです。カーテンは、ガラスの飛散を防いでくれます。開いた扉は逃げる道を確保してくれます。
もしそれをしなかったら、窓ガラスで大怪我をして、病院で治療してもらえない日々が待っています。骨折しても診てもらえません。このような医療現場では、治療を最優先するためにマークをつけていき、(それを「トリアージ」言います)、重症度・重傷度の高い患者から医師は救助に向かうからです。また、扉が開くことに失敗したら、歪(ゆが)んだ壁にひしゃげた扉を壊すことから始めなくてはいけません。逃げ道が確保されないことは、パニックを引き起こすことも予想されますし、怪我をした子を運び出すのも楽ではありません。
扉付近の子、窓側の子以外の人たちについて、K部くんが言ってくれたように、まず頭を守ること、皆を落ち着かせること、を最優先してください。机や椅子が大きく揺れて、身体への打撲は増えたとしても、頭を守ることを忘れてはいけません。揺れが少し収まったら、皆を落ち着かせて、部活動のキャプテンクラスの子は、次の指示を出してください。
スマホと財布を服のポケットに入れて、両手を空にして、すぐに建物から離れることです。
手を荷物でふさぐのはもっての外です!また階段は特に押さない、走らない、喋らない、を徹底しましょう。頭文字をとって、「おはし」の原則です。皆をパニックにさせないことで、自分の命も、皆の命を救うことができます。
グラウンド中央まで出たら、身の安全は確保されました。すぐに家に電話して、「学校にいる、無事だ」と伝えて切ってください。もしこの時点で繋がらなかったら、ケータイ会社は伝言サービスがあるので、それを利用してください。今のうちに調べておくことが大切です。
家までのルートは、トヨタ自動車が運営している「通れたマップ」を利用すると良いです。
ウェブで、このワードで検索してみてください。父ちゃん母ちゃんにも教えてあげてください。どの道が安全か、判ります。このまま学校に残るべきか、家に向かうべきかは、運命の分かれ道ですが、ここは比較的低地にあることを忘れないでください。ただちに近くの川が氾濫したり、津波が押し寄せてくるとは考えにくいので、近くの大学の建物に避難するのが良いと思います。この際、電線が切れていないか、電柱の倒れているところはないか、火の出ている民家はないかなど気をつけながら、向かうようにしてください。
先生たちは防災訓練などの役割は決めていますが、当日、被災してしまうこともあり得ます。指示系統が維持できているかは解りませんが、結果的に皆の安全さえ確保できていればそれで良いので、自分が助かるために何をすべきかは常々考えておくことが肝要です。
先生が古くから関わっている防災教育に特化したNPO法人で、+arts(プラスアーツ)さんがあるのですが、『地震イツモノート』『地震イツモマニュアル』などを出版していて、とても勉強になるので、一度覗いてみてください。http://plus-arts.net/
プラスアーツさんが監修しているもので、「NHK そなえる防災 動画で学ぶ」を検索してみてください。かなり分かりやすい動画があります。
この授業の後半は、語句の意味調べ&短文作成でした。
意味調べをしたことを答えるのではなく、意味を理解して短文を作るという課題です。何事にも言えますが、使わない知識は身に付かないので、イメージを起こさせ、より伝わりやすく工夫してみてくださいね。先生は基本的に減点方式ではありませんが、辞書の例文をそのまま写したような、コピー機型人間の評価はするつもりはありません。ただ写しただけのものは、勉強したとは言えないからです。頭を使うことが、工夫をすることが、失敗を恐れずにやってみることが、勉強です。うまくても下手でも構わないので、考えて作ったよという跡を見せてください。
楽しみにしています!
では、良い週末を!
うめはら
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