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國學院大學ポッドキャスト番組「学問のNUMA」 蒙古襲来の歴史が眠る、水中遺跡の発掘に挑戦<前編>

ポッドキャスト番組「学問のNUMA」は、知られざる知識が眠る「学問」をテーマに、國學院大學の教授からその魅力を楽しく教えてもらい、リスナーのみなさんと一緒に「学問の沼にハマっちゃおう!」という探究型トークバラエティーです。

MCを務めるのは、タレントで小説家、そして國學院大學の卒業生でもある宮田愛萌さん。コメンテーターは漫才コンビ「米粒写経」として活動するほか、日本語学者として東北芸術工科大学で専任講師を務めるサンキュータツオさんです。

試行錯誤を繰り返し、海中の“タイムカプセル”を掘り起こす

第4回のゲストは、研究開発推進機構の池田榮史教授です。「モグリ(潜り)の考古学者」を自称する池田教授は、水中考古学が専門分野。現在は長崎県鷹島沖たかしまおきを舞台に、ある遺跡の一大発掘プロジェクトを進めています。

「水中考古学」とは読んで字のごとく、海中や水中に沈んだ遺跡を掘り起こし、研究する学問です。池田教授いわく、水中の遺跡は“タイムカプセル”のようなもの。陸上の遺跡よりも腐食が進みにくいため、沈没前に近い状態をとどめていることも少なくないそうです。スウェーデン旗艦「ヴァーサ号」の発掘エピソードがその好例で、観光資源として展示されているほど。沈没が起こったトホホな顛末も必聴です!

収録中盤は、池田教授が長崎県の鷹島沖合で進めている発掘プロジェクトの話題に。池田教授が狙うのは、蒙古襲来もうこしゅうらい元寇げんこう)の際に沈んだモンゴルの軍船! 蒙古襲来といえば700年以上も前のできごと。「船が今も残っているんですか!?」と宮田さんが思わず尋ねると、池田教授は「残っているんです!」と自信満々に答えます。

しかし、元寇船の発見に至るまでは試行錯誤の連続でした。捜索を効率化するための工夫は、まさに苦肉の策。「船上でBBQをやっている人だと勘違いされそう」と、タツオさんからも鋭いツッコミが入ります。果たして、池田教授の発掘グループが捜索に取り入れた妙案とは?

ーー収録を終えていかがでしたか?

宮田:池田教授が元寇船を発見したとき、感動するよりも前に「ホッとした」と語っていたのが印象的でした。水中考古学の研究には、大きな責任が伴うんですね。

タツオ:身体を動かしながら、真相を追求していくことが学問の楽しみです。教授自らが海中に潜り、調査する水中考古学は、学問の真髄が詰まっていますね。

池田教授:話が盛り上がって、あっという間に時間が過ぎてしまいました。社会と学問は地続きの関係にあるので、番組を聴いたリスナーが水中考古学を身近に感じてくれるといいですね。

みなさんを学問の沼へ誘う「学問のNUMA」の第4回<前編>は、好評配信中!ぜひお聴きください! 

國學院大學presents 学問のNUMA 
蒙古襲来の歴史が眠る、水中遺跡の発掘に挑戦<前編>
配信開始日:2/21(水)
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取材・文:名嘉山直哉 撮影:押尾健太郎 編集:篠宮奈々子(DECO) 企画制作:國學院大學