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「なんかイメージと違うんだよね」という、上司からの曖昧FBを避ける方法

うぇぶ太郎ものがり

むかしむかし、あるところに【れじゃーほてる】を運営している会社がありました。そこには、ひとりきりのうぇぶ担当者である、うぇぶ太郎がおりました。

ある日、うぇぶ太郎が仕事をしていると、上司から突然、
「このとっぷの絵が気に入らないんじゃ。もっと明るい感じで、安いよ〜楽しいよ〜と伝わる感じにならないかの?」
と言われました。

うぇぶ太郎は困惑しました。
(もっと明るい感じ…!?安いよ〜楽しいよ〜って伝わる絵!!?それってどんな絵だよ?)

うぇぶ太郎は、上司にどうやって質問したらいいか、悩んでしまいました。

そんなとき、彼はとある巻物を拾いました。その巻物にはこう書かれていたのです。

一、ちーむで活動するときは、共通認識をもつべし
一、共通認識をもつために「誰に、なんと言って欲しいか」という共通言語をつくるべし

さっそく、うぇぶ太郎は上司にこの巻物を見せました。

「われらは、誰に、なんと言ってもらうために、このほてるのうぇぶさいとを運営しているのでしょうか?」

すると、上司も一緒に考えてくれました。

その中で、このれじゃーほてるは、
・子供がいる家族が多いこと
・ここでしか味わえない特別な体験ができること
・季節によって、異なる景色のように見える写真が撮れること
ということを伝えたいとの意見がでてきました。

こうして、うぇぶ太郎たちはこのさいとの共通言語を以下のようにしました。

誰に:
子供や家族と特別な時間を過ごしたいと思っている人に
なんと言って欲しいか:
季節を感じることができるばえ〜な写真が撮れる旅ができそうと思ってもらう

そうすると、上司の最初の要望に対しても、

「子供の笑顔満点な絵を取り上げてみましたが、ばえ〜と伝わりそうでしょうか?」

と聞いたり、

「安い、ということが伝えることが適切なのか、少し話し合いをさせてください」

と話し合いの提案ができるようになりました。

上司の好みだけでやきもきすることはなくなり、適切な議論をすることができるようになったのです。

こうして、うぇぶ太郎たちは平和に暮らしましたとさ。

めでたし、めでたし。

サイボウズのコンセプトが、Webサイトをつくるときに役にたつ

サイボウズでは「コンセプト」というフレームワークを使って、企画や施策の目的や理想を言語化し、共通認識を持つことを推奨しています。

サイボウズの「コンセプト」は「誰に、なんと言って欲しいか」を設定することとしています。

サイボウズのコンセプトイメージ

過去、私がWebサイトの目標を決める際は、アクセス数を○倍にしてコンバージョン率を○%アップしたい、などの定量的な目標を立ててきました。

しかし、サイボウズのコンセプトを利用して定性的な目標を立てるようになると、以下のようなメリットがあるなと感じました。

・方向性を簡単に共有することができる
長々とした資料やプレゼンを作らなくても、コンセプトをつくって共有することで、目的をより早く正確に共有することができ、関係者やチームと共通認識が持てるようになります。

・共通認識を持つと、議論がしやすくなる
Webサイトのデザインや表現方法などについて、より具体的で効果的な方法はないか、という議論がしやすく、少なくとも個人的な好き・嫌いでの意見は減ると感じています。

・脱線防止になる
気をつけていても、個人の好き嫌いが意見やアイディアに滲み出てしまう場合はあり、それが上司のような強い立場の方からの声だと、よりその方向へ流れやすくなります。それが、コンセプトを定めておくと、そのアイディアはコンセプトに沿っているかどうかを照らし合わせやすくなり、より方向を修正しやすくなります。(コンセプトに軌道修正をお願いする感じです)

・より具体的に、本質を考えることができる
コンセプトを決めることは、「誰に」をより具体的に想像したり、「何と言って欲しいか」を決めて、この企画で本当にそう言ってもらうことができるだろうか、と深く考えるようになることです。いろいろなことを創造し、アクセスを倍にするよりも価値のある「本質的なもの」を模索することができるようになると感じています。

ひとりWeb担当者だった過去の私(うぇぶ太郎)に、
「Webサイトのコンセプトを決めたら、もしかしたら、Webサイトの好みで上司ともめなかったかもよ?」
と教えてあげたいです。

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