えびちゅう「マイスイートリトルラッキーデイ」鑑賞記
シアターシュリンプ2024「マイスイートリトルラッキーデイ」
私立恵比寿中学(えびちゅう)の舞台劇「シアターシュリンプ」の通算3作目となる最新作「マイスイートリトルラッキーデイ」が、2024年3月9日〜17日(全11公演)にサンシャイン劇場(東京・池袋)で上演されました。
その舞台を観て参りましたので、鑑賞記を認めたいと思います。
ネタバレ注意
この記事には舞台のネタバレが含まれます。公演は終了していますが、おそらく盤化されると思いますので、映像を観るまで内容を知りたくないという方はご注意ください。
一応、記事中では
「ここからネタバレ」
↓
「ネタバレ終了」
を目次に明記しますので、気になる方はそこだけ飛ばして読んでください。
舞台概要とコメント
2回鑑賞
私は都合2回、観てきました。
2回目は千秋楽のソワレ(夜公演)最終公演でしたが、これがなんと抽選で当たったネ申席でした!😆
ヲタク化以前から、舞台劇やミュージカル、歌舞伎などが大好きでしたので色々な演劇を観に行きましたが、最前列は人生初体験でした😉
わずか2〜3m先で推しのメンバーたちが演技しているのを観れたのは、本当に尊い時間でした😂
物販購入
関連商品の物販では、鑑賞記念に公演パンフレットと、↑ポスタービジュアルと同じ衣装の生写真(2パターン)を購入しました。
※ここからネタバレ
それでは。
ここから劇の内容と感想を綴ってみたいと思います。
盛大に(笑)ネタバレしていますので、飛ばしたい方は↑上の目次まで戻り、
「ネタバレ終了」
までジャンプしてください😉
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ストーリーはかなり入り組んでいますので、それを書こうとするともう小説クラスの字数が必要となってしまいます😆
ですから、舞台セットやざっくりとしたストーリーを書き、グループ分けした各メンバーの役どころと、その演技への感想をまとめてみたいと思います。
舞台セット
とある居酒屋。
セットはオープンで幕は引かれておらず、開演前も座席から全て見渡せる。
下手側(客席から向かって左)と上手側(同右)の一段高い位置の両側に個室があり、それぞれテーブルひとつと幾つかの椅子がある。
両個室の中央には通路があり、奥に引っ込む出入口と、両側の個室に入る引き戸がそれぞれある。
個室の壁や、奥の通路の壁(客席の位置によっては微妙に見えない)には居酒屋メニューが貼ってある。
2つの個室の正面には「居酒屋には珍しい」(笑)時計がかけてあり、これがストーリー展開に大きな役割を果たす。
個室に入る中央通路から、4〜5段下に階段を降りた舞台の下段は居酒屋の通路。
下手側は店の厨房への入口。上手側は店の玄関で、待合の椅子が置いてある。誰かが通るとチャイムが鳴る。
下手側個室・グループ〈A〉=測量機メーカー社員とその友達、親戚の子の集まり。
上手側個室・グループ〈B〉=占い師“新小岩の母”関連の集まり。
グループ〈C〉=居酒屋の店員(ニセ店員含む(笑))と店を訪れる客
ストーリー(ざっくりです(笑))
グループ〈A〉では、測量機メーカーの社員が、社長への誕生日サプライズパーティーを企画している。
が、サプライズの中心人物である海外留学から一時帰国しているはずの社長の娘と連絡が取れず、その一時しのぎのための画策にあたふたしたり、社長の誕生日が実は翌日だったことが分かったり、社員の友達が面倒臭い厄介事を持ち込んだり、親戚の子が絡んだりと、事態はどんどん想定外の方向へと転がって行く。
グループ〈B〉は、伝説の占い師“新小岩の母”(実は真っ赤な偽物)と、彼女が召集した信者の集まり。
その信者3人は、占い師に騙されて復讐を誓う者だったり、占ってほしい事がとんでもない内容だったり、純粋に占いを信じているギャルだったりするのだが、実は3人ともグループAの人物たちと深い関わりがある。
グループ〈C〉は、ちょいとオツムが足りない(笑)居酒屋の正規店員と、臨時雇いの店員。よろこんでー!😆
しかし、この臨時雇いの店員が実は雑誌編集記者で、売れない元グラビアアイドルがその日、その居酒屋で大物タレントと密会するという噂を聞きつけ、スクープを狙って潜入取材している。そこへやってくる元グラビアアイドルだが、大物タレントとの密会というのが実は…。
そしてこの元グラビアアイドルも、グループAのある人物と深い関わりがあった。
と、こんな感じでストーリーが進行して行きます。
配役と感想
グループ毎に書いてみます。
グループ〈A〉
永池=真山りか
測量機メーカーの社員。
天文学的数字の発注ミスをやらかし(笑)、クビになっていてもおかしくないダメダメ社員。なんとかそのミスを取り返そうと、社長の誕生日にサプライズパーティーを画策する。が、それも重大な間違いが発覚して大変なことになる。
実は小関えりかの姉であることが、物語の最終盤になって判明する。
神庭=安本彩花
永池、藤村と同じ測量機メーカーの社員で、バリバリのキャリアガール。
冒頭から携帯電話に誰かから電話がひっきりなしにかかり、「居場所なんて知らない!」と言っているのが、実は妹の沙織のことだと後に判明する。
藤村=小久保柚乃
永池、神庭と同じ測量機メーカーのOL。ことなかれ主義だが、永池が画策したサプライズパーティーの失敗を尻ぬぐいさせられ、社長の娘や居酒屋の店員などに扮するよう強要されて、てんてこ舞いしている。
ナオ=桜木心菜
神庭の友達で、食事する約束をしていたのだが、サプライズパーティーとダブルブッキングしたため、神庭に呼ばれてやってくる。
白い服、ザンバラロングヘアに顔が隠れた姿は、まるで貞子のよう。付き合っていた相手と別れ、もういつ死んでもおかしくないほど落ち込んでいる。実は、その相手が歩美と判明する。
親戚の子=仲村悠菜(マリナと2役)
神庭の親戚の子。田舎から初めて東京に出て来て、神庭が面倒を見ることになっていたのに、サプライズパーティーとのダブルブッキング(いや、ナオとの約束もあったのでトリプルブッキング)となり、神庭に呼ばれて店にやってくる。
いったいどこの出身なのか分からないイミフメな方言を喋ったり、「サプライズパーティー」がどうしても言えなかったりするのだが、何気に鋭い観察眼の持ち主である。
グループ〈B〉
山本=星名美怜
伝説の占い師「新小岩の母」として登場するが、実は真っ赤な偽物。信者としてついてきた沙織と歩美、後からやってくるマリナたちから、アイフォン最新機を買いたいために一人6万6600円もふんだくっている罪悪感から、嘔吐を繰り返している。
沙織=中山莉子
新小岩の母に、どうしても占ってほしくて山本についてきたが、実は売れない小説家で、次作のストーリーに行き詰まり、その展開のヒントに「自分の友達のこと」と偽って小説の主人公のことを占ってもらおうとしている。
居酒屋で偶然、姉の神庭と再開し「小説家なんてやめてしまえ!」と罵倒されるが、それでも諦めきれない。
歩美=風見和香
付き合っていた相手が「新小岩の母」の占いを信じて騙されたと思い込み、その復讐のために山本に近づく。
ハナから山本のことは信じておらず、正体を暴いて被害者の会を立ち上げようと息巻いている。
マリナ=仲村悠菜(親戚の子と2役)
崇拝している「新小岩の母」の集会に、6万6600円払ってやって来たマリナ。沙織と歩美のような下心は全くなく、ただ純粋に新小岩の母を信じている。
しかし、“知らない番号”からひっきりなしに電話がかかって充電切れを起こしていたのは、実は永池からのコールであり、マリナこそ社長の娘だった。
グループ〈C〉
吉岡=小林歌穂
舞台となる居酒屋の臨時店員として登場するが、実は月刊ゴシップ誌の雑誌記者で、元アイドル小関えりかが大スターと密会するという情報を嗅ぎつけて潜入取材している。隠しカメラを仕込んで、スクープ写真の撮影を試みるが…。
今野=桜井えま
居酒屋の正規店員。しかし、どこかおっちょこちょいで、店の予約状況など全く把握できておらず、吉岡の言いなりで振り回される。
その挙げ句、数ヶ月後に海外旅行に行く予定が雑誌記者のせいでダメになるのを防ごうと右往左往するが、それがことごとくうまく行かない。
小関えりか=小関えりか
売れない元グラビアアイドル。吉岡が「大スターと密会する」と聞きつけた情報が実は、ただスターのアクスタと聖地巡礼で自画撮りしたいだけだった。
このえりか、永池の妹だったことが判明し、「アイドルなんてやめてしまえ」と説教される。
「それでもこの人と結婚したい」
とアクスタを掲げるが、それを社長だと永池に勘違いされ、またもや事態はややこしい方向に転がってしまう。
社長=曽根大雅
永池、神庭、藤村が勤める測量機メーカーの社長。本当はグループ〈A〉に属する人物だが、下手側の個室にはほとんど入れないため、グループ〈C〉に分類する。
めちゃくちゃ温厚な人柄で、きっと御曹司として育って、何代目かの社長を継いだんだろうなと想像できる。
だが、イライラして店員に当たり散らす小関に対しては、「知らないことだってあるだろう!」などと大声で注意してびっくりさせ、会社でも時々こんな威厳をみせているのかなと思わせる。
全体の感想
いやぁ、本当に面白かったです!
よくあれだけの濃い内容を1時間半にまとめられたな、と感心しますね。
セリフのやり取りのテンポ、2つの個室と下段通路での場面転換の上手さ、そして12人のキャストの演技力、どれをとっても超一級の舞台だったと思います。
前2作のオマージュ
ファミリーさんのXのポストを見ていると、前2作のオマージュが込められているシーンがあったというご指摘が多く見られました。
私なりにそれをまとめてみます。
◎親戚の子が「サプライズパーティー」を言えない
→第一作「エクストラショット」では、りったん演じる西本が「エクストラショットノンホイップキャラメルプディングマキアート」を「マキ…」しか言えなかった。
◎雑誌編集記者がスクープ狙いで潜入取材
→「ガールズビジネス」も全く同じシチュエーションでした。で、ファミリーさんの中には「吉岡は、ガールズで柏木ひなたちゃんが演じていた記者の後輩で、電話の相手はその時と同じ編集長の浅見紘至さんだった」と推測している人もいました。
追記:
後にこれが、間違っていなかったことが分かります。それは、この舞台の後に行われた「特典会」で、私がぽーちゃんに質問を投げかけてみて判明します↓😉
◎隠しカメラのフラッシュがピカッと焚かれ、「え? 今の何?」
→「エクストラショット」では、りったん演じる西本が、恨んでいる先輩・宮内(柏木ひなた)を陥れようと、先生(加藤雅人)とのイチャイチャシーンをカメラで撮ろうと画策。フラッシュが焚かれ、「え? 今の何?」というシーンがありました。
◎密会しようとしている小関えりかが、予約が取れているか店に確認しに来る
→「ガールズビジネス」でも、加藤雅人さん演じる客が、ちゃんとその時間に予約されているか確認しに来ていました。
で、よく分かんない店員に「こんな店潰れてしまえ!」と怒りをあらわにするのも一緒です。
◎店員さんのオツムが少し足りない
→「ガールズビジネス」でぁぃぁぃ(廣田あいかちゃん)が演じたファミレス店員も、客の注文を覚えられなかったり、注文品を勝手に他の客に回したりと、かなりのおバカキャラでした。
◎ナオが厨房から包丁を持ってきて振りかざす
→「ガールズビジネス」でも、りななんが同じようにナイフを振りかざすシーンがありました。
面白かったセリフやシーン
◎トップは何と言っても、山本がマリナを「私の娘です」と言った時の、歩美のセリフ
「新小岩の母の娘だったら、ただの新小岩じゃないですか!」
◎山本の「帯はいりませーん」で、藤村の似顔絵に帯を掛けると、まるで遺影写真に見えてしまったシーン。
◎山本が歩美と沙織に、マリナは娘で自分の後を継ぐと説明してる時、
山本「ですから私は、新小岩の母の先代です」
マリナ「え? せんだいって何?」
山本「出身が仙台なの」
◎マリナが神庭から「社長の娘役をやってくれ」と言われ、“こうこうこうゆう設定で”というのが、まさに自分の素性を言い当てられたと思い、神庭のことを「あなたが新小岩の母だったのね!」と驚くシーン。
◎親戚の子が出て行って、マリナがやってきた時、吉岡が
「え? これってさっきの娘?」
と驚くシーン
◎社長が大統領で、命を狙われてるから守ってやれと吹き込まれた親戚の子。サプライズ演出で間違って鳴らされたクラッカーの音を聞いた時、
「大統領打たれたのかー?」
◎社長の誕生日が実は翌日だったことが判明した時、永池が時計の針を24時間後に合わせようとぐるぐる回すシーン。
千秋楽の最終公演では、その針が壊れてだらーんと下がったままになってしまったと思うんですが…。
気が付いた方、いらっしゃいますか?😄
◎今野のとこでも書きましたが、歩美に馬乗りになってボッコボコに殴るシーンは、一度目覚めそうになった歩美をもう一度ボッコボコにする、2度美味しいシーンでした!😆
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※ネタバレ終了
という訳で。
いやいや、本当に本当に面白い舞台でした。
円盤化を切望
ファミリーさんのXポスト見ていますと、円盤化を切望する声が溢れていますね。
これは本当に禿同でして、何回でも観たいシーンが数え切れませんよ。
3月14日の土屋さんのポストで、
というのがありました。
都合5回観に行った娘の話によりますと(笑)、この日はカメラが入っていたそうで、それで沢山の笑い声を土屋さんがご所望されていた訳ですね😆
まぁ、前2作も盤化されていますので、心配せずとも今回も必ず発売されると思います。
いやホント、待ち遠しいです!
※注:
舞台を2回観ただけですので、細かいセリフ回しやシーンをひょっとしたら勘違いしているかもしれません。
もし、間違いに気付かれた方は、是非コメント欄で教えていただけると助かります。
その際は「よろこんでー!」と一言添えて(笑)、書き込んでください😉
よろしくお願いします🙇
それでは。
また逢えるから、この言葉が言えるんですよね。
ごきげんよう、さよならDestiny!