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草木染

この黄色いリボン、何で染めたか、わかりますか? 
ヒントは、とても身近なお野菜。

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肉じゃが・カレーに使ったり、

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生でもおいしいあの野菜。
  
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そうです。正解は「たまねぎ」です。
 
食べずに捨ててしまう皮の部分から、こんなやわらかな黄色を染めることができるのです。
 


現代のように化学染料がない時代、色は自然のもの、主に植物を染料として用いていました。



例えば

○青は藍染に知られるようにタデ科の植物の葉から○

藍色を示す「ジャパンブルー」の言葉があるように、藍染は日本の草木染の代表的な存在。
  この藍染、実は日本だけのものではありません。
中国やインド、ヨーロッパ、アフリカなど藍染は世界で行われてきました。

世界で行われてきた藍染ですが、その染料となる植物は地域によって異なります。
日本では主にタデ科イヌタデ属の一年生植物原料とします。葉は夏に収穫を迎え、濃いピンクい色の素朴な花をつけます。
ヨーロッパではウォードというアブラナ科、
インドではインドアイ(マメ科)、
というように地域に育つ染料植物を使った藍染があります。



○赤は茜草(アカネ)の根から○

一度は耳にしたことのあるあかね色という言葉。
茜草はアカネ科アカネ属のつる性多年生植物。
楚々とした小さな花を咲かせます。

肝心の茜色は、その細い糸のような根から採取します。
染料として用いる量を集めるほどに育てるには2~3年を要します。
丁寧に育てられた茜。かつては日本の国旗の日の丸部分を染める色として使われました。



○黄色は黄檗(キハダ)の樹皮から○ 

黄檗は樹皮の内側が鮮やかな明るい黄色をしています。
その染液には防虫効果もあるといわれ、
経典などの大切な文字を記す際の紙の染料として黄檗が用いられていました。



これらの例はごくごく一部。


かつて私たちは様々な自然の植物から「色」をいただいていたのです。


草木染をしたものは、現在主流の化学染料の色合とは一味ことなり、どこか懐かしくやさしさを覚えます。


あなたはどんな色がお好きですか?


書いた人 白りす


参考文献「藍染の絵本」やまざきかずき へん じょうめはやと え
 

優しい色合いで染め上げたてまりが愛らしい

Cohana 手まりの六角小箱