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液晶テレビが繊細で脆すぎる問題。
新しいテレビが、年々壊れやすくなっている。
繊細さが極まり、購入3カ月の60型液晶テレビに掃除機がコツンと画面に当たっただけで液晶がオシャカになった、という話すらある。
しかも、保証期間内であっても、液晶に関しては適用外だったりする。
このように「ソニータイマー」が可愛く思えるほど買い替えのサイクルを早めようとするのは、YouTubeや動画サブスクの勢いに押されテレビの売れ行きが悪くなったことが考えられる。
きっと買い替えてほしいメーカーから、一台一台に「割れよ液晶」と願を掛けて出荷されているのだろう。
会社の存続には「歯に青のり付いているよ」の指摘をしただけで絶交するほどのガラスのハートの持ち主のような液晶テレビのもろさが、必要なのだ。
それに比べて、十数年以上前までのブラウン管テレビは優秀だった。
「江頭アタック」3回くらいは余裕で耐えられる仕様で、もし「調子が悪いな」と思えば、逆にテレビの脇をぶっ叩くことで映りが良くなっていたのだ。
(それで直る仕組みは多くのテレビの色形と同じく、「ブラックボックス」ではあったが。)
時代は進み、壊れにくさとトレードで液晶テレビはより薄くより綺麗に映るようになっていった、ということはわかっている。
さらに時を経れば、そのうち声量でかい人が「おいどんはツッパリが得意でごわす」なんて軽く発しただけで液晶が全壊する日も遠くない。
なので、「100人乗っても大丈夫」な丈夫なテレビ画面の開発は、テレビという娯楽装置をまだ存続したいのならやった方が良いと思われる。
さもないと、「どうせすぐ割れるならもう割れてるスマホでYouTube見てりゃいいじゃん」と、購入控えは急加速する。
その頑丈テレビの基準としては、「感謝の正拳突き一万回」をクリアした液晶テレビの個体から出荷することを決めることだ。
「HUNTER×HUNTER好き急募!」なんていってタイミーで雇って正拳突きをひたすら繰り出させる。それで壊れないテレビであれば、たとえ極悪同盟が凶器に使ったあとだって、家に持って帰っても「ガキ使」は楽しめる。そうしてなんとかみんなをテレビにつなぎとめるのだ。
実は、テレビは種類によるが家財保険に入っていればぶつけても落としても修理がタダになる場合がある。
買い替えなくてはならないと思っていたテレビが修理してもらえることで「感謝の正拳突き」をしたい気分になるが、現時点では故意にテレビに正拳突きをするとさすがに保険が効かなくなるので注意が必要だ。